2000年5月21日号《ヘッドライン》

2000年5月21日号
《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎北朝鮮拉致疑惑:「根源は人間の罪」——横田さん救出第2回国民大会
★北朝鮮拉致疑惑:韓国の被害者家族も来日——赦す心で再会信じ祈る
★解説:法の華「天納金」判決と教会の献金 記・櫻井 圀郎
★<いやしの時代>[4]魂と肉体の両面をケアする牧師 神山俊勝さん(上)
★<落穂抄>「知ってるつもり」で紹介された三浦綾子の信仰
 = 2 面 =
★共立研修センター:キリスト者の政治参加めぐり公開講座
◎日本国際飢餓対策機構:飢餓に直面するエチオピア800万人への緊急援助を強化
★MB教団:信徒立案で50周年大会——皆が主役の共同体を
★関西聖書学院:新学長に大田裕作氏が就任
★<教界の動き>カナダ・バンクーバー日系人合同教界日語部
★<論説>教役者像の聖書的変革を 記・有賀 喜一
★<あかし文学・ろばの子の歌>[3]治療の躓き…見えない敵との闘い 作・今村真子・和彦
 = 3 面 全面広告=
☆グローバル・マーチ・フォー・ジーザス
☆ミレニアムチャイルド チャリティコンサート
 = 4 面 新会堂建築シリーズ=
★伊勢原イエス・キリスト教会バイブル・チャペル
 = 5 面 介護特集特集=
★伊勢原イエス・キリスト教会バイブル・チャペル
★在宅で介護、社会で支える——広がる介護の選択肢
★見直そう教会のバリアフリー——物、心、情報、制度に障害
★介護保険への声
★利用のためのチェックリスト
★新刊紹介:「夕映えの季節を生きる」日本基督教団出版局
 = 6面 信仰と生活のページ=
★新連載<伝道牧会とリーガル・マインド>[1]宣教師に国外退去処分 記・櫻井 圀郎
★新連載<企業社会の生き方ガイド>[1]お金儲けは悪いこと? 記・梅津 光弘
★新連載<英語ことわざ聖句メモ>[1]BAD COMPANY 記・ディビット・ブルック
★<投稿>日ユ同祖論は宣教の情熱をそがない
★<投稿>分裂の責任
★<投稿>これでいいのか?教会の噴火災害対策
★<CDの時間>Introduce 歌・三吉 祐樹
★<今月の試写室>「太陽はぼくの瞳」 評・高梨 大
 = 7面 =
★共にいるイエス様歌いたい 元アイドル歌手・山野香恵さん
★<北から南から>四国:手作りの集会で信徒も成長
◎サラリーマンの憩いと伝道の場に——東京・秋葉原に「オアシスルーム」
★伝道のグリーンへいざショット——第1回関西クリスチャンゴルフフェローシップ
★米国:自由な性関係に10代の多くは批判的
★米国:今日の問題に宗教は答えを持っている
◎問題あっても教会には神の恵み——フィリップ・ヤンシー氏来日講演
★ドン・モーエン氏9月に日本で公演
★<召天>渡邉 恭章氏(同盟基督・椎名町教会牧師)
 = 8 面 =
★<聖書66巻>イザヤ書(2)罪の社会への慰めのことば 記・高橋 博
★<書評>「神との和解、人との平和」D・M・ロイドジョーンズ著
★<新刊書紹介>「新・教会成長うらおもて」大川 従道著
★<新刊書紹介>「天国の扉を叩け」スティーブ・ヒル著
★<情報クリップ>催し情報ほか      
 

北朝鮮拉致疑惑:「根源は人間の罪」−−横田さん救出第2回国民大会

「私たちとともに闘ってください」。
22年前に娘のめぐみさんが行方不明になった出来事をきっかけに教会に通うようになった母・横田早紀江さんは会衆に訴えた。
新潟市の女子中学生・横田めぐみさんらが北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へ拉致された疑いが強い問題で、「横田めぐみさんたちを救出するぞ!第2回国民大集会」が4月30日、東京千代田区・日比谷公会堂で開催された。
3年前にめぐみさんの父・横田滋さんを代表に結成された「『北朝鮮による拉致』被害者家族連絡会」など3つの団体が主催した。
集会は被害者家族のシンポジウムを中心に進められ、子どもや兄弟がいなくなった苦しみ、悲しみ、そして怒りを語り、国のこの問題に対する対応に不満の声もあがった。
シンポジウムの司会を務めたジャーナリストの櫻井よしこ氏は「国民の命を守ること、日本人だけではなく韓国人のことも、声をあげていくことを忘れないで」と訴えた。
早紀江さんも「娘がいなくなって気が狂った方がましと思ったこともある」と胸の悲痛を明かし、世論の協力を呼びかけた。
この現状の中で、クリスチャンたちの協力が早紀江さんを励ましている。
「この問題は政治が関係していてとても難しい。
戦争でもなんでも問題の根源は人間の罪。
この拉致問題もそう。
私の中にもあり、いつ罪がでてくるか分からない。
でも、転勤する先々の教会でいつも、説教から教えられ本当に感謝です。
クリスチャンにも励まされています」と早紀江さんは言う。
実際に今まで祈りとともに、日本福音同盟社会委員会(JEA、村瀬俊夫委員長)で署名を集めたり、早紀江さんが洗礼を受けた同盟基督・新潟福音教会や現在通っている福音キリスト教会連合・中野島キリスト教会員らの協力があった。
「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(救う会全国協議会)では、個人レベルでの請願・陳情を各自治体に提出することを呼びかけている。
詳しくはTEL03・3946・5780(現代コリア研究所内)。

日本国際飢餓対策機構:飢餓に直面するエチオピア800万人への緊急援助を強化

国連世界食糧計画(WFP)は、エチオピアで少なくとも780万人(国民7・6人に1人)に緊急食糧援助が必要であり、対応が遅れれば、100万人が死亡したと言われる1984~85年の大飢饉に匹敵する大災害に発展する恐れがあると警告。
世界食糧農業機関(FAO)は4月18日、「干ばつによって、アフリカの角と呼ばれるエチオピア、エリトリア、ケニア、ジブチ、ウガンダなどで約1600万人が緊急に食糧援助が必要であり、うち半数以上はエチオピアだ」と公式発表している。
エチオピア外務省は、今回の飢饉でおよそ800万人の被災人口が見込まれ、約35万人が国内移動難民になると見て、「飢饉を回避するためには約90万トンの食糧確保が必要」と国際社会に訴えている。
日本国際飢餓対策機構はこれまでもエチオピアへの緊急支援を続けており、昨年9月には、野田浩正駐在スタッフが家畜診療プログラムを展開している南部エチオピア人民州ゴロ郡で960所帯に対し、ひよこ豆の種子20トン(約70万円)を最も食糧が枯渇する年末から年明けの食糧確保用のため配布した。
この4月からは南部のボレナで、飢餓状態により健康被害の出ている人々に医薬品の配布を実施している。 現地駐在スタッフ緊急性を訴え 4月25日、佐々木スタッフは最新情報として、「現時点では、遊牧民が暮らす南東部ソマリ州の被害が特に甚大。
緊急救援活動が始まってまもない今年3月には、ゴデの町だけで栄養失調やそれに伴う病気のために2週間に約90人の子どもたちが死亡したという報告があった。
現在、食糧の緊急空輸を含め政府、国連、NGOによる救援活動がようやく軌道に乗り始めた。
ただ、今後最も深刻な状況になると見られている北部の高原台地の農民の窮乏生活もほぼ限界に達している」と被害拡大が進んでいる様子を伝えている。
国際飢餓対策機構エチオピアでは、食糧不足が深刻となっているアムハラ州南ゴンダール県の3つの郡の約8万人に対して、栄養状態を改善するための補助食糧など約600トンの緊急配布を計画。
この食糧は、主に子どもや妊婦、授乳者、高齢者など、健康状態が特に悪化している人々に対して、1か月に1人当り4・5キロ割り当てられる。
また対象地区にある主要なクリニックや保健所にも食糧90トンを配布する準備を進めている。
15年間に及ぶ活動実績を背景に、今回の緊急援助活動にも政府からの依頼で協力体制を確立しており、国際支援機関の中でいち早く緊急援助プログラムを開始している。
日本国際飢餓対策機構は1985年に楠原博次さん(緊急援助、農業技術指導)を現地駐在スタッフとして派遣し、現在は佐々木和之さん(1988~)、野田浩正さん(1991年~)が活動を続けており、日本のNGOとしては現地で緊急対応のできる唯一の団体として期待されている。
今回の緊急事態に対しては、これまでに約220万円相当の食糧や医薬品を現地に届けてきた。
今後も現地駐在スタッフと連絡を取りながら、ワークチーム派遣も視野に入れた緊急援助を続けていく計画。
【募金あて先】郵便振替00170・9・68590、日本国際飢餓対策機構(「エチオピア緊急援助」と明記)。
TEL0729・95・0123。

サラリーマンの憩いと伝道の場に−−東京・秋葉原に「オアシスルーム」

昼はサラリーマンやOLたちが自由にくつろげるラウンジ、夜は聖書のメッセージや賛美ライブなどを行う場所になる、伝道のための多目的スペース「オアシスルーム」が東京・秋葉原にオープンする。
「オアシスルーム」はJR秋葉原駅から徒歩五分ほどのビルの中に設けられる約30坪のスペースで、通常月~金曜日の午前9時30分~午後6時営業。
男性1日500円、女性400円の使用料で出入り自由で利用できる。
飲み物の提供もあるが、「伝道を目的にした働きとして、アルコール類は置きません。
利用者のために本なども置く予定ですが、低俗なマンガ雑誌ではなく、きちんとした内容の小説などを主体にしようと思います。
BGMも教会で使われている賛美CDを使うことにしています」と代表の羽田康正さん(単立・ホープチャーチ会員)は語る。
自らも会社勤めをしている羽田さんは、「サラリーマンやOLが自由に出入りしてリラックスしながら、福音に触れることができるような場所を設けられないか」と考え、所属教会のスティーブン・ケイラー牧師や、個人的に知り合った伝道者のアーサー・ホーランドさんに相談しながら、準備を進めてきた。 5月27日オープン 5月27日午後1時からオープニングセレモニーが開かれ、ケイラー牧師とホーランドさんがメッセージ。
新宿シャローム教会員らの賛美バンド「ブルーベリーガム」がライブを行う(入場無料、自由献金あり)。
6月からは、ケイラー牧師やホーランドさんらが原則として毎週水曜日の夜に集会を開いてメッセージ。
6月3日にはホープチャーチの賛美グループが賛美集会を開くほか、高校生から25歳くらいまでの若者を対象にした伝道プログラムを実施したいというケイラー牧師の計画もある。
他教会や伝道団体の集会にも随時貸し出すとのこと。
売上金、献金などによる収益は、国際援助団体「ワールド・ビジョン・ジャパン」を通して開発途上国の子どもを援助する「チャイルド・スポンサーシップ」の献金に。
【オアシスルーム】東京都千代田区神田須田町2—23—12、タスコビル3階。
詳細問い合わせはTEL090・3819・8099(羽田)またはTEL03・3254・6577(オアシスルーム、5月19日から通話可)へ。

問題あっても教会には神の恵み−−フィリップ・ヤンシー氏来日講演

『だれも書かなかったイエス』『神に失望したとき』(ともにいのちのことば社より出版)の著者であるフィリップ・ヤンシー氏が再来日し、各地で講演する。
ヤンシー氏はアメリカで「クリスチャニティ・トゥデイ」誌のコラムなどを手がけるクリスチャンジャーナリスト。
「さまざまな問題をはらみつつも『教会』には神の恵みがあふれている!」と、自ら苦悩しつまずきつつ歩んできた信仰の遍歴を明かしながら、「教会」について語る。
日程・問い合わせ先は以下の通り。
▼講演会=東京千代田区・お茶の水クリスチャンセンター、5月22日午後6時30分~8時30分。
前売整理券1000円(オアシスブックセンター、ライフセンター横浜書店、CLCお茶の水店でも販売)。
TEL03・3353・9346。
▼講演会=新潟市・同盟基督・新潟福音教会、28日午後七時~九時。
入場無料、席上献金あり。
TEL025・283・2748。
▼公開講座=札幌市白石区・北海道聖書学院、30日午前9時~正午。
受講料1000円。
要申込(27日までに)。
TEL011・871・7892。
▼講演会=札幌市手稲区・福音キリスト教会連合・手稲福音キリスト教会、同日午後7時~9時。
受講料1000円。
▼婦人集会=札幌市北区・福音キリスト教会連合・北栄キリスト教会、31日午前10時~正午。
受講料1000円。
札幌地区の問い合わせはTEL011・874・6697(札幌聖書キリスト教会)。
▼講演会=神戸市垂水区・舞子ビラ、6月1日午後6時30分~8時30分。
TEL078・781・8525(活けるキリスト神戸一麦教会)。