教派を超え、難民や外国人労働者の問題に取り組むキリスト教任意団体「難民・移住労働者問題キリスト教連絡会」(難キ連)=佐藤直子事務局長=は2月27日、東京・千代田区のカトリック女子修道会・幼きイエス会(ニコラ・バレ)でセミナー「獄にいるとき訪ねてくれたⅡ」を開催。当日は当事者による報告と共に、弁護士の児玉晃一氏が、「収容 日英比較」と題して、イギリスのハモンズワース収容施設の視察報告と、日本の入国管理局(入管)収容所との違いについて報告した。
長年、難民支援を行ってきた佐藤氏によると、日本に逃れてきた難民に対する入管の姿勢は、危険な母国に強制送還することを前提にし、難民を不法残留者として見ている。そのため、日本で生活する難民は、何度難民申請をしても認められない、いつチャーター機強制送還されるかわかない、長期間(60日)収容施設に拘束され自由を制限される、などで極度の緊張、ストレスを強いられている。「日本は難民の方々や外国人労働者として本当によく働いてくださった方々に、何の恩返しもしていない。それどころか、長期仮放免という非正規滞在に置き、社会保障から疎外している」と懸念を漏らし、「こうしたら日本はもっと良くなるんじゃないかというようなことを、皆さんで一緒に見つけたい」と語った。

3月20日号2面

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