2015年のエルニーニョの影響による降雨量不足のため、エチオピアでは、過去50年で最悪の干ばつが、多くの地域で収穫に深刻な影響を与えている。食糧援助が必要な人々は、全人口の10%にあたる1020万人に上る。今年1月の国連機関の報告によると、この干ばつの影響はすでに、2011年のアフリカで発生した被害をすべての面で超えており、今年に入ってからの8か月間、さらに深刻化するだろうと予測されている。
 国際飢餓対策機構エチオピア(以下・FHエチオピア)が活動地で行った調査では、干ばつの影響で水不足か深刻化し、住民が水を手に入れるために往復最大12時間かけなければならない地域も出ているという。さらに、多くの地域で人々が生活用水と家畜の水を得るため、川岸の地域に移住を余儀なくされていることも明らかになっている。この水不足で特に影響を受けているのが女性と子どもで、水を探すため多くの子どもたちが学校を休まざるをえなくなっており、この負担で女性と子どもたちの健康状態も悪化してきている。アムハラ州の7、8地域では、疥癬(かいせん)が流行の兆しを見せているという。
 現在、FHエチオピアは、4つの州(アムハラ、ベンシャングル・グムズ、オロミア、南部諸民族州)にある15の地域で活動。47万36人に緊急食糧支援と食糧以外の支援が行われ、うち7割にあたる32万9千839人の食糧の必要に応えることができた。支援地域の食糧の全必要に応えるには、推定3万トンの少量が必要だという。
 日本国際飢餓対策機構(JIFH)では、オロミア州で、水源確保のための緊急支援を行う。必要額は300万円。募金は郵便振替かウェブサイトから直接クレジットカード決済が利用できる。○郵便振替 00170-9-68590 日本国際飢餓対策機構(記入欄に「エチオピア緊急支援」と明記) URL http://www.jifh.org 問い合わせはTel 072-920-2225 JIFH広報まで。

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