しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。(使徒1章8節)

他者を愛し証人となる

宗教改革500周年の年が過ぎ去り、新しい年を迎えました。昨年は世界中で数々の関連記念行事が重ねられ、感謝の礼拝がささげられました。しかし、私の心はどこか複雑です。500周年を経て、私たちの何が変わったかを思うのです。大切なのは変わること、私たちがこのままの姿に留まらず新しくなること。そのために、まず自らを省みて神の御前に深く悔い改め、祈りをささげることから始めたく思います。新しい生は、祈りによってこそ始められるものと信じます。
新年を迎え、新しい生を始めることを願いながら、どうしたらもっと神に喜んでいただける者となれるかを思い、イエスの語られたあのことばを想い起こします。「聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受け…わたしの証人となります」(使徒1章8節)。ナグネ
聖霊が臨まれた人は力を受け、イエスの証人となる。何と明快な道筋でしょうか! その人は、神の国の福音と共に、イエスがキリストであること、イエスこそ救い主であること、イエスは死なれたけれど復活されたことを証しします。そして「私は復活したイエスに出会って救われ、こんなにも変えられた」と証しするのです。言葉よりは行動で、自分の体で、生き方そのものでイエスを証しします。
でも、イエスの証人となるのは易しいことではありません。それは愛することだからです。自分を捨て、自分の十字架を負い、イエスに従うこと、他者を愛し生かすこと、それなくしては何を言っても口先だけのむなしい証しとなってしまいます。イエスの証人として生きることは、聖霊の助けなくしては到底不可能でしょう。しかし、聖霊が臨まれれば、イエスの証人となるのです。

愛無くして伝道無し

私たちの周囲に思いを向けてみます。まだイエスを知らず、福音を知らないために、他の諸宗教や神々を信じている人たちがたくさんいます。自分しか信じないという人もいれば、何も信じないという人たちだっています。
このような世界にあってイエスの証人として生きようとする時、何よりも求められるのは愛と勇気です。他宗教の人々を敵視する必要はありません。その人はまだイエスを知らないだけなのですから。むしろ愛するのです。イエスがそうされたように。愛なくして伝道なし。真の証しもありません。
イエスの証人として生きようとするとき、世からは疎まれ嫌われ憎まれることでしょう。殺されたクリスチャンたちもたくさんいました。しかし私たちは、イエスを信じ証しする私たちを疎み嫌い憎むような人たちを愛するようイエスから教えられています。「自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」(マタイ5章44節)。イエスが、信じる前の私たちにそうしてくださったのでした。最初の殉教者ステパノも、自分に石を投げつける人々を恨み呪うようなことはせず、かえって神に向かってとりなしの祈りをささげました。「主よ、この罪を彼らに負わせないでください。」(使徒7章60節)。愛の祈りです。十字架上でのイエスの祈りが重なります(ルカ23章34節)。

聖霊を求めよう

イエスの証人として生きることは困難です。それにもかかわらず、誰の前でも地の果てまでもイエスの証人として生きることを主がお求めです。「そんな生き方をしたら友だちを無くしてしまうかもしれない。だから信仰の話はできるだけしないようにしている」という方がおられるかもしれません。誰とでも仲良く平和に暮らしていくために、自分がクリスチャンであることを隠しているという方だっておられるかもしれません。
しかし、イエスは言われました。「聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受け…わたしの証人となります」と。イエスの証人として生きる道は、勇気をもってイエスを証しし世を愛し抜く道です。だから困難なのです。だから貴いのです。
真の証人たちには皆、驚くべき愛と勇気がありました。それはどこから来るのでしょうか。聖霊なる神からです。真にイエスの証人として立つ力は聖霊によるしかありません。
時代は第4次産業革命の渦中にあります。インターネットや人工知能の発達などで、社会状況が激変しつつあります。しかし、変わることのない真理があります。イエス・キリスト。「昨日も今日も、とこしえに変わることが」ないお方(ヘブル13章8節)、神の子イエス・キリストの証人として生きる力を神に祈り求めたく思います。
たとい自分の力ではできなくとも、聖霊なる神が臨まれるとき、私たちは力を受けて、イエスの証人となるのです。だから、聖霊を求めます。「天の父はご自分に求める者たちに聖霊を与えてくださいます。」(ルカ11章13節)と、キリストが言われました。

クリスチャン新聞1月7・14日合併号巻頭メッセージから。

= 1面 =
★新年メッセージ「聖霊により、イエスの証人として生きる」
 ナグネ(洛雲海)本名・大山和至 日本基督教団韓国派遣宣教師
★新聞・雑誌のホットな記事を無料で提供
--いのちのことば社が1月からネット上に公開
 = 2面 ニュース=
★普天間教会付属園に米軍ヘリ落下物--保護者ら嘆願書提出へ呼びかけ
★「核の議論深めて」--ICAN・川崎氏、NGO担当者ら講演
★第58回バックストン聖会 “内なるキリスト形成を” 郷家氏説教
★米福音派神学者 スプロール氏逝去
★<落ち穂>習近平体制下中国の教会迫害
 = 3面 =
★良き訪れをたずさえて~地域の福祉を担う[41] 記・井上貴詞
★自然の解説者へ献身 吉永真さん
★韓国・宣教卓球大会に日本勢参加
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
 = 4・5面 特集/子どもと向き合う =
★結婚するまで純潔 礼拝で誓い
--ICF教会 ピュリティ・リング・セレモニー
★中高生の勉強と交流の場「水曜学校」--MB・堺中央キリスト教会
★誰もがありのままでいられる場所
--東京YMCA オープンスペースliby
★食事と遊びで子どもたちの居場所に
--埼玉県川口市  ビジョンチャーチこども食堂
 = 6・7面 特集/ 日本ケズィック・コンベンション =
★御言葉に聴く--豊かなバイブル・リーディング
 = 8面 インサイド◆ニュース =
★足の不自由なアジアの人々に無償で提供 NPO法人希望の車いす
 = 9面 =
★健康ウォーキング指導士が正しい歩き方指南--寄稿・富所正史
 = 10面 PRのページ =
☆教団・教会・企業ほか
 = 11面 =
★N・T・ライトの神学とは[90] 第6章 イスラエル
 = 12面 =
★菌の力意識した農業実践--定年後、有機農業を営む松井務さん
 = 13面 =
★勝間としを紙上絵画展 猫のつぶやき
 = 14面 =
★西郷隆盛を動かした聖書--内村鑑三が見た「代表的日本人」
 = 15面 =
★アジアにおける神学を考える
--明治学院大学キリスト教研究所主催セミナー、シンポジウム
 = 16・17面 教会と政治 =
★聖書と歴史的・正統的な教理に明白に反しない限り教会として政治的
声明を出さない--田口 望(大東キリストチャペル伝道者)
★政治についても聖書を熟読し何を発するべきか腐心する
--上中 栄(日本福音同盟社会委員会委員長)
 = 18・19面 特集/ちいさないのちを守る会 =
★いのちの大切さアピールする会員親睦の場 軽井沢キャンペーン
★毎年深まるいのちの交わり--辻岡 健象(小さないのちを守る会代表)
★産んでもらったことがすべてです!
--後山 義信(世界福音伝道会吉野キリスト教会牧師)
 = 20面 PRのページ =
☆教団・教会・企業ほか
 = 21~23面 神学校特集 少子高齢化を生きる献身者 =
★抜本的神学教育、考え方を変える勇気と決断を!
 森谷正志(仙台バプテスト神学校校長)
★この時代の献身者-教職、信徒問わず真に仕える人
 岩井 清(活水聖書学院院長)
★福音の使信を中核に方法において柔軟性を
 赤坂 泉(聖書宣教会・聖書神学舎校長)
★主の収穫期に備えて「神の現実」を信じ「働き手」を祈る
 大住雄一(東京神学大学学長)
★創塾時から「減少社会」展望 開拓、信徒牧会者へも注力
 後藤喜良(東海聖書神学塾塾長)
 = 24面ひと◇証し =
★礼拝を守り続けて100歳 乙部キミさん(小田原荻窪キリスト教会会員)
1月7・14日号ヘッドライン↓

 

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