福音の力改めて知った ローザンヌ世界宣教会議からの共同の旅⑦
昨年9月に、全世界規模で開催された第四回ローザンヌ世界宣教会議(韓国)に参加した日本関係者に聞く。
忙しい人に、どう福音を届けるか
同盟基督・港南福音教会牧師の齋藤謙治さんは、「福音の力を本当に改めて知った」と話す。「実際に迫害を受けてきた人々の証しに、最も衝撃を受けた。何年も牢屋に入った経験も喜びをもって語る。大変な状況にあるにもかかわらず、何度も立ち上がっていたが、その力が福音にあるのだと分かった。まさに『義のために迫害されている者は幸い』。自分の福音理解がどれほど浅かったかと思わされた。信仰者として、もっと福音の力を知りたい。そして牧師、説教者としてもっと福音を豊かに、大胆に語りたいと思いました」
宣教上のギャップ(課題)を考える「共同アクション」では、「世俗化」のテーマに参加した。「日本で感じる世俗化は、『教会を否定もしないが、関心もない』という世間の人々の態度。しかしヨーロッパの世俗化は、宗教的なことは一切拒否するというものだった。日本では仏教、神道、儒教が伝統、習慣として根付いていることに気づかされた」と言う。
一方、世界で共通することとしては、「人々が世俗化に疲れている」ということ。「人生の意味を見出せず、生活に疲れている。『世俗化した人も福音を必要とする人だ』と強調された。その人たちに伝える言葉をもっているだろうか。福音の本質に立ち戻って考えたい」と語った。
また大会全体を通して、「様々なミニストリー、ビジネスに驚かされたが、インパクトを持つためにはつながらないといけない。私の所属教団は規模が大きく、教団内である程度できるが、日本のキリスト教全体に貢献する視点も大事にしたい。そのためにローザンヌでの経験を糧にしたい」と話した。
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JECA・夙川聖書教会副牧師の秦真道果さんは、「世界の情報を直接その国の人々に会って、つながることで理解できることが多い」と実感した。
「ローザンヌ運動に対して『社会的』だとか聞いていたが、実際は、『すべての人が救われる』という救霊の思いを土台として、様々な課題に向き合い、しっかりと聖書に立ち帰る。福音派の良いところを確認できた」と話す。
多様な職種の人々の働きにも注目した。「教会の奉仕は時間がある人しかできないと思われがち、、、、
(2025年01月26日号 07面掲載記事)