1・5メートルの間隔を空けて並ぶスーパーの買い物客

 前回、3月の初めに「イタリアにおけるコロナウイルス感染拡大と教会の状況」と題してレポートをさせて頂いてから約1か月が経過した。その間、イタリアも世界も、愛する母国の状況も大きく変化した。本稿執筆現在(2020年3月27日)イタリアのコロナウイルス感染者数は8万人を突破し中国を越えた。死者が一万人に達し、今日に至っては24時間の死亡者が今までで最も多い1,000人に上ったとニュースが報じている。イタリアに、外出禁止令が出された、この一ヶ月の状況を振り返りながらお伝えしつつ、そのような危機の時代に教会ができること、祈祷課題などを時系列に記します。

 この1か月のイタリアの変化

 2月28日(金)最後の晩餐
今振り返ってみると私たち夫婦にとってはこの日が最後の外食をした日となりました。ミラノ賛美教会の執事ご夫妻からお招きを頂き、レストランで会食をしたのです。この時はまだ店内にも多くの家族連れの客がいて、週末のミラノは華やいでいました。その席で牧師夫妻である私たちと、執事ご夫妻で「ミラノ賛美教会ではどのように礼拝の中でウイルス対策をしていくべきか。」ということを話し合いました。その席でレストランの店主から「明日以降、政府からの通達でレストランは営業ができなくなった。」と聞きました。

 3月1日(日)教会の閉鎖
 前日に、私たちが礼拝を会堂で通常通り行うかどうかを検討していたその夜、行政により教会堂での礼拝が禁止されました。これは、ミラノ賛美教会設立以来はじめてのことでした。
この日は、各自の家で主の前に静まり、各家庭で礼拝を捧げることにしました。通常であれば会堂で会衆礼拝が始まる時刻に、教会のメンバーに御言葉と祈り、そしてメッセージをメールで配信をしました。その週から、段階的に「イタリア全土の学校閉鎖」「隣の県までに移動禁止の通達」など段階的に行動制限が発令されていくようになりました。

 3月8日(日)はじめてのオンライン礼拝
この日曜日からミラノ賛美教会メンバーを対象に、オンラインで神の前に集い共に礼拝を捧げることにしました。初めてzoomというオンラインミーティングに特化したアプリを用い、御言葉を開き、説教後には御言葉への応答と近況を分かち合い、祈り合う時をもちました。この週から行動制限は、食品調達や医療機関へ行く場合を除いて外出が禁止と、さらに厳しくなりました。

 3月15日(日)イタリア・オランダ・スペイン・ポルトガル・フランスとの合同礼拝
この頃になると、イタリアのみならず欧州全土に新型コロナウイルスは感染拡大が拡がり、そのスピードを増していきました。わたしが顧問牧師として巡回予定だったオランダやスペインへのフライトもキャンセルされ、そして欧州各地の教会も閉鎖されていきました。
 そこで、今は地域教会の力を合わせて、共に礼拝を捧げることに決めました。
 そのことを決めると、日頃から牧師のいないポルトガルやフランス・ストラスブール、デンマークの集会などからも信徒が集い、私たちのアイデアにはなかった初めての合同礼拝が始まりました。そしえ今、週を追うごとに、これまで教会には足を運ばなかった求道者の方も加えられるようになり、オンラインでの礼拝が祝福されていきました。
私たちの思いを超えて働かれる主を皆で崇め、「あなたがたは心を騒がしてはなりません」(ヨハネ14・1)というイエス・キリストの言葉に私たちは励ましを受けています。

 祈りの課題
*イタリア国土全体が封鎖され、外出も厳しく禁止される生活を1か月近く送る中で、そこで過ごす教会メンバーも一日の中で激しい感情の起伏を体験し試練の時を通っています。

*医療関係や、食品の物流に関わる人々は日々感染のリスクを負いながら仕事に従事しています。こういった人々が支えられ、大切な決断をする国のリーダー達が正しい仕事をすることができますように。

*今こそ全ての人が真の神に立ち返りますように。ミラノ賛美教会はオンライン礼拝のメッセージにイタリア語訳をつけてイタリア全土に発信します。福音が届くべき人たちに届きますように。

*今はイタリアでは葬儀も禁止されています。ですが、イタリア当局の発表によると3月27日の死者は919人と過去最高を記録。1・5分に1人の割合でコロナウイルスで命を落としています。面会も厳しく禁止されるので、誰もが一人で息を引き取るのです。この中には、患者と寄り添った医療従事者や聖職者も多く含まれます。その魂と、残された遺族の慰めのために。主の愛が表されていきますように。

 お祈りいただければ幸いです。

 イタリアからも、愛する母国日本と、諸教会を覚えてお祈りしています。

 棺を運ぶ軍のトラックの車列