東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市にある(有)愛隣オフセット印刷社が、文書伝道で被災地の復興をとビジョンを広げている。同社を経営する阿部克衛さん(保守バプ・気仙沼第一聖書バプテスト教会員)は、津波で海岸にあった自宅が流され、同市本郷の印刷工場兼住居も1・6メートル浸水した。40年間で積み上げた約1億円相当の印刷設備などが壊滅的被害を受けた。
支援を受け5月には小規模ながら事業を再開。工場の半分は気仙沼第一聖書バプテスト教会の集会所となった。震災後、被災した各地でキリストを信じる人々が起こされる中、阿部さんは、「壊滅的な被害にもかかわらず全能の神のみ手によって復活した印刷工場から、福音を文書を通して被災地の方々に発信し続けたい」とビジョンと使命感を新たにしたという。
 そんな矢先いのちのことば社から、震災被災地に100万枚のトラクト配布を推進中のEHC(全国家庭文書伝道協会)被災地復興トラクトを、産業復興のためにも愛隣印刷社に発注したいと打診された。9月には最小限の製版・印刷・製本までラインが整ったが、フルカラーのトラクト印刷にはオフセット4色印刷機がいる。このため3千万円の予算でリョービ菊四寸延びオフセット4色印刷機の導入を決め千500万円を目標に募金を開始した。(根田祥一)
【振込先】ゆうちょ銀行記号18140、番号26984821、(有)愛隣オフセット印刷社。TEL0226・22・0796。

写真は震災後の愛隣印刷社と、津波で浸水した印刷機