がん患者や家族らが、がんになった意義を考え分かち合う対話の場「がん哲学外来カフェ」や「がん哲学メディカルカフェ」。この、順天堂大学医学部教授の樋野興夫さんが提唱する「がん哲学外来」の活動が、今や全国に広がっている。
 大阪府四条畷市のアドベント・忍ヶ丘キリスト教会(綾康輔牧師)では、4月から「忍ヶ丘メディカルカフェ『ほほえみ』」を開き、がんや他の病気を抱える人やがんに関心のある人が集まってティータイムを共にしている。
 発起人の一人は、同教会信徒で福音落語の露のききょうさん。乳がんの治療を続けるききょうさんは、3年前救世軍の機関紙「ときのこえ」で取材を受け、その際同じ号に掲載された樋野さんのインタビュー記事を読んで「がん哲学外来」の活動に興味を持った。そこには「クリスチャンこそ、この活動を積極的に行ってほしい。カフェに来ることによって、がん患者さんが病気であっても病人ではないことを知り、自分のやるべきこと、使命を見い出せるようになると思っているから」と、語る樋野さんのことばがあった。(5月27日号で詳細)