韓国系のメディア「クリスチャン・トゥデイ」の創設者で元統一協会幹部の張在亨氏(ダビデ張)が、組織内で自身を「再臨のキリスト」だと秘密裏に信じさせているとの疑惑について、米国の福音派雑誌「クリスチャニティ・トゥデイ(CT)」電子版が8月に長文の調査レポートを掲載した。

CTの調査レポートはこの疑惑について、多様な立場の多数の人々への取材に基づき、疑惑を肯定する声と否定する声の両方を伝えている。中でも注目されるのは、実名によるものを含む複数のメンバーと元メンバーの証言だ。

多くの元メンバーは、この学課は新しいメンバーを「張氏は再臨のキリストです」との告白に導くように仕組まれているが、それは公然と言明されることはないと証言している。中国の元メンバーは、「そのような告白をするようにさせる多くの明らかな暗示がある」と明かす。「ダビデ張牧師が再臨主だと誰も説教の中で直接には言わないが、暗黙のうちに推論できるようになっている。ふだん個人的な会話でもこのことが話されることはなく、極秘扱いされているように思われる」という。

2002年に中国でこの課程を学び始めた元メンバーのマー・リー氏は、彼女が学び終えた時のことをこう証言する。「指導役は非常にまじめな顔で『教えた内容がすべて分かった?』と尋ねました。私がしっかり『はい』と答えると、彼女は小出しに『ダビデ牧師は誰?』と聞きました。私が考えることなく今しがた聞いたことに沿って『再臨のキリストです!』と言うと、彼女は穏やかに『しーっ! 誰にも言わないで』と言いました」

米国の元メンバーも同様の体験を述べている。「先生に『ダビデ牧師は誰だと思う?』と聞かれた時ショックで、どう答えてよいか分かりませんでした。聞いたことが信じられないので涙がこぼれてしまいました。でも彼がどう答えるか知りたくて『再臨のキリスト?』と尋ねると、さらに驚くような答えが返ってきました。『あなたは今、告白しました』と。それで私はしばらくそのように振る舞うことにしたのですが、彼は他のすべてのリーダーたちに私が告白したと触れ回ったのです」

この記事は英文の電子版で公開されている。http://www.christianitytoday.com/ct/2012/september/david-jang-second-coming-christ.html

米誌「クリスチャニティ・トゥデイ」は、元メンバーがどのような経緯でダビデ張を「再臨のキリスト」と信じるに至ったかについて、さらに詳細な実名の証言を9月12日付で続報した。
http://www.christianitytoday.com/ct/2012/september-web-only/david-jang-second-coming-christ-singapore.html?paging=off