2017年04月30日号電子版

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「花を通じての友好」をモットーに、5年に1度行われる「第11回いけばなインターナショナル世界大会」(いけばなインターナショナル主催)が4月14、15日、沖縄コンベンションセンターで開催された。今大会は国内外から21流派の家元と、会員による計296の作品が展示され、国内から約千人、海外から49の国と地域から700人ほどが参加した。

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写真=運天康正・君子夫妻

 この中には、創流からちょうど30周年を迎える「華道風水流」からも作品が出展された。「華道風水流」は、沖縄における福音宣教を長く牽引している運天康正氏(沖縄聖書基督長老教会基督恩寵教会牧師)と運天君子氏(同基督聖契教会牧師)夫妻で取り組んで来た文化宣教の働きの一つであり、「いけばな」における美を通して「全人的な美の回復」を願って創流した。キリスト教に基づき、み言葉によって意味づけ、位置づけられた聖書の美学と技術をもって「信仰告白のかたち」として、救いと信仰の成長とをその目的としている。その働きは沖縄にとどまらず、海外でも特に台湾の基督長老教会を中心に華道宣教が今も継続されている。

 今大会に出展した家元・運天聖風(康正)氏の作品も、使われている花材、その配置にやはりみ言葉によって裏付けられた意図がある。華道風水流の花型構成の原則である、4つの福音書の示す「真の王」、「神の僕」、「真の人」、「神の子」としてのイエスとその栄光の輝き、そしてそれに仕える各書簡が今回の作品にも表現されている。また背景の壁画も同氏作「神の啓示と人間の悟り」というタイトルで、人間の悟りでは天に到達できず、ただ神からの啓示よってのみ神を知ることができる、ということを表している。展示ブースには日本有数の家元が作品を出展しているが、その中にあって存在感を発揮し、多くの参加者がその作品の前で足を止め、見入っていた。今回は他にも華道風水流から3点の出展があった。また、この機会にキリストに出会う方が起こされるようにと願い、「華道風水流」による聖書の神学、哲学をまとめたものを小冊子にし、会場で参加者に直接手渡しで配布した。(沖縄ライフセンター・中村信義レポート