2000年1月23日号《ヘッドライン》

2000年1月23日号
《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎え!月定献金袋が印紙税法違反??——九州地方税務署の指摘で過怠税
★徳島でのカウントダウンイベント:千年紀の意味 市民にメッセージ
★元旦の読売新聞にA.D.2000年広告を掲載
★<21世紀への対話>ペンテコステと福音派(1)万代栄嗣・内田和彦
★<落穂抄>パット・ブーンのとりなしの祈り
 = 2 面 =
★第三千年期の世界宣教—京都会議からの講演抄録4:21世紀の教会と宣教—本質的な要素(5) デビッド・ヘッセルグレーブ
◎インドネシア:アンボンで流血の降誕節 市内最大の教会が焼き打ち
★賛美と祈りで2000年幕開け
★阪神大震災から5年で援助協力セミナー
★天理市で震災救援福音コンサート
★政教分離の会:首相らの伊勢神宮参拝に抗議文
★<解説>オウム規正法とキリスト教 記・桜井圀郎
◎<論説>刷新から変革の新世紀へ 記・有賀 喜一
★<逆転の信仰経営>(33)生まれ変わったビジネスマン<16> 三谷康人回顧録
 = 3 面 =
★2000年新年の抱負 連絡機関・教団・教派・各種団体
 = 4 面 全面広告=
☆日本ケズィックコンベンション 2月4日~6日:沖縄大会、2月9日~11日:九州ケズィック
2月16日~18日:大阪ケズィック、2月20日:神戸大会、京都大会
2月22日~24日:箱根ケズィック、2月27日~28日:東京大会
2月29日~3月2日:北海道ケズィック
 = 5 面 新会堂建築シリーズ=
★日本ナザレン教団・青葉台教会
 = 6面 全面広告=
☆日本ペンサコーラ聖会 目覚めよ日本 クルセード2000
5月24日~26日:パシフィコ横浜、5月27日:横浜文化体育館
 = 7面 神学校特集=
★献身のすすめ——この道以外にないという確信 記・中村 敏
★神学校ニュース:KBI、ルーテル学院大学、国際福音神学校
 = 8 面 生活のページ=
★親も子どももホンネで話せてますか?
★<投稿>賛美って競い合うものですか?
★<投稿>進化論行き詰まった不安な今こそ・・
★<投稿>真に人生の目的を見出すには・・
★<試写室>「レザレクション」 記・高梨 大
 = 9 面 =
◎クリスマスにビジネスマン1500人 VIP大規模クリスマス集会
★「平和を実現するキリスト者ネット」が沖縄を覚えキャロリング
★CCNZ日本・大阪教会:恒例クリスマスオペレッタを初めて外部公演
★阪神大震災から5年 神戸でメモリアル集会
★関西クリスチャン・ゴルフ・フェロシップ旗揚げ
★<召天>芦名 直道氏(日基教団引退牧師)
★<声なき叫びが聞こえますか=33>現実の汚れと痛みを無視しない 記・岡本富郎
 = 10 面 =
★<聖書66巻>ネヘミヤ記 霊的きよめの徹底 記・吉持 章
★<書評>『私たちにゆだねられた神の権威』チャールズ・クラフト著
★<新刊書紹介>『日本に生きる』金子啓一編
★<新刊書紹介>『ホーリネスの流れ』山口幸子著
★<情報クリップ>催し情報ほか

え!月定献金袋が印紙税法違反??−−九州地方税務署の指摘で過怠税

信徒の月定献金が課税の対象となり、過去3年にさかのぼり計9万円の過怠税が課せられるという出来事が昨年7月、日本基督教団の九州教区のある教会で起こった。
それまでの月定献金袋が「通帳」と解釈され、印紙税法に触れたためだ。
同教団事務局の財務部では国税庁とやりとりを重ね、課税されない書式の月定献金袋を新たに製作し、広く各教会に使用を呼びかけている。
法人税法上は非課税のはずの献金。
今回は、月定献金袋が印紙税法上の「通帳」にあたると解釈され、課税対象であると所轄税務署に判断された。
同教団の財務担当幹事で国税庁とやりとりを交わした猪狩満友さん(70)によると、一枚の用紙で1年間使用できる形式の領収証は印紙税法上は通帳とみなされ課税文書に該当する。
教会が入金の都度発行する領収証は、売り上げに関するものでない限り、いくら多額であっても非課税だが、通帳と見なされた文書に関しては課税の対象になるという。
教会の発行する領収証が単片のものであるか、1年間継続して使うものであるかが、印紙税法上の取り扱いを大きく変える。
捺印がなければ、継続して使用するものであっても通帳とは解釈されず、捺印があっても単片であればやはり通帳とは解釈されない。
クリスマス感謝献金や半期分の感謝献金など、1回分の領収であれば問題にならないという。
ただし継続して使用する場合、印鑑でなくただのチェックであっても、それが慣例化した領収の印であれば、課税文書の要件を満たしてしまう恐れがある。 日基教団は書式変更で対応 今回のやり取りの発端になったのは福岡税務局の所轄税務署による教会への所得税の調査で、その際、月定献金がたまたま調査官の目に触れた。
印紙税担当者の調査を経て、献金額5万円以上の献金袋を対象に、50人分について1件600円(1年分)の過怠税を課された。
通常は1件につき400円だが、五割増で請求されたという。
過去3年にさかのぼっての課税で、総額は9万円。
教会では全額を支払った。 「領収」を「納入」に、領収印を廃止 同教団事務局の財務部では事態を重く受けとめ、「各教会にとって不利益とならない方法を」と、課税問題に対応した新しい書式の月定献金袋を作った。
1年を通して使えるものだが、「領収」という表現を「納入」に改め、「領収印」の欄も廃して捺印はしない。
この書式で、課税文書にならないという国税庁消費税課の確約を得た。
国税庁消費税課では今回の一連の出来事に関して、「キリスト教会への税収の強化を考えているものではなく、通年で用いるものであっても捺印がなければ課税対象としない」という内容のコメントを公式に出している。
各税務署にも指導を徹底するという。

インドネシア:アンボンで流血の降誕節 市内最大の教会が焼き打ち

キリスト教徒住民とイスラム教徒住民の衝突で昨年だけでも750人とも1000人ともいわれる死者が出ているインドネシア・マラッカ諸島の中心地アンボンで、昨年の降誕節時期に再び抗争が激化した。
世界福音同盟に連なる複数の関係筋から情報が入っている。
情報を総合すると、昨年12月27日、アンボン最大のプロテスタント教会であるシロ教会が襲われ、放火された。
礼拝中の午後7時ごろ襲撃を受け、さらに午後11時ごろに再び襲われた。
39人のクリスチャンが撃たれて殺されたという。
数人の目撃者の情報によると、シロ教会への焼き打ちには装甲車を使った軍隊が協力していた。
教会を守ろうとしたクリスチャンたちは、発砲しつづける軍隊を前になすすべもなく、火を消そうとした消防車も武装した兵士に襲われたという。
ブル島では同時期の数日間で89人が殺されたという情報もある。
アンボン市内の教会関係者は、「状況は深刻。
アンボンのクリスチャンは大勢のイスラム教徒の攻撃にさらされ、以前よりも多い兵士が展開してアンボン全域を襲っているので、以前よりも不穏な状況になっている」と訴えている。
教会指導者らは、アンボンでの暴力をやめるようインドネシアに働きかけてほしいと国際機関に求めている。
インドネシアのクリスチャンは、祈ってほしいと緊急の要請を発している。
親類や親友をアンボンで殺されたというインドネシア福音同盟関係者は、好戦的なイスラム教徒グループに圧力をかければどんな結果を招くことになるか分からず、「今もっとも必要とされているのは圧力ではなく祈りの武器です」と呼びかけている。

<論説>刷新から変革の新世紀へ 記・有賀 喜一

主の年2000年、さらに第三千年期に向かうこの年、主にあって心からお祝い申し上げる。
「大聖年」「メシヤ(救い主)の祭典年」、また「祝キリスト降誕2000年」など、全日本、全世界で画期的な年とするよう甚大な祈りと協力が積み重ねられていることは、大いに喜ぶべきことである。
神ご自身が「わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。
——主の御告げ。
——それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ」(エレミヤ29:11)と宣言しておられることは、大いに確信させられることである。
1989年のベルリンの壁の崩壊、共産主義からの脱却、西洋物質中心主義の荒野化、麻薬悪用の横行、オカルト宗教の増大などによって、人々は真の卓越したものを探求していることがうかがい知れる。
また、人間機械化、科学万能に対する不信、実存主義の結果、生きる意味を失った人々が、真の意義深さを追求している。
お城のような「ハウス」は建っても、温かい人間味のある「ホーム」はない。
人間関係が失われて、親子の断絶、家庭の崩壊、そして人間不信の世と化している。
誤った個人主義が横行して、すぐキレる人間でいっぱいである。
人々は、真の愛の共同体を切望しているのである。 20世紀の刷新運動 20世紀はリニューアル(更新、刷新)の世紀と言われてきた。
宣教について、エディンバラ(1910年)、ベルリン(1966年)、ローザンヌ(1974年)、マニラ(1989年)、ソウル(1995年)と世界宣教会議が開かれ、福音の再確認、宣教方策の検討、そして宣教の協力が目ざましく推進されたのである。
第2は聖書神学の確立、第3は教会合同、第4は主にローマ・カトリックに見られた礼拝儀式の見直し、第5に新ペンテコステ(カリスマ)の展開、第6に社会への福音の適用、第7に変革である。
この20世紀における7つの刷新運動の究極は、1985年ごろから見られ、小さいところでは人口1万8000人くらい、大きいところでは人口200万人という地域でリバイバルが起き、さらに徹底して浸透した結果、70%から95%の人々が新生したキリスト者となった例もある。
十字架の福音の力が宣証され、個人、家族、一族、村、町、地域社会、共同体、そして、国までが新しくなるという変革に至るのである。
ジョージ・オーティスは、全世界で調査し、そのようなところが、すでに20か所を数えていると報告している。
インド北東部のミゾラム、グアテマラのアルモロンガ、アメリカ・カリフォルニアのヘメット、アフリカのコロンビア・カリなどである。 大宣教命令の達成へ 中国、アルゼンチン、そしてネパールでも福音宣教は力強く前進している。
変革への道を歩んでいる国々は、聖霊によって日増しに多く加えられてきているのである。
その秘密は、神による指導性の持続(ネヘミヤ6章)、熱心な一致の祈り(ヨナ3章)、社会的和解(マタイ5章)、見える力の対決(使徒九章)、そして診断的調査、戦略的霊的戦い(ヨシュア18章)と、オーティスは挑戦的に進言しているのである。
さあ、日本への神のご計画の挑戦である。
(記・有賀 喜一)

クリスマスにビジネスマン1500人 VIP大規模クリスマス集会

世はジングルベルに浮かれているときに東京の真ん中で本当の主の降誕を祝う者はいないのかというチャレンジを受けて、一流のコンサートホールでのクリスマスが実現しました——VIP東京会長の相澤勵さん(オリックス信託銀行顧問)は、そうあいさつした。
インターナショナルVIPクラブの「クリスマス・フェスティバル99」が12月23日、都心の東京国際フォーラムで開かれ、1500人収容のホールが社会の第一線で働くビジネスマンで埋まった。
VIP関係者らによるクワイヤーの「ハレルヤコーラス」で開幕、東芝液晶事業部参事の溝口修さん(東京キリスト家の教会員)と衆議院議員で牧師の土肥隆一さん(日基教団・和田山地の塩伝道所牧師)がスピーチした。
 溝口さんは「21世紀に生きる力」と題し、自分の経験を証ししながら「その源はすべて聖書にある。
それは我力からの解放にある」と訴えた。
大学時代から野球に明け暮れ、社会人野球では全日本代表にもなった溝口さんは「目標に向かってがむしゃらに生きてはいても、人生の目標は分からなかった」。
野球引退後は出世レースの遅れを取り戻そうと仕事に打ち込んだが、原因不明の病気で突然倒れ入院、出世レースからコースアウトした。
「仕事が本業のビジネスマンだって、仕事ができなくなることがある。
そんなときでも、私たち一人ひとりをかけがえのない存在として造られた神様は見捨てません。
自分のがんばりだけで生きてきたが、そんな自己中心の罪に神様は気づかせて下さいました」6年前のクリスマス直前に洗礼を受けた。
我力から解放され、「仕事の面でも自分では及ばない力を神様に与えられました」と締めくくった証しに、厳しい競争社会で生きるビジネスマンたちは、食い入るように聞き入っていた。
土肥さんは国政の話も交え、しかしこの日は牧師として、聖書から救い主の降誕をメッセージ。
「政治はこの世のすべてを動かしているが、国家は皆さんの心を励ますことは一つもできない。
この国をどうしていくかということは結局、一人ひとりの心が定まらない限り揺れ続けていく」として、人生を定めておられる神と触れあうために、聖書を読むように勧めた。
 第2部はAKO’S FAMILYの200人による圧倒的なブラックゴスペル、スティーブ・サックスさんのジャズサクソフォン演奏とトークで華やかな中に、参加者全員でクリスマスキャロルを歌って主の降誕を祝った。