教会の正面に大きなスノーマン(雪だるまのキャラクター)が笑顔で寝そべっていた。

 仙台市青葉区中山にある中山商店街は、地元の中学生、小学生の企画から、街を盛り上げる、「ゆきだるまーけっと」を12月21縲・4日に開催した。商店街各所に雪だるまの置物が並べられ、雪だるま関連グッズの販売や特典、子どもたちへの景品があった。中でも巨大なスノーマンが設置されたのは、日本バプテスト同盟尚絅バプテスト教会(田所義朗牧師)だ。山形から運ばれた雪でできた雪だるまや、イルミネーションで彩られた。教会堂が子ども向けコンサートなど、イベントの会場にもなった。
 
 田所牧師は、この取り組みを通して今まで近所にいながらも知らなかった商店街の店を発見したと言う。「商店街の人々も自分の仕事で忙しいはずなのに、イベントに参加したり、劇で演技力を発揮したりしていました」。
 近くのカフェや近隣の商店主とも会話が弾んでいた。子ども向けコンサートには、地元で活躍するステージ演出家の力が発揮された。演出家からは、教会に地域の人々が親しんでもらえるアイデアや教会への期待を語られた。
 
 同教会は、キリスト教主義学校尚絅学院をルーツに80年以上の歴史があり、同地に1972年に移転した。東日本大震災による被害で解体したが、今年4月に新会堂を献堂した。
 信徒の間では、始めは雪だるまの飾りなどが、教会に合わないのではないかという不安があったが、近隣の人々が喜ぶ姿を見て、不安が消えていった。新しい会堂で迎えるクリスマスに新しい感触をつかんでいる。
 24日夜にはキャンドルサービスとともに長年続けてきたキャロリングも範囲を広げて実施する。