2017年6月25日号2面

 日本福音同盟(JEA)は6月5日から7日まで、第32回総会を静岡県浜松市で開催した。議事会では、2016年度の活動報告とともに、12人の理事の改選が行われ、廣瀬薫氏(日本同盟基督教団)が理事長に選出され、17年度の事業計画、予算が承認された。初日の夜には、アジア福音同盟次期総主事バンバン・ブジジャント氏による講演「アジアにおける新たな福音の展開」、2日目午後には、宣教インフラ作りプロジェクトによる「宣教インフラとしてのJEA」発題とディスカッション、夜には宣教委員会によるシンポジウム「日本宣教の課題と展望」が行われた。

 今回新たに以下12人の理事が選出された。廣瀬薫(理事長・災害対策室、日本同盟基督教団)、米内宏明(副理事長・災害対策室、バプ教会連合)、石田敏則(副理事長・災害対策室・日本伝道会議担当、シオン・キリスト教団)、内山勝(書記[正]、イムマヌエル綜合伝道団)、山崎忍(書記[副]、ウェスレアン・ホーリネス教団)、寺田文雄(会計[正]・災害対策室、アッセンブリー教団)、星出卓也(会計[副]・社会委員会担当、日本長老教会)、中西雅裕(宣教委員会担当、日本ホーリネス教団)、油井義昭(神学委員会担当、日本福音キリスト教会連合)、船田献一(援助協力委員会担当・災害対策室[関西]、日本イエス・キリスト教団)、大嶋博道(女性委員会担当、日本フリーメソジスト教団)、船橋誠(青年委員会担当、日本メノナイトブレザレン教団)。

 今年度の事業計画の柱の一つは、「JCE6で共有したビジョンに基づく宣教協力」。昨年の第6回日本伝道会議では「再生へのRe-VISION」をテーマとして具体的な宣教協力の働きが生み出されたが、JEA自身も、「聖書信仰に立つ福音的諸教会の交流・協力機関」としての性格をさらに推し進め、宣教協力のインフラとなることを目指す。JEA理事会は「宣教協力とそのインフラ造りプロジェクト」に取り組み、教会の現場に即した宣教協力の仕組みづくりを進めるとしている。

 その一環として、今までの宣教委員会を、宣教フォーラム、宣教研究、異文化宣教ネットワーク、の3部門に再編した。宣教フォーラム部門は、JCE6のプログラム局の機能を引き継ぎ、次回伝道会議まで毎年宣教フォーラムを各地で開催していく。今年は9月25、26日に神戸で予定されている。JCE6の検証、そこから生まれたプロジェクトとアナロギアの経過を追跡し、さらに「宣教インフラ」を目指すJEAの各分野での結び目としての働きを考えながら、次回伝道会議につないでいく。

 宣教研究部門では、JCE6における「日本宣教170▼200プロジェクト」の流れを引き継ぎ、JEA加盟団体の宣教部門と連携して、データ収集、分析、研究を行い、宣教情報を提供する。

 異文化宣教ネットワーク部門では、グローバリゼーション宣教分野である在外日本語宣教、在日外国語教会の情報収集を、JCE6グローカル委員会と同ディアスポラプロジェクトと連携して、ネットワークづくりを行なっていく。

 また、教団・教派および地域における宣教協力の推進として、今回総会において各代表者の集いを行ったように、今後もリーダー同士の交流を進め、さらに、地域の宣教協力にJEAがどのように貢献できるか、理事会内に担当者を置いて検討していく。また地域での宣教協力の場となってきた災害対応について、被災地における働きへの支援を継続する。

 事業計画のもう一つの柱として、「アジアおよび世界の教会との連携と具体的な協力」が挙げられた。昨年のアジア福音同盟(AEA)総会において、JEA国際渉外室長の植木英次氏がAEA議長に就任し、今回の総会には、AEA次期総主事による講演が行われた。今後アジア地域および世界の福音的教会との連携の中で、より効果的に世界宣教の働きを進められるよう取り組み、国際ローザンヌ運動などとも関わりながら、世界の宣教の流れの中で日本の教会の使命を果たしていく、としている。