震災後の仮設住宅生活の長期化で、遊ぶ場所も少なく、ストレスを抱えている、熊本県益城郡益城町の子どもらの心のケアの一つとして、キャンドル作家の丹裕子さん(町田聖書キリスト教会員)を招き、キャンドルイベント「キッズ・キャンドル」(九州キリスト災害支援センター〔九キ災〕、クラッシュジャパン心のケアチーム主催)が12月8、9日に行われた。8日は地域教会の牧師、家族、子どもらを招いて九キ災益城ベースで行われ約50人が、9日は広崎仮設と馬水仮設で行われ2仮設合わせて約50人が参加した。丹さんは「東京からキャンドルを持って行って喜んでもらえるのだろうか、と不安があったが、小さな子どもたち、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃんといろいろな方々が楽しんでくださった」と喜ぶ。
 だが、スタッフたちの話を通して「心の傷は外からは見えない。この当たり前のことを実感した」とも話す。「『Aさんは昨年の歌のイベントで最初から泣きっぱなし、白髪の奇麗なBさんは震災以降に髪の毛が白髪になった、C君は震災以降落ち着かなくなった』と。私にはちっとも気づかなかった」。「何か大きなことが心の癒しになるのではなく、小さくても普通のことがたくさんあって癒されていく。私なんて、と思わないで、必要とされて呼ばれるのなら、臆せず心を込めて奉仕すればいいのだと気づかされた。キャンドルを仕事としていたからこそのつながりを本当にうれしく思った」と、丹さんは感想を語った。