神戸ルーテル神学校教授の鍋谷堯爾氏の新刊『創世記を味わう? 創世記2:4竏・5』(いのちのことば社・1890円)と、鍋谷氏の次男で淀川キリスト教病院小児科部長の鍋谷まこと氏の新刊『ゆっくり育て 子どもたち』(同・1050円)の合同出版記念会が、9月3日に神戸市中央区の神戸バイブル・ハウスで開かれた。
まず『創世記を味わう?』について、神戸バイブル・ハウス理事長でカトリック教会大阪大司教区の池長潤大司教が「わずか21節だけ取り上げた稀有な書。翻訳の妙味や、聖書はいろんな観点から調べられ、学べることを教えてくれる豊かな内容。今後も楽しみにしています」と、推薦と祝いのことばを述べた。
衆議院議員の土肥隆一氏も駆けつけ「鍋谷先生からはいかに老いるかを学んでいます」と、80歳を過ぎても精力的に出版を重ねる鍋谷氏に敬意を表した。
元大阪キリスト教短期大学学長の柏木道子氏が『ゆっくり育て 子どもたち』について講演した。鍋谷まこと氏は11月に淀川キリスト教病院が日本で初めて設立する子どものためのホスピス「ホスピス子ども病院」の院長に就任する。柏木氏は「本書は長年悩む子どもや親たちに寄り添ってきた記録です。子どもホスピスは子と親の苦悩に寄り添う場所。これからまこと先生の知識や経験がそこで生かされると信じています。大切な働きに心からエールを贈りたい」と、励ました。
祝辞に立った同病院総長の椋棒正昌氏は「ガンや障害を持った子どもがいつでも入れる病院ができます。鍋谷院長にこの本の通りに進めて行ってほしいと願っています」と、期待を込めた。
「父がたくさん本を出しているので(出版は)大変じゃないかなと思っていたら、けっこう大変でした。これから大変な道のりですが、教会関係の人々に支えられて行こうと思っています」と、述べるまこと氏の傍らに、堯爾氏は嬉しそうに寄り添っていた。(藤原とみこ)