世界的に活躍する米国の伝道者フランクリン・グラハム氏(ビリー・グラハム伝道協会総裁、サマリタンズ・パース総裁)を講師に迎えた「東北・希望の祭典」が3月2日(金)から4日(日)、宮城県利府町の会場グランディ21アリーナで開催された。初日は昼頃から雪が降りしきる中、夜6時からの集会にもかかわらず約1800人が参加。天候が回復した3日(土)午後4時からの集会には各地から参加者が続々と詰めかけて4780人、最終日には5000人を超えた。

 同大会では、世界的に著名なゴスペル歌手のカーク・フランクリン、アルフィー・サイラス、盲目のテナー歌手の新垣勉、Kポップや台湾の著名アーティストで構成されたアジア初のクリスチャン・コンテンポラリー・ミュージックバンド3rd Waveなど、多彩な音楽のコンサート形式で東北被災地に慰めと励ましを贈り、父ビリー・グラハム氏が築いた大衆伝道のスタイルを刷新。しかしその半面、フランクリン・グラハム氏は父と同様に聖書から、神が人々を愛していること、しかし罪のために私たちは神から引き離されていること、キリストの十字架によって罪が赦されること、罪を悔い改めイエス・キリストを心に迎えれば救われる永遠のいのちの希望を単刀直入に語った。

 キリストが公に人々の前で辱めを受け、十字架にかけられて罪を贖って下さったゆえに、人々も罪を悔い改め、キリストを受け入れることを公に言い表す必要がある……父から引き継いだ、信仰の決断を迫る「招き」のスタイルを、被災地東北といえども変えることはなかった。「今、罪を悔い改めてイエスさまを心のお迎えする方は、立ち上がって前に進み出て下さい」。フランクリン・グラハム氏の招きに応じて、数千人収容の巨大アリーナに設営された講壇前に、次々と救いを求める人々が進み出た。2日目までの決心者累計は166人。

 仙台圏の協力教会で構成した実行委員会の田中敬康実行委員長は、「人の目を気にする東北で、大勢の人の前で立ち上がり進み出て自分の信仰の決断を言い表すことなど普通では考えられない。10年住んでもよそ者扱いで、なかなか心を開くのは難しい。震災以来1年間、サマリタンズ・パースをはじめ様々な団体を通して送られたクリスチャンのボランティアたちの真実な生活の証しを通して、1年という短期間に信頼を得たことがこの結果につながった」と話す。

 サマリタンズ・パースは3.11大震災直後から被災地入りし、94トンの緊急援助物資をいち早く送り込んだのをはじめ、被災各地に拠点や物資倉庫を設置。海外・国内からのスタッフ合わせて100人、参加ボランティア延べ4700人を投じて、家屋のドロ出しや400件余りの家屋修繕、18000世帯への支援物資配布にあたってきた。今大会では、そうした活動をしてきた沿岸部や各地の仮設住宅からもバスで輸送するプロジェクトを実施し、3日間で約2000人が参加登録した。

 同大会は東北全県の7会場にも衛星中継され、2日目までに延べ571