[CSD]2001年1月7日号

[CSD]2001年1月7日号
《ヘッドライン》
 = 1面 =
★新年メッセージ:誇りを取り戻せ(ヨハネ21:15—22)記・杉本智俊
◎21世紀を祈りで事始:21世紀初週合同祈祷会(3—5日、日本基督教団3教会)
★21世紀を祈りで事始:断食祈祷聖会2001(12月29日—31日、淀橋教会)
★<落穂抄>20世紀最初のリバイバルは日本で起こった
 = 2 面 =
★日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷——「天皇、国の責任」明確に
★バプテスト教会連合:10年間の基本方針を採択——多様化の社会に「大胆な宣教」
★改革派:女性教師・長老問題検討委員会を設置
★日キ教会:新議長に久保義宣氏
★混迷の末の米大統領決定——ブッシュ氏の所属教会は
★「メシアの祭典」中止——イスラエル政府がビザ出さず
★<論説>新世紀の教会と宣教
★<神の国の物語>[8]日本人牧師の謝罪 記・谷口和男
 = 3 面 =
★座談会:21世紀 教会は何を問われているか
出席:北野耕一氏(中央聖書神学校校長)、松見 俊氏(バプテスト連盟宣教研究所所長)、倉沢正則氏(共立基督教研究所所長)
 = 4・5 面 21世紀の神学校教育=
★全員パソコン持参で授業——アンデレ宣教神学院
★最先端技術を先取り福音という情報の発信源に 記・万代栄嗣
◎4月に「ITクラス」開始——中央聖書神学校
★賛美を通し真の礼拝者育成へ「賛美礼拝コース」——アジアキリスト聖書学院
★教職員間でメール交換活発——東京キリスト教学園
★神学校のIT化前向きに検討——神戸ルーテル神学校
★神学生全員パソコン持っている——北海道聖書学院
 = 6 面 全面広告=
☆あけましておめでとうございます——名刺広告
 = 7 面 特集:カルトを考える=
★検証:時代が求めるニューエイジの霊性——牧師・神学生が観た映画「太陽の法」
★新興宗教の創始者からクリスチャンに——高橋嘉子さん
★講演要旨:教会も予防教育すべき——えせ異端の生態と対策 孫永浩氏
 = 8 面 関西だより=
★スーパーミッション大阪閉幕——約2000人の未信者来会
★不況だから事業に信念を——西本誠一郎めぐみ堂社長の半生が本に
★ひと:詩篇や高山右近賛歌を自作筝曲に——筑紫流大師範・田中歌苗美さん
★レーナ・マリアin那珂(和歌山県)に3000人が来会
★大阪府民クリスマス:元テロリストのヒュー・ブラウン氏が説教
 = 9 面 =
★反骨で優しい宣教師の半生——米国民になって50年のロイ山元夫妻
★自作ベンチの座り心地は?——兄弟団小田原教会・教会員で自作
★全国トラクト伝道「LOVE JAPAN」ひと区切——宣教感謝会
★日本国際飢餓:カンボジアへ奥村いずみさんを派遣
★レーナ・マリアさんニュースステーション特別番組に出演
 = 10 面 =
★聖書66巻がわかる番外編:聖書を楽しく読もう
★聖書66巻がわかる番外編:旧約聖書と新約聖書
★<新刊書紹介>聖書を歴史の中で読んでみる——「キリスト教2000年史」
 = 11面 =
◎カラー 地図に励まされて教会に来ない人に会いに行く——カフマン宣教師の挑戦(富山県新湊市を開拓)
★「日本に財産は残した」——石川県能登半島を開拓伝道したレナード宣教師夫妻が帰国
 = 12・13 面 21世紀のビジョン=
★21世紀に生まれる君に伝えたいこと:小坂直人・りかさん夫妻
★21世紀に生まれる君に伝えたいこと:栗栖 崇・羊子さん夫妻
★21世紀に生まれる君に伝えたいこと:山路 薫・聡子さん夫妻
★海外からの年賀状:ドン・モーエンさん
★海外からの年賀状:レーナ・マリア・クリングヴァルさん
★海外からの年賀状:ジョニー・エrクソン・タダさん
★わたしの夢:歯が痛い人みんな助けたい 中井絢子さん(小6)
★わたしの夢:開拓・若者伝道したい 女性神学生(30)
★わたしの夢:人形劇団やろうよ! 佐藤賢祐さん
★わたしの夢:日本は今よく変わりつつある 金 光石さん(ビジネスマン)
 = 14 面 =
★17年目に入った「小さな命を守る会」——21世紀最大の問題はいのちを守ること
★あなたならどうする?——未婚の教会員が妊娠
 = 15 面 全面広告=
☆祝・映画完成「親分はイエス様」
2000人プロデューサー運動にご参加を Tel.03-5304-0901
 = 16 面 =
★第19回 クリスチャン写真大賞 発表
 = 17—20 面 =
★2001年 新年の抱負
連絡協力機関・教団・教派

21世紀を祈りで事始:21世紀初週合同祈祷会(3−5日、日本基督教団3教会)0101070102

21世紀の幕開けを、まず祈りから始めようという2つの集会が、都内で有志によって計画されている。
1つは日本基督教団の3教会が1月3日から5日、会場を持ち回りで開く「21世紀初週合同祈祷会」。
もう一つは祝キリスト降誕2000年東京都実行委員会が1月29から31日まで、ウェスレアン・ホーリネス淀橋教会で開く「断食祈祷聖会2001」。 20世紀初頭の先達にならい/初週合同祈祷会 「21世紀初週合同祈祷会」は、日本基督教団の下谷教会、銀座教会、富士見町教会の信徒有志が、新世紀にあたり新たな献身の思いを主にささげようと企画したもの。
19世紀末から20世紀初頭、年始めに1週間にわたって開かれた初週祈祷会では何百人もが集まり、多くの受洗者が出るなど、リバイバルの発火点となった歴史がある。
各教会では伝統的に初週祈祷会を続けてきた。
銀座教会の古木勝敏総主事によると、20世紀初めの歴史にならい、自分たちも新しい世紀の初めに共に祈ろうとの有志の発案に、3教会の役員会・牧師も賛同して合同開催となった。
3日の下谷教会を皮切りに4日は銀座教会、5日には富士見町教会と会場を移し連続して祈祷会を開く。
各日とも午後6時から7時30分まで。
近隣の教会にも案内し、各晩約二百人の参加を見込んでいる。
問い合わせはTEL03・3561・0236、銀座教会(担当=古木勝敏)。 社会、家庭・青年、宣教覚え/断食祈祷聖会2001 98年1月、日本の状況の打破を願って淀橋教会を会場に開催された断食祈祷聖会は、多くのクリスチャンの共感を呼び、幅広く諸教派から集まり共に祈りに心を合わせる時となった。
その折りに参加して祝福を受けた教職・信徒ら有志が、その恵みを再び拡大して多くの聖徒たちと共にすることが新世紀の出発にふさわしく意義深いと、21世紀最初の月の断食祈祷聖会を企画した。
有志らの多くがかかわっている祝キリスト降誕2000年東京都実行委員会が主催の受け皿となり、98年の断食祈祷聖会を呼びかけた日本キャンパス・クルセード・フォー・クライストのほか、伝道団体連絡協議会、北東京牧師会、首都中央祈祷会が協賛、淀橋教会と朝祷会関東ブロックが協力する。
各日ともプログラムは午前9時から午後9時まで。
29日は「日本の社会と福音」をテーマに、日本の精神風土、国家と宗教、国家と教育、進化論と日本の教育、日本の若者と性についてのレポートと祈り、メッセージ。
30日は「日本の家庭・青年」がテーマで、教会が子どもたちとどうかかわるか、若者と教会、結婚と祝福、社会で生きる、信仰の継承、祝福された老後。
31日は「日本と世界の宣教」がテーマで、21世紀キリスト教界のメガトレンド、21世紀を望む日本宣教の発展、伝道の年2001年、21世紀の宣教者像、地域における祈りと宣教の協力。
各日とも夜七時からは一般公開集会で、公立学校教師、在日フィリピン集会、在日ミャンマー集会の証しや賛美もある。
同祈祷聖会のプロジェクトチーフ三森春生氏(インマヌエル王子教会牧師)は「この会合は特定の組織や団体の催しではなく、全く自発的な有志、信仰を共にする同士の企画。
垣根を越えて祈るために集まってほしい」と呼びかけている。
断食の仕方や参加は自由。
登録料は1日参加1000円、2日参加1500円、3日参加2000円(当日受付)。
問い合わせはTEL03・3291・5035

4月に「ITクラス」開始−−中央聖書神学校0101070501

パソコンが世の中に普及しIT(情報技術)がますます進歩していくなか、東京・豊島区駒込にある日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団中央聖書神学校(北野耕一校長)は、21世紀の牧会伝道を見すえ、2001年4月からパソコンやインターネットの操作などIT修得のための講義を開始する。
日本コンピューター聖書研究会代表で、いのちのことば社ライフ企画発行の「J—ばいぶる」の製作を手がけた能城一郎氏(単立・暁キリスト教会牧師)に講師を依頼している。
講義名は「IT社会と教会」。
4月から7月まで、週に1回2時間のペースで行う。
目標は?ITの広がりを認識し、情報収集、整理、分類、活用の技術を身につける?日本におけるITと宣教(牧会)の現状を把握する?教職・信徒に基本的なIT技術を教えられるようになる?21世紀初頭のITと宣教(牧会)のビジョンを明確にする。
「最初なので初歩的なことから始めます」と能城氏。
まったく触ったことのない人でも、パソコンになじんでもらえるように、第1回目は「マウスだけの『情報検索』の技術」から始め、聖書、神学の知りたい情報をクリックするだけで検索できるようにするという。
「コンピューター操作を楽しんでもらう」こともねらいの一つだ。
2回目以降は「文書作成の技術」「ホームページ(HP)作成の技術」と続き、事例研究では「いやがらせメールが来たらどう対処するか」「コンピューターが使えなくなった時どうするか」など、危機管理の知識を能城さんの体験から教えていく。
講義の後半では「IT宣教成功の条件——ITと宣教をどう結びつけていくか」「ネット宣教と倫理——オウム真理教など他宗教の人たちもITを使っている。
クリスチャンはどんな倫理観でITを用いていくか」など、技術論だけでなくITを取り巻く理論や倫理観へと発展する。
授業だけでなく「2時間の予習・復習」も特徴の一つ。
ブックマーク(お気に入りの私のリンク集)、自己アピールのためのHP、「21世紀のIT宣教」といった論文の作成を義務づけるという。
同神学校校長の北野氏は「ITは流行ではなく世界の動向そのものです。
欧米の図書室から、その場で資料を取り寄せることができます。
IT技術を知らないともったいない。
遠隔教育も可能で、デジタルコンテンツを使った授業の可能性を探っていきたい。
逆にITがもたらす危険、影響力も教えたい」と語る。
講義のためのパソコン用の部屋もすでに用意してあるという。
「このクラスが軌道に乗れば、ほかの神学校にもITを使った神学教育が波及していくでしょう」と能城氏は言う。
「賛美や礼拝、聖書研究にもITが生かされてきています。
電子メールやホームページは伝道、牧会のために有効なツール。
もし第2期目の講義が許されれば、応用編として、安価な費用でできるデジタルテレビ(映画)など、21世紀マルチメディア伝道の講義もしたい」と将来を見すえたビジョンを語ってくれた。
【中央聖書神学校】〒170-0003 東京都豊島区駒込3—15—20、Tel.03・3918・4925、Fax.03・3918・4064

カラー 地図に励まされて教会に来ない人に会いに行く−−カフマン宣教師の挑戦(富山県新湊市を開拓)01

北陸地方は、全国で人口あたりの教会数が最も少ない。
特に、富山県は1教会あたりの、人口数は2万8000人を超え(クリスチャン新聞発行『クリスチャン情報ブック2001』調べ)、全国で、佐賀県につぎ2番目。
1998年のクリスチャン新聞の調査では、教会が一つもない市は、北海道赤平市と歌志内市、山形県尾花沢市、新潟県両津市、富山県新湊市と滑川市、岐阜県美濃市、長崎県松浦市、鹿児島県加世田市の9つ。
その1つに数えられていた富山県新湊市に1999年、宣教師によって教会が設立された。
ジョエル、サリー・カフマン宣教師夫妻は2人の女性宣教師とともに、新湊市で英会話と訪問伝道で開拓をする。
宣教師の働きは、働き人が遣わされにくい土地で今も必要とされているようだ。
厚い雲におおわれた北陸の冬のはじめ。
ワゴン車が富山県新湊市を走る。
「漁村で、漁師は危険な海の仕事だからね、90%ぐらいは、熱心な浄土宗と浄土真宗だね」。
クリスマスの集会案内を貼ることを許してくれた、八百屋のおばさんは言う。
富山県には、教会少ない。
ましてや新湊市には、伝道する人はいても教会は根付かなかった。
TEAMの宣教師ジョエル・カフマンさんは、あえてこの町を選び、人口約3万9000人、1万1000戸を1軒ずつ訪問する。 ログハウスに住むカフマンです カフマンさんは、1980年に来日し、軽井沢で日本語を2年間学び、石川県の金沢市、そして富山市内の伝道福音・呉羽キリスト教会(一重実牧師)で8年間伝道してきた。
96年から、市内海老江に、以前は違うの団体の宣教師が住んでいたログハウスを改造して、5人の子供と妻のサリーさんの家族7人で住み始めた。
昔ながらの、日本家屋が建ち並ぶなか、そのログハウスはひときわ目立つ。
カフマンさんの訪問伝道は、なかなかの頭脳戦。
もちろん行動力もひけはとらない。
「ログハウスに住んでいる宣教師のカフマンです。
今日はトラクトを配りに来ました。
ラジオ聞いていますか?」新湊市に来るまではポストの中にトラクトを入れるだけだった。
先輩の宣教師から聞いた2つのアドバイスに励まされ、新湊市での伝道では1軒1軒ていねいに声をかけながら訪問する。
そのアドバイスとは、キリスト教のラジオ番組を案内することと、訪問した記録を地図に残していくこと。
「ラジオを聴いていますか」という問いかけは、応答がかえってきやすい。
また、教会につながらなかった人でも、いつでも好きなときに聴くことができる。 地図を使う 地図に書くことで、伝道の成果が分かる。
新湊市に限らず、トラクト配布での伝道はなかなか「実」を見ることができない。
それによって「トラクト配布しても、効果がない」とあきらめてしまうこともしばしばあるだろう。
いきなりイエス様を受け入れるという意味での「実」は、確かに地道な訪問伝道で見ることは難しい。
だが確かに、玄関に入り人と交わることによって成長の実はあるのだ。
それを、こと細かく地図に書き入れていく。
また、地図には「アメリカ人だから日本人のこと分からないでしょう、と心にささやく悪魔の声にも『違うよ』と言える」、こんなパワーもある。 ねらいは夕方 「赤い印は、喜んで「ジーザス」ビデオをもらった人。
ここの家の人は、それを見て『やっとキリスト教のストーリーが分かった』と言ってくれた。
成長するためのフェローシップができた」と、カフマンさんは、1軒の家を指さし説明した。
「この家の人はね…」、「ここはね創価学会…」、と話は尽きない。
「この新しい家の集落は、若い人がいますけれども、若い人は忙しい」「この集落には、ひとり、キリスト教に興味がある人がいる」。
どこを走っても、その周辺の様子を口にする。
すでに、頭の中にも書き込んだ訪問先の地図が入っているようだ。
 訪問伝道のねらい時は、夕方4時半から6時まで。
女性がもっとも忙しい時間だが、できるだけ若い人に伝道したい。
富山県では共働きが多い、とカフマンさんは言う。
だから、夕方なのだ。
会えば、3分で神様に興味があるかないかが分かると言う。
興味がありそうな人は、週末にもう一度訪問する。
「興味がある人は、だいたい前の種まきがある。
若いとき教会学校に行っていたとか、結婚式で教会に行った、ラジオを聴いていた、以前いた宣教師に会ったことがあるとか」
小さなキリスト教書店 「今までは、教会に来なかったらフォローアップしなかった。
でも、だいたいはすぐに教会に来ない。
訪問するとその人の祈りの必要が何か分かる」。
教会に来ない人を訪ね、フォローアップしていく。
こうやって信頼関係が生まれていく。
人に合わせて、渡すものを変えることができる。
本をあまり読まない人には、ビデオ。
マンガなら読むという人にはマンガ。
三浦綾子さんを知っている人には綾子さんのトラクト。
車の荷台にはトラクトや本、雑誌が何種類ものものがそろえてあり、ちょっとしたキリスト教書店のようだった。
まだ地図には約4000軒の空白がある。
2001年には、訪問し終わる予定。
カフマンさんはこれからの収穫を楽しみにしている。