[CSD]2010年5月30日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年5月30日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎「全国民を弟子に」 宣教運動の新局面に光——エジンバラ100周年記念世界宣教会議・東京大会開催
★「聖霊に満たされよ」私も強調——イ・ヨンフン氏(ヨイド純福音教会2代目牧師)

 = 2 面 教界ニュース=
◎エジンバラ東京会議[1]宣教のDNAの課題——宣教の「午後5時」で新しい運動
★基督兄弟団:成増教会転落死事件で遺族らと示談成立——「教会の回復に向かって」総会に報告
★富弘美術館が開館20周年——来館者も作者も「生きる力もらった」
★<落ち穂>闘病でも衰えない世界宣教へのビジョン

 = 3 面 =
★<竜馬をめぐる人々>[7]沢辺琢磨の章:7(この章おわり)——妨害乗り越え東京に大聖堂建設
★大阪で景教文書の原本を公開——「イエス・メシア経」「一神論」ほか
★米国:統一協会が「ワシントン・タイムズ」紙売却へ
★<オピニオン>英国首相の二枚舌失言に学ぶ 記・根田 祥一

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★松島 修さん[上](アフピーネット[有]代表取締役)——「聖書嫌い」がガラッと変わった
★<人生何とかなります>[7]天国から地上を見ると大きく変わる 記・佐藤 敏

 = 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★GOODS:CD「バイブルクリップ」?&?(ジーザス・コミュニケーションズ、?:5,229円、?:4,179円)
★BOOK:『ひとつのみやこにふたりのきょうだい』クリス・スミス著(日本基督教団出版局、1,575円税込)
★REVIEW:『心の刷新を求めて』ダラス・ウィラード著(あめんどう、2,520円税込)評・高橋伸多

 = 6・7 面 特集/ギフトで使える宣教アイテム =
★贈答の習慣を伝道に生かす
★使ってもらえる実用品を——雑貨店長が勧めるグフト用品
★こんなにある贈答の機会

 = 8・9 面 特集/創造論研究会 =
★聖書は起源と私たちの説明書——創造の工程は適切で配慮の行き届いた順序
★第1回聖書&科学カンファレンス(軽井沢SYME、7/28~31)

 = 10 面 教会学校 =
◎「御心に適う」進路って——J+Passion Tokyo 2010分科会から
★<CSもうひと味>「子ども伝道セミナー」——体験で学ぶCSアイデア

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★教会で起こる「虐待」 その実態は——KCC&T講演会から
★聖書から語るシンプル生活——『祝福へのパスポート』著者A・J・パシェコ氏に聞く
★MOVIE:「あの夏の子供たち」(5月29日より恵比寿ガーデンシネマでロードショー)

 = 12 面 教会 =
★次世代教育に重荷もつ教会——単立・東京バイブルチャーチ



◎「全国民を弟子に」 宣教運動の新局面に光−−エジンバラ100周年記念世界宣教会議・東京大会開催=1


使命達成へ協力を宣言

1910年、英国スコットランドのエジンバラで開かれた世界宣教会議は、カトリックや東方教会からも参加し、その後の世界教会協議会(WCC)誕生につながるなどエキュメニカル運動の起点となった。だが、それから100年を記念して5月11~14日、東京・中野区の中野サンプラザで開かれた世界宣教大会・東京大会では、エジンバラ会議のもう一つの顔であった世界宣教の遂行を視野に、「私たちの世代にすべての国民を弟子とする」使命達成に向けて協力を宣言した。 【特別取材班】
宣教運動の新局面に光

 エジンバラ会議以後の100年で、世界宣教の様相は激変した。エジンバラ会議では欧米以外からの参加者はほんの一握りだったが、100周年を記念する今回の世界宣教会議・東京大会(以下、東京会議)は第三世界宣教協議会機構(TWMA)を軸とした宣教団体関係者を中心に、世界中の140か国から800人の代議員を核としてアジアの東京で開かれたことにも、その変化が表れているといえよう。
 初日開会式は、賛美「主はすばらしい」を日本語、スペイン語、英語などで賛美して幕開け。世界に神の祝福を広げようという日本発の伝道キャンペーンの曲「God Bless You」を、作曲者の岩渕まことさんが、妻の由美さんと共に歌った。参加者各国の国旗が入場して世界からの代議員らを歓迎し、オベド・アルベレズ大会委員長が開会の祈りをささげた。
 大会会長で第2代TWMA議長の奥山実氏が、「私には夢がある。いつの日か、日本の教会が無数の宣教団体を世界中に派遣し、すべての宣教団体が手と手を携えて世界宣教を成し遂げることを。いつの日か、すべての壁が取り払われ、誤解が消え去り、一致と調和が世界中すべての教会と宣教団の間に実現することを」と挨拶した。
 東京会議の中心は、毎日午前の基調講演。各分野の宣教指導者らが、▽神の国の宣教▽新しいリニューアル宣教運動▽未完の使命の状況▽すべての人々を弟子とする聖書的土台▽宣教を推進させる弟子づくり▽キリスト教を超えて▽グローバルな人々とディアスポラ宣教など今日的な宣教課題と、日本(仏教・神道)、インド、イスラムなど各宗教的背景をもつ地域やヨーロッパの世俗化した人々にどう届くかといった諸テーマを取り上げた。
 TWMA創立者で元議長のデビッド・チョー氏は、初代教会以来の使徒的宣教のDNAが歴史的にどう継承されてきたかを概観、終末的な視点で、既成の教派教会を超えた「神の国の宣教」に今後の宣教のあり方を見た。これに呼応してオベド・アルベレズ氏(大会委員長、ニュー・ワールド・ミッション協会総主事)は、1970年代からアジア、アフリカ、中東、中南米で起こってきた新しい宣教運動について述べた。(2面に要旨、次週以降も講演要旨を掲載)
     ◇
 会期中、夜と午後には、日本、韓国、ポリネシア系の成長している教会の牧師や、マレーシア、タンザニアから「力の宣教」の伝道者を講師に迎えて公開の宣教大会が開かれた。そのような中にも、この100年の変化が垣間見えた。

◎エジンバラ東京会議[1]宣教のDNAの課題−−宣教の「午後5時」で新しい運動=1005300201

デビッド・チョー氏 御国の使命:宣教のDNAの課題
宣教の主役が欧米から非欧米へ
再臨視野に使徒的な御国の宣教

 宣教の歴史をひもとくと、初期の使徒時代の宣教は母国を追われた貧しい難民によって担われ、やがて、迫害された人々から裕福で強大なローマ帝国へと引き継がれた。ローマカトリック教会の力は異教の欧州諸地域へ拡大し、修道院が宣教の中心を担った。17世紀の宗教改革時代は聖書の権威に中心が置かれる。聖書が欧州諸国語に翻訳され、ラテン文化以外の人々にも理解できるものとなり、宣教は福音中心で信仰による救いを強調した。1750年以降、宣教は西洋キリスト教国からアジア、アフリカへの植民地支配と結びつく。そして1945年以降、宣教のパラダイムシフトが起こった。
 1960年代になると非西洋世界から新しい宣教の力が台頭する。当時キリスト教徒の7割が欧米で非欧米は3割だったが、2000年には非欧米が78%を占め、欧米は22%に。宣教の中心も西洋から非西洋に移り、70年代には欧米から6万人近い宣教師が送り出され非欧米からは千人に満たなかったのが、20世紀末までに非欧米からの宣教師数が欧米からの宣教師数をはるかにしのぐようになった。今日、西洋からの宣教師は12万人で増加率は70年代の2倍だが、非西洋からの宣教師は180倍の18万人に上る。
 1910年エジンバラ宣教会議当時の二元論的な世界観は、一つの世界をキリスト教世界と非キリスト教世界に分離していた。だが、受け継がれてきた使徒的なDNAは今日、制度的な教派教会の「キリスト教」を超えた新しい「神の国の宣教」に至っている。この終末の時代に、キリストの再臨を告げ、サタンと戦う御国の宣教の働き人が必要とされている。(TWMA創立者、前総主事)

オベド・アルバレズ氏 刷新された宣教
宣教の「午後5時」アジア、南米、
中東、アフリカで新しい宣教運動

 刷新された宣教の特徴は次の5つ。・すべての福音的働きは聖霊による刷新からくる、・神学的打破の重要性、・宣教における新しい鍵となる指導者、・新しい宣教構造、・新たな歴史的文脈。
 ぶどう園のたとえ話で分かることは、神は働き人を求めていること。そして働き人にはふさわしい給与を払ってくださる。今日求められているのは、宣教マインドを持った働き人だ。
 歴史的には「午前6時」の働き人はユダヤ人クリスチャンであった。「午前9時」はヨーロッパ人の働き人に委ねられ、欧州以外のアフリカやアジア、南米にも福音が伝えられた。そして「12時」には250年の間、英国を中心に宣教がなされた。ハドソン・テイラー牧師やジョン・ウェスレー牧師など大宣教者によって福音が世界中に伝わり、メソジスト、バプテスト、メノナイトなど様々な実を結んだ。しかし一番であり続けたいと願う英国人は「後の者が先になり、先の者が後になる」ことを受け入れらなかった。
 20世紀の時代、「午後3時」は北米の宣教時代。ペンテコステ派とアッセンブリーに続いてカリスマ教会が現れ、「神がアメリカを祝福した」と言わしめるほどに成長。しかし60年代から自由主義や世俗主義、異教の台頭により、米国における熱は冷め、神は働き人をほかの文化圏で求めた。
 そして今、「午後5時」。70年代からアジア、アフリカでは新しい宣教運動が起こっている。それは組織や制度ではなく運動として、中東、南米など世界中で起きている。先か後かを争うのはやめ、どんな文化でも神の栄光を表すために手をつなごう。(ニュー・ワールド・ミッション協会総主事=ペルー)

◎「御心に適う」進路って−−J+Passion Tokyo 2010分科会から=1005301001

 東京都新宿区の東京中央教会で4月29日、開催された「J+Passion Tokyo 2010」では、聖会とともに「恋愛・結婚・性」、「君にもできる世界宣教」など6つの分科会が開かれた。中でも、大嶋重徳氏(キリスト者学生会主事)による「進路—受験・就職・献身—」には、主に進学や就職を控えた中学生~大学生が40人ほど集まり、関心の高さを窺わせた。
 大嶋氏はまず、進路に迷う多くのクリスチャンが関心を寄せる、「御心」について「御心ってなんだろう? 迷ったときの『主よ、御心を教えてください』という祈りには、自分の選択を後押ししてほしいという思いが隠れていないだろうか」。安易に「御心」に頼ろうとする進路選択の危うさを指摘した。
 そもそも、多くの人が「何のために勉強するのか、働くのか」の答えを知らないまま、進路選択に臨んでいる、と大嶋氏は言う。「それがわからなければ、進路を決める時だけ聖書を読み、『御心』を求める行き当たりばったりの進路選択になってしまう。『いい暮らしをするため』? 自己実現なら、神様は必要ないんじゃないか。信仰が、魂だけのものになっていないか。生活の場でリアリティーをもっているだろうか。今日は、『何のために勉強するのか、働くのか』、人間が創造された目的から進路選択を考えたい」と問題提起した。
 まず創世記の各個所から、人間が造られた3つの目的を解説。・人間は三位一体の神に似せられ、神との交わりに生きるために創造された(1・26、2・7)、・神との交わりとしての労働、神の国の建設(1・28、2・15)、・神に与えられた交わり、愛の広がりのため(2・18、24)、しかし人は堕落し、結果、生きる目的を失い、働くことは苦痛となった(3・15~23)。
 「しかしイエスは、『神の国は近づいた』と、神の国の回復を促された。私たちが救われたのは天国へ行くためだけでなく、神の国を建て上げるため。それは、勉強や部活、仕事を通して『神は本当にいるんだ』ということを、周囲に示すこと。進路選択は、まずこの向きで考えないと」。「例えば、レンガを積んでいる人に『何をしているか』と問うた時、単に『レンガを積んでいる』と答えるのと、『教会を建てている』と答えるのとでは大きな違いがある。どう生きるかは、あなたにしか決められない」と促した。

 次に、進路選択の時に陥りやすいもう一つのこととして、「賜物探し」を挙げた。「能力や適正ととらえられがちな『賜物』だが、本当は長所や短所でなく、神から与えられたもの。自己の全存在、生活、人間関係、時間…。すべてが神からの賜物」。大切なのは、それを神の国の実現のために用いようとする姿勢があるかどうか、と指摘した。「神は、『わたしの恵みは、あなたに十分』だと言われた。宣教に足りないのは、能力じゃなく信仰。神が賜物を与えてくださっていると信じ、立っていく姿勢が問われている」
 では、神の御心に適う進路選択とは、具体的にどういうものだろうか—。大嶋氏は、・神の聖さに生きること(・テサロニケ4・3)、・御言葉に生きること(ヨハネ17・17)、・聖書的世界観に生きること(聖書のものの見方と自分のものの見方を一つにする)、・霊的に成熟した大人になること、・右に行くか、左に行くかでなく、キリストの向きに行くかどうか、・ただ神の栄光のため(・コリント10・23)、・福音宣教のために、の7項目を挙げ、その「献身的選択」に生きるためには、・祈りの交わりの中で選択する、・神の派遣に生きる、・受けるよりも与えることへ、・自分の永遠における召しを考えるよう、促した。
 「聖書は、進路選択を占う本でなく、神のものの見方が書かれている。大切なのは、それに自分のものの見方が近づき、人格的に成熟すること。それが本当の意味での進路選択。神は『どっちへ行くか』でなく、『私と共にいるか』と問うておられる。時に従いにくいこともある。それがわかっても、従いきれるか。問われているのは、信仰」と締めくくり、参加者を励ました。