レポート 礒川道夫

6月1日、映画「最後のランナー」クリスチャン試写会が、月島にあるブロードメディア・スタジオの試写室で、50名ほどの教会関係者が集まって行われた。

「炎のランナー」は、エリック・リデルが、1924年のパリ・オリンピックにて、日曜日に行なわれる競技を、礼拝を優先して辞退し、400メートルで優勝する実話で、神様を第一にすれば祝福されるといったキリスト教メッセージに繋(つな)がっていた(マタイ6:33)。

エリック・リデルは、アスリートとしてイギリスにいれば成功者でいられたが、彼は神からの召命で宣教師として中国に渡る。太平洋戦争が起こり、彼は家族と帰ることも出来たが、中国に単身残り日本軍に捕まり、過酷な収容所生活の結果亡くなってしまう。ここに、もう一つのキリスト教のメッセージがある。クリスチャンになるということは、イエス・キリストとともに苦しみをともにすることだ(テモテ2:3)。

ここまでが映画「最後のランナー」のストーリーだが、では彼の死は無意味だったのだろうか。この収容所で過ごしたメティカフ少年は、迫害する日本人を愛するエリック・リデルの姿から、日本への宣教師になることを決め、戦後弘前などで伝道した。(ヨハネ12:24)
エリック・リデルもメティカフ宣教師も、今は天国にて義の栄冠を受けていることだろう(テモテ4:8)。

映画「最後のランナー」は前作のアカデミー賞を取った「炎のランナー」ほどの出来栄えではないが、映画「復活」の司令官役のジョセフ・ファインズがエリック・リデルを見事に演じているので、映画が引き締まっている。

参加したクリスチャンたちも、エリック・リデルの後半生の生き方に感動していた。

7月14日から有楽町スバル座から全国順次公開。