[CSD]2009年11月15日号《ヘッドライン》

[CSD]2009年11月15日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
★隔ての枠組みを超えて——平和シンポ各地で
★ハロウィンより収穫祝おう!

 = 2 面 ニュース =
◎韓国で猛威振るう異端が「日本に来ている」と警告——月刊「現代宗教」発行人タク氏
★初のアジア・メシアニック・フォーラム開催——イスラエルで起こる奇跡のリバイバル
★英国:イスラエルがメシアニック・ジューを抑圧とタイムズ紙が報道
★宣教150年で日韓協力「世界宣教青年大会」——東京で27日~29日「すっとEZRA」開催
★大阪女学院創立125周年祝う
★<落ち穂>『新・カトリック大事典』に載った「クリスチャン新聞」

 = 3 面 教界ニュース =
◎報酬言いにくい、PAって何?——理解低い音楽奉仕者の立場
◎クリスチャントゥデイ問題:本紙報道を誹謗——韓国異端専門家を「異端」と中傷
★<オピニオン>求められること、必要なこと 記・赤坂 泉

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★藤山 紳一さん[下]([株]チュチュアンナ常務取締役)——聖地旅行で洗礼受ける決心
★<ピンチはチャンス>[最終回]悩んでいる友に声をかけ、寄り添う 記・篠 松次郎

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★フィリピン全村に教会開拓——25年で教会数11倍 実現の秘訣は?[後編]
★スウェーデン:教会式典で同性愛結婚式の司式認める
★バチカン:教皇の聖公会受け入れをキュンク教授が批判
★ドイツ:福音教会(EKD)初の女性議長を選出
★<精神障害と教会>[63]居場所(2)——弱さ宿るキリスト誇りに  記・向谷地 生良

 = 6・7 面 全面広告=
☆JTJ宣教神学校
ホームページ http://jesustojapan.com/
 = 8 面 全面広告=
☆日本ペンテコステ親交会

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:「ファニー&フェリックス」——メンデルスゾーン生誕200年記念コンサート
★BOOK:『隠された宝』ヨセフ・シュラム著、石井田直二訳(イーグレープ、1,470円税込)
★REVIEW:『キリスト者の平和論・戦争論』信州夏期宣教講座編(いのちのことば社、1,260円税込)評・宮崎誉

 = 10 面 関西だより =
★墓石工房を学校に再生——関西クリスチャンスクール移転
★天理に響けゴスペル——10年目迎えた山の辺ゴスペルフェスティバル
★「福音伝えることは急務」——F・G・フェス1年前大会に2千人

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★神と人、人と人が交差——早稲田奉仕園100年
★<薬物依存からの回復>[6]依存症を感情論で片付けない
★Movie:「光と闇」——希望亡き心にひと筋の…

 = 12 面 ひと=
★神は私を見て愛しておられる——大橋愛喜恵さん(元全米柔道五輪選手候補)

◎韓国で猛威振るう異端が「日本に来ている」と警告−−月刊「現代宗教」発行人タク氏=091115020

 成長を続けてきた韓国教会にかげりが見える。その要因の一つに、異端の猛威が教会に打撃を与えていることが指摘されている。すでに日本に上陸した例もあるという。「日本に、今、来つつある新しい異端|その対策」をテーマに、韓国の異端カルト問題の専門家を迎えた講演会が、日本宣教協力会の主催で10月22、23両日、大阪と東京で開かれた。講演者は韓国「月刊現代宗教」発行人で、国際宗教問題研究所所長のタク・チウォン氏。同研究所の設立者で「月刊現代宗教」を創刊した父のタク・ミョンハン氏は韓国異端カルト研究の第一人者と言われたが、カルト関係者に恨まれて15年前に刺殺された。次男のチウォン氏が父の遺志を継いで活動している。
 タク氏は韓国起源で日本に入ってきている異端として世界基督教統一神霊協会(統一協会)、JMS(摂理)、新天地イエス教(新天地)、万民中央聖潔教会、タラッパン、インターナショナル・ユース・フェローシップ(IYF)を挙げた。特に新天地について「韓国では教会が大きな被害を受けている」とし、「すでに日本の教会にも新天地のスパイが入り込んでいる」と警告した。
 タク氏によると新天地の手口は、模範的な信徒に偽装したスパイが教会に入り込み、やがて教会を丸ごと新天地のものに変える戦略。韓国ではヨイド純福音、所望、オンヌリ、サランといった有数の大教会にもスパイが入り込み、被害を受けたという。映像で、新天地のスパイによって教会の集会が大混乱に陥る様子や、子弟が新天地に入り嘆く親と衝突する場面などが生々しく映し出された。副牧師が新天地信者になっていた例、教会が分裂した例、ある教派では異端対策委員会の委員長が新天地だった例もあるという。「異端は進化している」といい、「昔の異端と違い最近は社会奉仕で大統領の表彰を受けるなど非難できないような方法をとっている」。信徒だけでなく牧師でも異端にだまされることがあるという。タク氏は新天地の脅威を強調し、「日本で大きくなる前に対策を」と呼びかけた。
 一時は全人口の2割と言われた韓国のプロテスタント人口は減り、異端の勢力は今や200万人規模に。タク氏は「近い将来、クリスチャン人口をしのぐ勢力になる恐れもある」と危機感を示した。

◎報酬言いにくい、PAって何?−−理解低い音楽奉仕者の立場=0911150301

 教会音楽家養成学校「ワーシップ ジャパン」(ジョシュア佐佐木学長)は10月21日から23日まで、「ワーシップジャパン・カンファレンス2009」を、東京・立川市柴崎町の99+TACHIKAWAで開催。22日のワーシップフォーラムでは、教会音楽に携わる牧師、音楽プロデューサー、PAエンジニアなど5人が、日本の教会音楽の現状と課題、チャレンジについて忌憚なく発言した。

 発題者は林幸司(アッセンブリー・東京メトロチャーチ牧師)、田島実(神の家族・主イエスキリスト教会牧師)、原義門(びぶりか企画プロデューサー)、鈴木幹夫(〔有〕MAG代表)、伊藤治哉(〔株〕ASAPH代表)の各氏。
 林氏は「ワーシップセミナーなどに参加した方が、学んだことを教会に持ち込もうとする時、音楽スタイルや考え、礼拝論の違いなどで牧師と衝突し、教会が混乱する、信徒が他の教会に移るというケースをたくさん見てきた」と問題提起。鈴木氏は「これは牧師と若者との関係性の問題」だとし、「自分と周りの人たちとどんな信頼関係をもっているか、が重要。要は、ある人が教会で今までになかったことをやり出した時、周囲がその人の言動をどう受け止めるかだ」と述べた。
 保守的な教会に所属しているという伊藤氏は、「いつかワーシップソングをしようとの思いがあるが、難しい」と発言。「礼拝賛美にはスリー・ジェネレーション(3G)がある。1Gは讃美歌・聖歌だけの礼拝、2Gは讃美歌・聖歌にワーシップソングを数曲導入した礼拝、3Gはドラム、ギターなど電気楽器を用いたプレイス&ワーシップの礼拝。皆さんの教会は何Gか?」と問うた。
 田島氏は「私たちの教会には多国籍の人たちが集まり、礼拝では中国の胡弓など民族楽器を用いている。また、そのことで礼拝賛美も豊かにされている。民族性の楽器が礼拝の中にもっとあっていいのでは」と語った。
 原氏は、「日本の教会音楽、アーティストを育てる」という視点で発言。「あるキリスト教メディアは、自分たちのCDの中からランキングをつくり、プロモーション、評価までする。だが、評価は第三者機関や聴く人にゆだねるべき。賛美なら何でもいい、ではなく、いいものはいい、という耳、感性を育てることが必要だ」。またアーティストには「『いくらでも、どこにでも行く』でなく『私が音楽で生活するにはこれだけ金額がかかる。この金額なら喜んで行きます』くらいの気持ちをもってほしい」と語った。
 これに対し伊藤氏は、「確かにアーティストの中に『いくらでもいい』と言う方がおられる。今の日本の教会の現状ではそうせざるをえない面もある」と応答した。
 日本の教会の、アーティストや奏楽者への報酬、PA(音響設備全般)に対する理解度の低さにも言及。林氏は「教会音楽家は、牧師のように立場が認められておらず、報酬面でもおおかた無視されています。ワーシップリーダーはほとんどボランティア。この現状を変えるためにも、日本のマーケットがもっと広がってほしい」。鈴木氏は「一般ではPAがないと成り立たないのに、教会ではPA、音響って何?という感じ。教会でもPAがなぜ必要なのかを理解し、PAエンジニアを育てる必要がある」と述べた。
 そのほか同カンファレンスでは、開会礼拝を中野雄一郎(マウント・オリーブ・ミニストリーズ伝道者)、聖会講師を佐藤彰(保守バプ・福島第一聖書バプテスト教会牧師)、聖書講義を永井信義(拡大宣教学院学院長)、セミナーを久米小百合(ミッション・フォートス主宰)、岩渕まこと(MAKOTO・BOX代表)の各氏が担当。Taro Kaji、神山みさ、Team Worship JAPANのライブも行われた。
 佐佐木学長は、「お祈りに支えられ、参加者一人ひとりが主の御言葉によって熱く燃やされた、日本宣教のため力強く用いられてゆくことを確信させていただいた修養会となった」と感想を述べた。同カンファレンスは毎年開催する。来年は10月6日から8日まで。
 問い合わせは、Tel.042・522・9989、URL:http://www.worship-japan.com/

◎クリスチャントゥデイ問題:本紙報道を誹謗−−韓国異端専門家を「異端」と中傷=0911150302

 本紙11月1日付1面で「クリスチャントゥデイは『異端言論』」と認定した韓国の主要教団、大韓イエス教長老会統合および合神の第94回総会決議を報じたところ、日本語のクリスチャントゥデイ(CT)電子版は10月27日、「根田祥一氏、韓国内の論争に乗じ日本で強引な印象操作」の見出しで批判記事を掲載した。本紙報道に対し記者を名指しで誹謗する記事がCTでは常態化している。
 統合教団総会で採択された報告書の作成に関わった崔三更氏について、過去に「三神論」などの異端性が指摘されたこと、同総会の決議した報告書が「異端擁護言論」と認定した中に韓国CTほか崔氏を「三神論異端思想」と批判したメディアがあることを指摘。崔氏は自身に対する異端宣告に仕返しするかたちでメディアを攻撃したとし、「根田氏は、こうした韓国内の論争を利用して、本件と無関係である本紙(編集注=日本CT)の信用を落とす印象操作を行った」というもの。
 崔氏はこれまで、統合教団や韓国基督教総連合会(CCK)の異端カルト問題相談所長を歴任、CT設立者である張在亨氏(前大韓イエス教長老会合同福音総会長)の異端疑惑調査にあたってきた。異端やカルトとの論争の中で崔氏は「三神論者」と誹謗を受けたことがある。だが統合は04年の第89回総会で、「崔三更牧師の三位一体論と聖霊論に問題はない」と決議。統合と並ぶ主要教派の大韓イエス教長老会合同も06年の第91回総会で、「崔三更氏は三神論者ではなく、三位一体論者である」と決議している。
 崔氏の「三神論」思想批判は、論争相手である異端グループからのいわれのない中傷であり、韓国キリスト教界ではすでに決着済みの論争。今回、日本CTが崔氏の過去の「三神論」疑惑を持ち出して反論記事を掲載したこと自体に、韓国を代表する主要教派の総会で「異端性」を公式決議されて追い詰められたCTの焦りが見て取れる。
 そもそも張在亨氏やCTなど関連組織の異端疑惑を報じると、その記事で指摘した事実には反論できないためか、証言者や記者、メディア自体の評価をおとしめるような中傷記事で反撃する手法がCTの常套手段。「信用を落とす印象操作」とは、まさにCT自身が使ってきたやり方にほかならない。