[CSD]2003年4月20日《ヘッドライン》

[CSD]2003年4月20日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎イースターメッセージ:石を取りのけなさい(ヨハネ11:39) 加藤 望
★横田早紀江さん講演「小さな世界と大きな世界を見つめて」——神の解決に期待
★新連載<復活——中嶋常幸プロ>[1]神様はパンが欲しい子にヘビは与えられない
★<落穂抄>イースターパレード

 = 2 面 =
◎手話通訳ビデオ 15年で全巻完成めざす——日本聖書協会が経済支援
★ウェスレアン・ホーリネスが「教団」に——包括法人設立認証を感謝
★<論説>イラク戦争の意味付け——背後の宗教的情熱を懸念する 記・油井 義昭
★<詩>復活——N姉妹に 作・中山 直子
★<今週の本棚>『貴女を輝かせる10章』デビ・ジョーンズ&ジャッキー・ケンダル著(イーグレープ、1200円) 評・神津喜代子
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 家族のページ=
★虐待児の祈りが親を癒す——24時間託児所に取り組む伊豆吉田キリスト教会

 = 4・5 面 イースタースペシャル=
★崩壊寸前の家庭がよみがえった——両親との和解から信仰へ
★シェフ中野の教会クッキング——イースターにお勧めの料理
★イースターホームページあれこれ
★イースタースケジュール——2020年までのイースターカレンダー
★イースターインフォメーション

 = 6 面 視聴覚障害者特集=
★盲目の馬場靖牧師、牧会一筋40年——教会員らが盛大に祝福
★自分史的歌集「六星の調べ」を出版——歌人・多々良友彦さん
★母への思いを歌に、「笑顔」作詞作曲した永田雅紹さん——NHK「みんなのうた」放送中

 = 7 面 全面広告=

 = 8 面 新・地域宣教シリーズ奈良県=
★日本女子大学を興した成瀬仁蔵が最初に伝道

 = 9 面 医療特集=
★復活信仰が看取りの支えに——ホスピス医師・芽根義和さん
★人生の意味を神様と一緒に——日本バプテスト病院チャプレン・渡辺京子さん
★医療者生命の輝きを信じて——元大阪赤十字病院看護婦長・吉村京子さん
★「話を聞いてくれるお医者さん」——新生病院小児科医・森脇弘隆さん
★聖書と精神医療研究会:舟喜信氏招き5月に講演会


 = 10 面 読書特集=
★書籍紹介:『手渡そう 子どもに生きる力』水谷惠信著(キリスト新聞社、952円)
★書籍紹介:『降りていく生き方』横川和夫著(太郎次郎社、2000円)
★書籍紹介:『はととみにくいひばりのこ』文・志茂田影樹、絵・柴崎るり子(KIBA BOOK、1238円)
★書籍紹介:『そっと愛が』ジャネット・オーク著(光陽出版社、1500円)

 = 11 面 =
★格闘技界の光になりたい——K—1 マイク・ベルナルド選手
★北から南から:石川県—開拓11年、4月に100人会堂献堂式
◎フィリピンから車いす楽団5月来日——ふれんどしっぷASIA
★さくらコンサート、賛美の花満開——JMMSが上野で発表会
★断食祈祷聖会実行委員会:子どもたちのための祈祷会を開催
★<CDの時間>In His Hands ジェフ・ネルソン (ライフ企画、2500円)

 = 12 面 ビジネスマンのページ=
★利益は後からついてくる——杣(そま)浩二さん(<株>サンビルダー社長
★<クリスチャンのための経営塾>[8]「製品の基本機能と副次機能」 記・鹿嶋春平太
★<BUSINESS BOOK REVIEW>『企業のすべては人に始まる』ウィリアム・ポーランド著(ダイヤモンド社、1600円) 評・中野 雄一郎
★<私の信仰とビジネス>[8]良いサービスとは 記・小倉 昌男(ヤマト福祉財団理事長)


イースターメッセージ:石を取りのけなさい(ヨハネ11:39) 加藤 望0304200101

取りのけてあった石 
 
 マグダラのマリヤが日曜の朝早く主イエスの墓を訪れると、墓の入り口の石が取りのけてありました(ヨハネ20・1)。それを見た彼女は直感的に「誰かが主の亡骸を取り去った」と思い、泣きながら墓の外に立っていました。2人の御使いに声をかけられても、取り去られた主イエスの亡骸のことを尋ねました。また彼女の後ろに復活の主イエスが立ち、声をかけても、園の番人と思い違いをしました。マリヤの心は「誰かが愛する主を取り去った。きっと亡骸を辱めるために違いない」との思いに満たされていたのでしょう。主イエスの死を悲しみその亡骸を手厚く葬ることは、彼を愛する女弟子としては当然のことでした。
 しかし、この「取りのけてあった石」が意味するものは何でしょう。それは主イエスが死を打ち破り、復活されたという事実の証明です。マグダラのマリヤも弟子たちも師と仰ぐ主イエスの死の事実に打ちのめされ、彼が生前語られた復活の予告を信じることができませんでした。イエスの方から「石」を取り除きご自身を現して下さったのですが、彼らの頑なな石の心は復活の出来事をなかなか信じられず、死人の中に主イエスを捜し求めていたのです。 取りのけるべき石 
 
 私たちの「取りのけるべき石」とは何でしょう。
 第一にそれは不信仰です。主イエスがご自分の復活のしるしとして行われたラザロ復活の奇跡の時も、彼の姉妹マルタは墓の前で「石を取りのけよ」との主イエスの命令に口をはさみ、「もし信じるなら神の栄光を見るであろうとあなたに言ったではないか」と叱責されています(ヨハネ11・39、40)。マルタやマグダラのマリヤ同様、私たちは「わたしはよみがえりであり、命である」(11・25)との主イエスの言葉を信じることができないのです。主イエスは「今」も霊において生きておられる命の主なのです。
 第二にそれはこの世的常識です。死んだ者がよみがえるはずがないと言う常識です。
 そして第三に私たちをそのような常識に閉じ込め不信仰に導く死への恐怖とあきらめです。つまり死の支配から抜け出せない心の状態です。このような心が活ける主イエスを、過去には生きていたが今は死んで存在しない方にしてしまうのです。
 昨年9月28日、私はアメリカで肝臓移植を受けて2度目の人生をスタートすることができました。主の哀れみと多くの方々の愛の賜物です。しかし医師から移植しか治療の手立てはないことを告げられた時、私は余命幾ばくもないとあきらめました。「男43にして死すも良し」と腹を決めたつもりになったのです。
 でも同じ肝硬変と肝細胞ガンで愛する人を失った方たちからの励ましや、「お子さんたちのためにも生きて」というメッセージに目を覚まされ移植に踏み切る決断をすることができました。
 今思えばかっこよく死を受け入れているつもりで、実は死の恐怖の前にそれに抗う勇気を失い、思考や感覚が麻痺していたのです。私は復活の主の迫りを感じました。「おまえの使命はまだ終わっていない」と。主がこの移植手術を良しとされているとの確信がわいてきました。
 多くの先輩や友人の先生方、兄姉方が信仰に立って祈り献げて下さり、不可能と思えた約5千万円という多額の保証金が募金によって満たされ、最終的にはそれ以上の額が与えられたのです。そしてわずか6週間の待機期間で手術となりました。正に奇跡の連続でした。今も生きていたもう復活の主イエスは、ドナーとその家族の善意と医療技術を用いて私に新たな命を継がせて下さったのです。生かされた、否、生き返らせていただいた者として主のために生きる責任を感じます。 「石を取りのけなさい」 
 
 私たちも不信仰とこの世的常識と死の恐怖とあきらめという「妨げの石」を取り除きましょう。主の側ではすでに石を取り除けて、今も生きていたもうことを示しておられます。活ける主イエスの御声が心に響いてきます。「私を信じる者はたとい死んでも生きる」と(ヨハネ11・25)。=0304200201=CSD1037=

手話通訳ビデオ 15年で全巻完成めざす−−日本聖書協会が経済支援0304200201

ろう者のための手話訳聖書ビデオを制作をしてきた、ろう福音協会(ViBi=松本英二理事長)と日本聖書協会(JBS=大宮溥理事長)が制作協力を結んだ。両協会は今後15年での聖書ビデオ全巻完成を目指して、4月4日、制作協力覚書の調印式を行った。
 ViBiでは8年前からビデオ制作に取り組んできた。毎年2本程度の割合で制作してきたが、そのペースだと聖書全巻の完成までに90年かかるという。世界的にみても、もっとも進んでいるアメリカで約50%、そのほかは日本を含め10%以下の完成率で制作事業の困難さがうかがえる。他国の聖書協会もコスト面などで二の足を踏んでいる状況だ。この事態の打開のため、経済的な面などでJBSが支援していく。完成までに総額2億1千万円を超える資金が必要だという。
 ViBiの松本理事長は「ろう者は聖書を読めても、理解するのに時間がかかる。手話訳ビデオを見て、聖書の本当の意味がよくわかったという人がいた。今回の協力を心から感謝します」とコメントした。
 一般のろう者にもわかる手話を目指すため、聖書の専門用語の表現にも十分な検討をしたという。例えば「恵み」という言葉は「神からいただいた大きな喜び」と情感をこめて表現した。その「恵み」も文脈によって使い分けなければならない。制作スタッフは「ろう者の方は目が厳しく、わずかな違いにも鋭くチェックが入る」と語る。
 JBSでは、この事業のために全国の教会に募金を呼びかけている。「1教会が年に1万円ささげてくだされば、約2年で資金が満たされる」とJBS募金部主事の竹内利光さんは話す。募金に関する問い合わせは電話03—3567—1980、JBS募金部まで。=0304200201=CSD1037=

フィリピンから車いす楽団5月来日−−ふれんどしっぷASIA0304201003

 フィリピン・ケソン市にある障がい児生活寮「愛の家」の子どもたちによるマンドリンに似たフィリピン固有の弦楽器バンドゥリアやオクタヴィーナなどを中心とした弦楽アンサンブル、通称車いす楽団と呼ばれる「ロンダリア・オン・ホイールズ(ROW)」が5月に来日し、関東を中心に各地でコンサート活動を展開する。受け入れ団体は、雨宮剛氏(元青山学院大学教授)が主催してきたフィリピン・タイ体験学習の参加者から生まれたグループ「ふれんどしっぷASIA」。
 「愛の家」は貧困と身体障がいのため、学校に通えない子どもたちを支援しようと71年、フィリピン身体障がい児協会によりケソン市国立整形外科病院の隣りに建てられた施設。ベルギー出身のシスター・ロースにより78年に始められたROWは、寮生の生活を豊かにする創造活動となり、「愛の家」の特色として知られている。大切にしているモットーは「『何ができないか』ではなく『何ができるか』」だという。
 結成25周年となる今年、ROWのメンバーは記念行事として日本への演奏旅行を思い立った。長年ROWとの交流があり信頼を深めていた雨宮氏と「ふれんどしっぷASIA」は依頼を受けて直ちにプロジェクト実現のために奔走。今回の日本公演に至った。
 ROWは5月13日から2週間日本に滞在。その間、東京、茨城、千葉、神奈川、静岡、群馬の教会、養護学校、キリスト教主義学校、大学などで公演。どの会場も入場無料。26日には東京ディズニーランドでも演奏予定。特に17日午後2時半から、東京・千代田区麹町のカトリック・聖イグナチオ教会主聖堂で開かれる公演にはぜひ足を運んで欲しい、と雨宮氏は語る。問い合わせは電話045—895—6145、Eメールfriendshipasia-owner@egroups.co.jp、田中まで。=0304201003=CSD1038=