「牧師夫人」にケアと繋がりを 超教派女性ミニストリーワーカーリトリート開催
牧師の妻-「牧師夫人」。教団教派、各教会によって考え方やその役割の有無、内容は千差万別だろう。ゆえにその曖昧な立場同士が集う機会はあまり多くはなく、孤立している女性もいるのではないだろうか。
OCC首都圏宣教の働きと関西牧会塾のコラボ企画として、超教派女性ミニストリーワーカー1日(ワンデイ)リトリートが11月3日、東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで開かれた。
発起人は大嶋重德・裕香牧師夫妻(鳩ヶ谷福音自由教会)と、豊田信行・かな牧師夫妻(ニューライフキリスト教会)の4人。全国から11の団体、30代から50代の女性たち16人が集った。
信行氏はメッセージで「偽りの自己を脱ぎ捨てること、我に返る・自分らしさの回復について」、かな氏は「人生の秋を生きる、自分の本当の思い、楽しみについて」、裕香氏は聖書に描かれたエリサベツとマリアの年齢を超えた友情について語り、それらを受けて、重德氏が導き手となって各々が自らの状況や人生に照らし合わせつつ、自分の思いを分かち合う時をもった。
参加者からは「『牧師夫人』という役割はないという教団であるにもかかわらず、実際にはある。ないとされていることで誰にも相談できなかった。そんな思いも分かち合えた」「同じ教団だと距離が近すぎて話しにくいこともあるので、超教派の集まりを始めてくださって感謝」「自分がどれだけ傷ついているかがわかった。自分を大切にできるようになりたい」という声などが聞かれた。
会を終えて裕香氏は「普段、周りの方をケアし、お話を聞いている方々が、声をかけてもらい、聞いてもらい、ケアしてもらうことはとても大切です。私自身も心の深いところまで探られ、心の内を聞いてもらって、癒やされました。自分の思いがこんなにも心の深いところにしまわれていたことに気づかされました」。
「『自分を犠牲にして教会、夫、子どもに仕えてきた。自分らしさについて考えたことがなかった。でも人生を楽しむことも霊的な、神様が喜ばれることなのですね』という感想をいただきました。女性たちが実りのある人生の秋を楽しんでいくことに目を向けてほしい、自分を大切にしてほしいと願いを込めてお話をさせていただきました」とかな氏。
宿泊を伴うリトリートなど、今後も継続して会を開いていく予定だという。
*本紙特集「フォーカス・オン」では、いわゆる「牧師夫人」について、当事者の声に耳を傾けつつ、真に神様が願われている教会のあり方について考えていきたいと考えています。このテーマに関するご意見・情報をこのフォームよりお寄せください。(編集部)