正しい姿勢で迫害に直面できるように 第四回 ローザンヌ世界宣教会議より⑦
第四回ローザンヌ世界宣教会議(9月)の集会内容を紹介する。
前回
「迫害」をテーマにした4日目午前、「使徒の働き」の聖書講解は、同会議プログラム委員長で、OMF インターナショナル国際大使のパトリック・フンさんが語った。教会の歴史を振り返りつつ、「迫害は決して教会を滅ぼすものではないが、損なわれた福音は教会を滅ぼすことになる」と警告した。
初代教会時代、各地に福音を伝えた「名前の知られない弟子たち」に注目。その特徴として、①神を深く恐れ、恐れずに福音を宣べ伝えた、②民族中心主義を捨て、文化の壁を越えた、③キリストの主権を証ししたこと、などを挙げた。「ハンセン病で亡くなった人たちを埋葬するなど、言葉、行為、性格において、目に見える信仰を示した」とも述べた。
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午前後半の主題講演では、イランのファルシド・ファティさん、サラ・アカヴァンさんらが語った。ファティさんは、イスラム教徒の家庭で生まれたがキリスト教信仰を持ち、英国に留学し、帰国後、自宅で始めた教会は、05年から5年間で、20都市48教会に拡大した。
2010年の前回の世界宣教会議参加直後に逮捕され、5年間刑務所で過ごした。そのうち約1年は独房で「太陽を見なかった」が、「主は私の光であり、救いでした。ハレルヤ」と証しした。「何千人ものクリスチャンが迫害に直面している。しかし苦しみと迫害は物語の終わりではない。私たちは物語の終わりを知っている」と強調した。
アカヴァンさん(アルゼンチン在住)は、イランのイスファハン市で宣教を始め、同市の周囲に七つの教会を建てるビジョンを抱いた。七つ目の教会ができようというころの2010年に逮捕され、独房で37日間過ごした。解放され、戻ると、教会メンバー家族が働きを引き継いでいた。「教会がどのような状況に直面していても、神の言葉は広がり続けている」と語った。
夜の集会も迫害がテーマ。ソウル大学経済学教授のキム・ビョンヨンさんは、北朝鮮の状況を報告した。経済問題や核開発の脅威、ロシアへの武器供給の懸念などに言及。また「2023年、南北統一が必要だと考える韓国人が 44%であり、これは15年前から20ポイント減少。若者の関心が低い」と述べた。一方、韓国に住む脱北者の半数以上がクリスチャンだと指摘し、「韓国の教会は統一宣教部を運営し、脱北者のために奉仕している」と話した。
アフリカについて、複数の発表者が語った。サハラ以南では、、、、、、
(2024年12月08日号 03面掲載記事)