弟を殺した犯人と面会 日基教団京都教区「死刑制度」で講演会

「死刑制度への問いかけ―被害者家族原田正治さん講演会ー」をテーマに1月14日、日本基督教団京都教区社会セミナーが行われました。会場は室町教会(京都市上京区)でした。
原田さんは1983年に愛知県で起こった「半田保険金殺人事件」で末弟を殺され、事件後10年目にその加害者と被害者遺族として異例の面会に臨まれた方です。著書に『弟を殺した彼と、僕。』(ポプラ社)、松本麗華さんとの共著による『被害者家族と加害者家族 死刑をめぐる対話』(岩波ブックレット)があります。
講演の中で原田さんは、分断のない社会を求めて、いまだに結論が出ないことにも話し合いを続けていくことの重要性を強調されました。たとえ、極悪非道な犯罪者であろうとも、その死は人間が判断することではなく、神の領域であることを淡々とお話しされていました。会場とオンラインあわせて、超教派で40人の方が参加されました。なお、講演会の様子はYouTube(URLyoutu.be/KERiKU-lYPE)で視聴することができます。(レポート・鳥井新平=日本基督教団・近江平安教会牧師)
(2025年02月02日号 03面掲載記事)