ヘッドライン
2000年５月２８日号《ヘッドライン》
2000年５月２８日号《ヘッドライン》＝ １面 ＝
◎元ヤクザの出直し人生を映画化——「親分はイエス様」今秋公開
★金沢泰裕牧師の救いとワル伝道の本２冊出版
★スーダン：ボンケ氏の伝道大会に７３万人
ジンバブエ：宗教間対話に福音派不参加
★＜いやしの時代＞[５]魂と肉体の両面をケアする牧師 神山俊勝さん（下）
★＜落穂抄＞「世への派遣の教会」への変革
＝ ２ 面 ＝
★豪ヒルソング教会祝福の秘訣——Ｂ・ヒューストン牧師が証し
★マルクに和解を願う連絡会結成——有志ら超教派で署名を呼び掛け
★ＪＯＭ：日本福音同盟に加盟へ——世界宣教の協力関係を整理
★ＮＰＯ共生会発足——飢餓対策など支援
★東京・明治公園ミレニアム・フェスティバル（6月10日）に出店募集
★＜世界の出来事フラッシュ＞レバノン、スーダン、米国
◎＜論説＞少年犯罪多発が問う叫び 記・岡村又男
★＜あかし文学・ろばの子の歌＞[４]脳に移転…祈りの涙 作・今村真子・和彦
＝ ３ 面 ＝
★宣教船ドゥロス号がやってくる
＝ ４ 面 ＝
★混迷の時代に真理のみことばを——エホバの証人マイナス成長の要因
★「草刈裁判」が問うているもの——保護説得という愛の絆 記・林 俊弘
＝ ５ 面 聖書特集＝
◎声を出して読む聖書新しい発見と感動——三軒茶屋教会での聖書全巻リレー朗読会
★30周年を迎えた「聖書を読む会」
★聖書を読むおもしろ——エサウの罪とヤコブの罪の違いさ 記・清野隆二
★２００１年神戸大聖書展開催
★キリストの言葉に赤いマーク——２０００年記念聖書
＝ ６面 放送伝道特集＝
★映像の力で広がる福音——牧師たちの賜物見いだしＴＶ伝道の機会提供
★近放伝自主制作・地元発の伝道テレビ番組実現
★日本人アーティスト中心に音楽ラジオ番組「What's Gospel」
★親が教える「安全なインターネット活用法」
★「Drドブソンのファミリーコラム」インターネットでも準備中
＝ ７面 ＝
★神の愛に「ありがとう」——神学生たちの手作り賛美がＣＤ化
★高知の矢野美砂穂さん召天——「貧者でも金持ちでもなく」を願った生涯
★スーパーミッションのいろんな情報がわかるガイドブック
◎子育てや夫婦の問題考えるメールマガジン
★ミャンマー・カチン神学大学の学生が来日伝道
★米国：徒歩横断伝道の旅——「イエス様知って」と歩く５０００キロ
★＜召天＞エーバハルト・ベートゲ氏死去（神学者） ＝ ８ 面 関西だより＝
★＜聖書66巻＞イザヤ書（３）真のヨベルの解放者イエス 記・高橋 博
★＜書評＞「信仰の源流を訪ねて」小林和夫著
★＜新刊書紹介＞「聖書の植物物語」中島路可著
★＜新刊書紹介＞「ピカピカの天国人?・?」卞 在昌著
★＜情報クリップ＞催し情報ほか
元ヤクザの出直し人生を映画化−−「親分はイエス様」今秋公開
「刺せば監獄、刺されれば地獄」のヤクザ稼業。つかの間の快楽を求め、酒や覚醒剤に溺れ、妻や子供も捨てて女性の家を転々としていた彼らが、今は神に救われてイエス様を伝えている。
そんな元ヤクザの伝道グループ「ミッション・バラバ」の人生が映画になる。
バラバとは、イエスが身代わりとなって十字架にかかり、処刑を免れた犯罪人のこと。
文字通りイエス様の身代わりの犠牲によってよみがえった男たちの人生を証ししている。
制作にかかわっているのは、劇的に方向転換した彼らの人生を知って心動いた人たちばかり。
脚本、監督、出演者も一流の人を起用し、この秋公開される予定だ。
映画の題名は「親分はイエス様」。
イエス・キリスト降誕２０００年記念作品で、バラバの妻たちの多くが韓国人であることから日韓共同制作で、日韓文化交流の意味合いも含む。
企画制作はＪＴＡキネマ東京と日本映画投資機構。
脚本は松山善三、監督は斎藤耕一、出演は渡瀬恒彦、渡辺裕之、ガッツ石松、誠直也ほかの各氏と豪華メンバー。
６月後半から撮影に入り、１０月には公開の予定だ。
脚本は極道から救い出されたバラバのメンバーの証しをまとめた『刺青クリスチャン』（早稲田出版）を元に、ミッション・バラバ代表の鈴木啓之さん（単立・シロアムキリスト教会牧師）の人生を中心に各メンバーの劇的な生涯を描いている。
松山善三さんは「完璧な脚本が書けた」と自信のほどを示した。 主役の渡瀬恒彦さん・極道の顔こうも変わるのか 映画「親分はイエス様」の関係者は５月１６日、一般の記者会見に先がけ、クリスチャン向けに映画説明会を東京内幸町の帝国ホテルで開催した。
１２００人が詰めかけ、熱気に包まれた説明会となった。
あいさつの中で監督の斎藤耕一さんは、「単にキリスト教の映画ということでなく、日本中が心飢えている時代、その中で『人生はやり直せる』という感動的な映画にしたい」と抱負を語った。
俳優のガッツ石松さんは自身のボクシングに賭けた人生を振り返りつつ、「イエスに賭けた男たちの映画だと聞いている。
自分の信じた道を突き進む役作りを通し、自分なりのメッセージを投げかけたい」と意気込みを語った。
「俳優の生業で人の顔に興味がある」と語る主演の渡瀬恒彦さんは、『刺青クリスチャン』の表紙（救われた後）の顔と極道のころの顔のあまりの違いに「人間の顔がこうも変わるものなのか」と驚いたという。
「今日はそんなミッション・バラバさんと彼らを支えた妻たちを見るのを楽しみに来た」と語った。 妻たちの機縁で日韓共同制作 日韓友好の点でも注目されている。
韓国側のプロデューサーで映画監督の尹仁浩（ユン・インホ）さんは韓国語でシナリオを読み、「この映画はストーリーが韓国人に受け入れやすい内容なので、公開されれば韓国でも流行するでしょう」と語った。
尹仁浩さんの通訳を務めた金珍姫（キム・テレサ）さんは、「映画『親分はイエス様』を通し、日韓の文化交流が親密になり、もっと友好が深められることを願っています」と語った。
＜論説＞少年犯罪多発が問う叫び 記・岡村又男
過激な少年犯罪や家庭内の悲劇的報道を見聞きするたびに、悲痛な叫び声が心に残るのは私ばかりではないであろう。非行を犯した少年たちへの働きにかかわる者として、その叫びの出所が様々な面から検討されているが、社会の変動と共に、十年前の傾向とも大きく変わっていることは事実である。 現代の誘惑 社会性がきわめて未熟な少年たちが目立ち、そこから脱皮しようとしない甘えが特徴であると言われている。
社会性が発達していないために、自己中心的な考え、行動になり、思いどおりにならないと攻撃的になる。
これも甘えの特徴といえる。
また、いつもイライラしていて、興奮しやすく、欲求不満を攻撃的行動で発散しようとする。
それが冷酷、他虐となって現れる。
その土壌について、最近の傾向の一つは、家庭での「甘え」が原因であると言われる。
少子化にともなう親の過剰干渉や過剰期待、親にはそれに対する自覚がないばかりか、子供への愛があると満足している。
従って、子供は問題にぶつかったときそれを乗り越えるすべを知らず、我慢できない甘えた未成熟の人格となってしまう。
もう一つは、社会風土と暴力のモデリングであると言われる。
総理府の調査の一つ「公衆の中での暴力をやめさせる」との青少年のルール観では、アメリカが９６％、西ドイツが９０％で、日本は１５％であったという。
平和そうに見えながら、暴力を否定しようとする社会的風潮が弱いところに、テレビやゲームソフトなどで暴力的行為のモデリングがあり、それを学習する場がある。
ある少年たちはそれに、一日のうち何時間も興じていると言われている。
また、幼少の時に受けた暴力がモデリングにもなっている。
凶悪犯罪を犯した少年が、取り調べに対して、「人が物理的にどのくらいで死ぬのか、人を殺したとき自分はどんな気持ちになるのか知りたかった」と、感情の起伏を見せずに冷静に答えたというのである。
この未成熟と共存の社会性のなさは、少年たちばかりか、そのまま大人の世界にも言えることではないか。
このような問題が起こる度に、人間の尊厳とか、人権とか、優しさとか、思いやりという言葉が使われても、真の意味で全く心に響かないのである。 真の解決は これらの叫びと現状を覚えるとき、教会は何を語りキリスト者は何をあかししたらよいのだろうか。
これらの問題は私たちの前に立ちはだかる大きな壁のように思え、これに対して無力さを覚える者である。
しかし、教会に託されている使命はただ一つであり、福音以外に救いはなく解決のないことを覚えなければならない。
私たちはどうしても聖書が語る創造主の前に立たなければならない。
ここから出発しなければ真の解決は絶対にあり得ないからである。
現代人は絶対者であり人格をもった創造主によって支配され裁かれることを屈辱と思い、神を否定し人間の自主性を主張し、自立した人間こそ完全な自由であると考えるに至っている。
その背後には、人間を神に反逆させ悪を行うように導くサタンの働きがあり、「滅びの束縛」の中にあるのである。
これが現代の誘惑として人間生活のあらゆるところに影響を与えているのである。
従って、神なしに生きようとする人間は、生きる意味を失い、倫理の土台を失い、世界は全く非人格的となり偶然に服する以外になく、安心も希望もない者となっているのである。
聖書に「彼らの足は血を流すのに速く、彼らの道には破壊と悲惨がある。
また、彼らは平和の道を知らない。
彼らの目の前には、神に対する恐れがない。
」（ローマ３：15ー18）とある。
この罪からの解放なくして、真の解決はなく、滅亡に向かっている現代の誘惑からの救いがないことを人々に伝えなければならない。
聖書は世の終末を語るが、忍耐深くあられる主が「ひとりでも亡びることを望まず、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられる」ことを覚え、現代の人々に向かって痛みを覚えつつ福音に生きる者でありたい。
（記・岡村 又男）
声を出して読む聖書新しい発見と感動−−三軒茶屋教会での聖書全巻リレー朗読会
東京・世田谷区の日本基督教団・三軒茶屋教会（陣内厚生牧師）では、キリスト降誕２０００年の記念と地域へのアピールとして、４月３０日から５月４日にかけて「聖書全巻リレー朗読会」を行った。陣内牧師は６年前、当時の任地だった宇部緑橋教会（山口県宇部市）でもリレー朗読会を実施している。
牧師になったばかりのころに「聖書全巻を一度に通読すると丸４日かかる」と聞いたことがあり、「教会全体でチャレンジしたい」とかねて思っていたことを、宇部緑橋教会の７０周年記念行事として行いたいと提案した。
「このときは『やる意味があるんですか？』『聖書をイベント的なことで読むなんて』という意見もかなりありましたが、実施したらほとんどの人が『やってよかった』という反応でした。
その経験から、キリスト降誕２０００年を地域にアピールする記念イベントとして、三軒茶屋教会でもリレー朗読をやろうと提案しました」リレー朗読には小学校１年生から８８歳までの教会員が参加。
３０分単位・２人１組で礼拝堂の講壇に立ち、１章ごとに交代しながら、旧新約聖書全巻を「創世記」から「ヨハネの黙示録」まで朗読した。
多くの信徒にとって、礼拝堂の講壇に立って聖書を読むのは初めてだったが、通常のディボーションで黙読するのとは違う、聖書からの感動を経験。
「読んでいくうち、聖書の言葉がぐんぐん自分に迫ってくる感じがして、『今読んでいるこの個所は、私自身に語られていることかな』とか新しい発見がありました」「（詩篇などで）『主よ』と読んだとき、自分自身が神様に呼びかけたような気持ちになった」などと感想を語っていた。
朗読の途中で、聖書の内容に感動して涙ぐんでしまう人もいたという。
最初は「リレー朗読に意義はあるのか」と疑問視する教会員が若干いたが、その中からも「一回くらいはつきあいますよ」と朗読したところ感銘を受けて、連日積極的に参加する人が出た。
ノンクリスチャンの家族や友人を誘ってきた教会員も多く、妻に連れられて参加し、一晩通して朗読を聞いていった人も。
期間中は会堂の外に看板を出し、「どなたでもご参加ください」と地域にアピール。
件数こそ少なかったが、看板を見て朗読に加わった人もいた。
「リレー朗読がイベントだと言われれば確かにそうですが、教会員にとっては聖書からの新しい発見がいろいろあるし、ノンクリスチャンも礼拝や伝道集会に比べて気楽に参加できて、聖書を朗読してもらったり聴いてもらったりすることでみことばの種まきにもなる。
大きな意義のあるイベントだと思います」と陣内牧師は話している。
【三軒茶屋教会】東京都世田谷区三軒茶屋１—３１—５、TEL＆FAX０３・３４１８・４９３３。
子育てや夫婦の問題考えるメールマガジン
インターナショナルＶＩＰクラブのメンバーの田原庸子さん（東京カルバリーチャペル客員）は、シカゴ在住の中村佐知さんと共に、４月から「聖書から考える育児のこと、夫婦のこと、自分のこと」をテーマにメールマガジン「ＶＩＰファミリーマガジン」（発行サイト・マグマグ）の発行を始めた。メールマガジンとは、Ｅメールを通じて登録者に定期的に文書（マガジン）を届けるシステム。
インターネットを通じて、不特定多数の未信者に福音を届けようという試み。
育児の悩みや不安を取り上げ、シングルマザーやいじめの問題なども読者と一緒に考えていきたいという。
具体的にはグレースコート教会主任牧師の児玉博之さんの著書『母の愛・父の力——聖書の子育て論』（小学館）の内容を紹介しながら、ゴスペル歌手の久米小百合さんらの子育て・夫婦エッセイも掲載予定。
田原さんは今年２月からパソコンを本格的に始めたばかり。
「初心者の私でもやれるのだから、だれにでもできることです。
福音宣教のために多くの人が私たちのようなメールマガジンを初めて欲しい。
私はそのモデルケースです」と語る。
５月８日現在、マグマグの読者登録は約２６００万人。
ＶＩＰファミリーマガジンの登録者はまだ、１２５人だが、紹介のホームページを見た人は６００人余り。
クリスチャンだけでなく、ノンクリスチャンの登録と反応、読者との情報交換の場として、今後に期待している。
マグマグだけでなくほかの発行サイトへの登録も検討している。
ＶＩＰファミリーマガジンの紹介ページはhttp://www.geocities.com/Heartland/River/4748/Mail Mag/index.htmlまで。
またはhttp://www.mag2.com/を開き、検索欄に0000032332（ＶＩＰファミリーマガジンのＩＤナンバー）を入力。
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