福島第一原発事故の収束の見通しが立たない中、安倍晋三首相は1月30日の衆院本会議で民主党の野田政権が打ち出した「30年代原発稼働ゼロ」目標について「具体的な根拠をともなわないもの」とし、「ゼロベースで見直す」との考えを表明。原発推進の容認ではと不安が広がっている。そんな中、日本クリスチャン・アカデミー関東活動センター、日本基督教団東京教区北支区は、風力発電などの再生可能エネルギー研究に従事する牛山泉氏(足利工業大学学長、復活之キリスト東京教会員)を招き、講演会「脱原発社会と自然エネルギー」を開催。牛山氏は、原子力に代わるエネルギー源としての自然エネルギーの可能性について語った。 【中田 朗】

 牛山氏は環境省のデータをもとに「日本の自然エネルギーのポテンシャルは、10年3月現在の原子力発電の44倍もある」と強調。「風力では北海道で6千500万キロワット、東北で4千キロワット。温室効果ガスを削減し、国産エネルギーとして貢献でき、しかも雇用創出、地域経済の活性化にも貢献可能。日本では風力はだめだと言われ続けてきたが、実際は大きな可能性があるのです」(中田 朗)

写真=「脱原発社会と自然エネルギー」をテーマに講演する牛山泉氏