世界の国々から奴隷制度が廃止されて久しい。だが、現代の奴隷制とも言われる人身取引は今、世界的に広がっている。オーストラリアに本部を置く人権擁護団体「ウォーク・フリー」が2016年に発表した統計によると、世界で4千580万人が奴隷状態にあると報告する。労働搾取、性的搾取、児童労働など現代の奴隷制・人身取引の撲滅を目指し啓発活動を行っているNGO「Not For Sale Japan(NFSJ)」代表の山岡万里子さん(日基教団・聖ヶ丘教会員)は、「人身取引は途上国などの遠い国のことではなく、日本にもいろんな形で広がっている。人身取引がどういうものか、日本でどんな問題が起きているのかを知り、ぜひ伝えていってほしい」と呼びかけている。【中田 朗】

2016年10月23日号 1面