17日に起きたスペイン・バルセロナテロと現地の情報について、バルセロナ日本語で聖書を読む会代表の下山由紀子さんが本紙に答えた報告した。

教会関係の邦人にも被害者はいない。アラブ系支配の歴史を持つスペインについて、ダーイッシュ(スペインにおけるISの呼び名)は「我々の祖父のもの」と、従来からテロ声明を出し、スペイン警察は日頃厳戒態勢をとっていた中でのテロだった。
バルセロナ市民は「我々は(テロなんて)怖くない!」とシュプレヒコールを上げ、8月19日現在、市内は普通に稼働し、近辺のお店やサン・ジョセップ市場も通常通り開店しているという。
イスラム教徒たちも、テロリストらへの拒絶声明を出し、「私たちはバルセロナを愛しています」とのメッセージを出した。

最後に下山さんは、こう述べた。
「基本的にスペイン人はイスラム教が平和の宗教であることを理解し、イスラム教徒とテロリストを直接結びつけていませんが、人によってはこうした攻撃について近所のイスラム教徒を問い詰めたり、責任を追及したりして緊迫した状況を生み出すことも少なくないようです。

今回は奇跡的にも巻き込まれた日本人やクリスチャンはひとりもいない様子ですが、このことで「良かった」とはとても思えず、現代の最重要課題のひとつとなったイスラムテロが早急に解消されるよう、また被害者の方々のご冥福と、彼らに近しい方々が負った深い心の傷が慰められるよう祈っています。」