3月21日号紙面:オリ・パラ伝道「キックオフ大会2021」開催 開催不透明でも
「ゴール設定間違えないように」 オリ・パラ開催不透明でも 「キックオフ大会2021」①
昨年開催される予定だった東京オリンピック・パラリンピック(以下オリ・パラ)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期された。今年も感染状況によっては開催されるかどうか不透明だ。だが、今年も改めて「キックオフ大会2021」(日本国際スポーツ・パートナーシップ〔JiSP〕主催)が2月15、16日、オンラインで開かれた。テーマは「チームとして歩もう~Ready Set Go~」。
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昨年は「オリンピック・パラリンピック宣教」の文字が入っていたキックオフ大会だが、今年は「10倍の祝福に向かう! VISION2024」。案内には「この宣教の働きは、オリ・パラに向けた今年限りのイベントではない。私たちが目指しているのは、スポーツを用いて伝道と弟子訓練を行い、2024年に日本中の教会が10倍の祝福を受けること」と、開催趣旨が記されている。
奨励でJiSPオリンピック担当の池田恵賜氏(JECA・本郷台キリスト教会牧師)は「目標がはっきりしないような走り方はしません」(Ⅰコリント9・26)を引用し、「ゴール設定を間違えないようにしたい」と強調。「今年もオリ・パラがどうなるか分からない状況にある。オリ・パラでなにかをしようとしていた団体は、ほぼ空中分解のようになってしまった。それはオリ・パラで何かをすることが彼らのゴールだったから。しかし、私たちのゴールは、スポーツを通して教会と教会がネットワークを結べるように、またスポーツを通じて教会が地域との架け橋になることができるようにやってきた。オリ・パラがあればそれを用いることができたが、たとえなかったとしてもゴールは変わらず、やることも変わらない。スポーツミニストリーが5年後、10年後、どのようになっているのか、もう一度ビジョンをしっかり思い描きながら、今年のキックオフ大会を進めていきたい」と語った。
初日午前中のセッションでは、各地で行われている「コロナ禍でのスポーツミニストリー」を紹介。小池牧雄氏(JEC・東名古屋キリスト教会パークサイドチャペル牧師)は、「ゴスペルクワイアのワークショップに来られた方がフットサルに興味を持ち、5、6人でフットサルを始めた。月1回集まってやっていたが、やがて近隣のいくつかの教会も加わり、20、30人集まるようになって、年2回大会を行うなどミニストリーになっていった。その過程の中で5人が救われていった」と証しする。「昨年の4、5月はできなかった。6月に再開。人々が集まるかなと心配したが、むしろ集まる人が増えていた。コロナ禍だからこそ、飢え渇きがある、人とのつながりを求め、同じ価値観を共有したいと願っているのを感じた。来月も感染予防に努めながら、この働きをしていきたいと思っている」と語った。
田島実氏(単立・神の家族主イエス・キリスト教会牧師)は、日本の教会で行われている卓球ミニストリーを紹介。「日本のスポーツ人口の中で卓球人口がいちばん多いのではないか。だが卓球をミニストリーとしてやっている教会は少ない。そんな中、牧師がコーチをし、料金を取って指導をしているコーチ型、地域に出て行って卓球で交流していく地域型、小学生に100円で卓球を指導する卓球教室型の教会がある。緊急事態宣言が解除されていく中で、平日は卓球をしにたくさんの人たちが教会に出入りしている姿を見る。そのようなミニストリーを行っている教会の牧師、スタッフと共に月1、2回、オンラインのミーティングで分かち合い、3月にはウェブセミナーも開催する」と報告した。
その他、大阪や石川県金沢市でフィットネスジムを経営する内野隆司さんの証し、JiSP岡澤元さんによる家でも公園でもどこでもできる7分間の運動プログラム「ファミリーフィット」の紹介、スポーツ宣教師マーティ・ウッズさんからは「コロナ禍の世界でのスポーツの活動では今、室内でもできるファミリーフィットにフォーカスが当てられてきている」との報告があった。(つづく)