[CSD]2005年1月30日《ヘッドライン》

[CSD]2005年1月30日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎国家、社会のためにとりなしを——断食祈祷聖会・国家朝祷会

 = 2 面 ニュース=
★フェローシップ化に危機感——VIPクラブ、伝道の使命を再確認
★英国:救世軍運営のビートルズゆかりの孤児院閉鎖へ
★スーダン南部の内戦終結、和平協定に調印
★英国:アウシュビッツを「知らない」人が半数近く
★<教界ニュース>VIPクラブ、(学)自由学園ほか
★<教界人事>田口吉元氏(保守バプ・日立のぞみ教会牧師に就任)
★<落ち穂>被災地救援ボランティア支援に無料航空券

 = 3 面 宣教リポート=
★<宣教まっただ中>フィリピン発[1]日本人だからこその宣教 記・島先克臣
★スポーツ伝道が実を結ぶ——エチオピア・井戸掘り宣教師ビル・ハーディング氏報告[2]

 = 4 面 牧会=
★<ディアスポラ日本人伝道を考える>[3]留学生の憧れと渇きを満たす 記・清野 勝男子
★<ディアコニアのこころ>[12:最終回]「小さな始まり」 記・フロイラン・規子
★<オピニオン>「困った人」への援助、知恵や方法蓄えよう 記・藤掛 明
★<恵みのどんでん返し>昇進遅い部署が最先端の部署に 記・奥田 冬樹

 = 5 面 神学・社会=
★<この国の精神風土と福音宣教>[17:最終回]信仰告白に基づいた政教分離観を 記・池尻 良一
★<今月の神学書評>『ヨハネの黙示録——ティンデル聖書注解』レオン・モリス著(いのちのことば社、2940円)評・伊藤明生

 = 6 面 全面広告=
☆ジョイジョイ——だれでも友だちになれるキャンプ
キッズキャンプ 3月28日—3月30日
ユースキャンプ 3月31日—4月2日
会場:恵みシャレー軽井沢

 = 7 面 全面広告=
☆大阪ケズィックコンベンション40周年記念座談会——40年の恵みを振り返って
大阪ケズイックコンベンション 2月16日—18日
神戸大会 2月20日
京都大会 2月20日

 = 8・9 面 エバンジェリスト/中野雄一郎=
★神だけをあてにして——マウントオリーブ・ミニストリ9年

 = 10 面 ビジネスパーソン=
★声なき声を受けとめるために——山岡義典さん[中](日本NPOセンター副代表理事)
★<気持ちがきちんと伝わる話し方>[6]大切なのはまず実行すること 記・中野雄一郎

 = 11 面 教会学校=
★<これで安心!「成長」攻略法>パウロのローマへの旅——福音前進への神の計画 記・中台孝雄
★<CS分級>「祈りのカード」で祈ろう 記・永井 真衣子

 = 12 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報ほか
★BOOK:『理念が独自性を生む——卓越企業をつくる七つの原則』宮田矢八郎著(ダイヤモンド社、1980円)
★EVENT:Hanna Gospel Fire Concert 2月11日(Tel.072-298-9339)
★Voice:聖書なぞなぞと話題・情報募集

 = 13 面 今週の動き=
★<今日は何の日>1月30日—2月5日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ

 = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>全国結んで礼拝の同時中継を実現——日本福音宣教会・松山福音センター

 = 15 面 教会生活=
◎教会の協力支えにワークショップ——仙台ゴスペル・フェローシップ
★再建・復興に踏み出す——火災の横浜山手聖公会
★<林檎の風にのせて>[16]目をさまして生きる 記・正村 八重子

 = 16 面 ひと=
★齋藤善久さん(日本クリスチャンアカデミ運営委員)——キリスト教界の「薩長連合」を目指す

国家、社会のためにとりなしを−−断食祈祷聖会・国家朝祷会0501300101

 祈りの課題には身近な個人的な問題もあるが、私たちが生かされている国や社会、世界の動向やあり方にかかわる問題もある。そして両者は無関係ではない。今、国家レベルで祈るべき課題を挙げて祈る集会が、年頭と年末に相次いだ。
 1月13日から15日、東京・新宿区の東京中央教会を会場に「断食祈祷聖会」(全日本宣教祈祷運動運営委員会=三森春生委員長=主催)が開かれた。今年は「日本の教会の覚醒と刷新を求めて」をテーマに、故ビル・ブライト氏の妻で祈りの運動の指導者のヴォネット夫人を講師に迎えた。
 「今、祈らなければならないこと」について本紙の根田祥一編集顧問が担当。社会全般にも教会にもかかわる最大緊急の祈りの課題として教育の危機を挙げた。現職の公立中学のクリスチャン教師が、日の丸・君が代が教師・生徒らに押し付けられ、従わなければ処分されるなど、個人の思想・良心の領域に国家が踏み込んで愛国心を強制している学校現場の実情を報告。?学校で苦悩している教師・生徒のために?教育基本法改定の動きがとどめられ、よい方向に転換するように?教会がこの危機に目覚め、戦前の過ちを繰り返すことなく世の光・地の塩の役割を果たせるように、と祈りを訴えた。
 ヴォネット夫人は、昨年のウクライナ選挙で不正を暴き投票やり直しを実現した背景に、クリスチャンの存在があったことなど実例を挙げ、「一致した祈りは力がある。世界中で祈る人々によって神は御手を動かしておられる。それは日本でも起こる」と励ました。
 昨年11月19日、東京・千代田区のKKRホテル東京で、第5回国家朝餐祈祷会(同会実行委員会=中島孝夫大会長=主催)が開かれ、約140人が集まった。テーマは「起きよ。光を放て」(イザヤ60・1)。5回目となる今回は、ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会主管牧師峯野龍弘氏がメッセージ。「愛が冷える時代、これこそ終末のしるしである。民の心が暗くなる一方で、希望の光が一向に立ち上がることができない時代に、主が私たちを励まし、慰め、希望を与えてくださるばかりか、私たちをして光り輝けと熱く語っておられる。今こそ、我々キリスト者が使命を再確認する時だ。そのためにまずキリスト者は、願いと、祈りと、とりなしと、感謝とをすべての人々のために捧げなければならない」と峯野氏は語った。
 国会議員では、クリスチャン議員である土肥隆一、藤田幸久両衆議院議員、羽田雄一郎参議院議員が出席。議員になる前は国際紛争解決のためのNGOの活動をしていた藤田氏は、「冷戦が終わってから宗教が争いの根源であるような言われ方をしているが、信仰でなければ本当の深い和解が生まれないと感じる。信仰をもつ人間が一歩踏み出して宗教、文化を超えて紛争解決に取り組む必要がある」。土肥氏は「日本社会は特に精神、心の問題で不安定になってきている。こういう社会を祈って支えていくのはキリスト教しかないと思う。下降線に入っている社会状況で、人々は全人的、霊的な癒しを求めている。クリスチャンがイエス様のようにサーバントとして隣人に仕えることが証しになる」とあいさつした。韓国からも元農林部長官の金泳鎮氏がかけつけた。

<ちゃちゃチャーチ>全国結んで礼拝の同時中継を実現−−日本福音宣教会・松山福音センター0501301

 愛媛県松山市にある松山福音センター(万代栄嗣牧師)では、日本福音宣教会の福音センターはじめ各教会、礼拝所など20か所を結び、毎週の礼拝やその他の諸集会の同時中継を行っている。これはNTTの電話回線を使ったテレビ会議システムを利用したもの=写真上。複雑な操作はそれほど必要なく、比較的低コストで実現させた。  また単に一方的に映像を流すだけではなく、各地を結んだリレー中継のようなことも可能で、過去に開かれたクリスマス集会で実際に行われた。子どもから高齢者まで インターネットが飛躍的に普及した現在、パソコンを介してこうした同時中継を行うことが可能になってきているが、あえてこのテレビ会議システムを使うのには理由があった。スキルが人によって開きがあるパソコンの場合、礼拝に参加できなくなってしまう人も出てくるリスクがある。子どもから高齢者まで、確実に同じ時間にともに礼拝に参加できるようにとの願いがあるからだ。   なぜ同時中継なのか  松山福音センターでは、18年ほど前から礼拝の様子を収めたビデオや礼拝メッセージを収録したカセットテープなどを制作し、全国に発送し用いてきた。そこで問題なのが、編集や発送作業に要する時間。心待ちにしている相手に届くのは、たいてい翌週かそれ以降になる。何とかリアルタイムで同じ空間を共有できるようにと願い、この同時中継の取り組みが試みられるようになった。  こうした実際的な理由に加えて、「広がりをもつ1つの大きな教会」というビジョンがある。地域の大切な存在としての教会、ローカルチャーチと同時に、日本福音宣教会の教会全体を「広がりのある1つの大きな教会」というイメージでとらえる。その目に見える実験的取り組みとして始められたのが、この礼拝同時中継だった。   教会とメディア  先ごろ愛媛の放送局南海放送で伝道番組「イエス、YOU CAN」も始まり、また昨年12月には1つのテーマを設定して、その意見交換の場にしていきたいというコンセプトでサイト(「万代栄嗣と話そう。」 http://www.mandai365.net)を立ち上げるなど、メディアを積極的に活用しているという印象が強い万代牧師。しかし逆に、あくまで伝達手段にすぎないメディアに頼りすぎることの危険性を指摘した。  本来、伝道とは人と人とのつながり。メディアに頼りきりになると、人との実際のふれあいがないがしろにされてしまう。「教会には人にしかできない大切な要素があります。たとえメディアを使ったかたちの礼拝であっても、根幹にある変わらない部分を大切にしていかなければなりません。バランスこそが大切だと思うのです」 メディアの有効活用を模索する教会が増えている昨今、1つの指針とは言えないだろうか。 松山福音センター 愛媛県松山市平和通1-6-6

教会の協力支えにワークショップ−−仙台ゴスペル・フェローシップ0501301501

 「日本では、一般のゴスペル教室はキャンセル待ちだったりと、ゴスペルをやりたいと思っている人は必ずいます。需要はあるのだから、いろんな教会でゴスペルの活動を始めれば、きっとうまくいくと思います。仙台の町にこうした動きが広がってほしい」。宮城県仙台市のゴスペル・ワークショップ「仙台ゴスペル・フェローシップ」(SGF)は、ゴスペルを基礎から丁寧に指導するほか、毎回のプログラムにショートメッセージを交え、本当の「Gospel=福音」の意味を受講者たちに知ってもらおうと活動している。
 SGFのディレクターで、ゴスペルを指導するノエル・ローさんは、香港のキャンパス・クルセード・フォー・クライスト(CCC)で伝道者訓練を受けた宣教師だ。2000年、夫で同じく宣教師のエルトンさんと共に来日し、1年半日本語を勉強した後、日本人に伝道する手段として注目したのがゴスペルだった。ゴスペルの指導を始めたものの、当初訪れたメンバーは4人。「やり方がよくわからず、初めはうまくハモれないほどでした」とエルトンさんは苦笑い。そんなとき、クリスチャン・アーツ・ネットワークの副理事を務めるケン・テイラー宣教師と出会い、ゴスペル指導のノウハウを学んだ。2003年4月、第1期ゴスペル・ワークショップとして再スタート。それまで無料、週1回だった活動も有料、月2回に。受講希望者が40人ほどつめかけ、驚いたという。現在は中学生から50代まで、40人以上が集まる。
 毎回のワークショップは、英語の発音からリズム、発声、パート練習などの基礎練習に加え、10分ほどのショートメッセージでゴスペルの本質に迫る。1期ごとの締めくくりには、コンサートを開催して練習の成果を披露する。本格的で充実したワークショップの内容に、「楽しく賛美でき、友だちもできる。ゴスペルについてのメッセージもあるので良いです」「いつもやさしく元気で、練習に来るのが楽しみでした」「こんなに楽しいとは思いませんでした」など、受講者の満足度は高い。
 SGFは、会場となっている保守バプ・仙台聖書バプテスト教会(鈴木茂牧師)の応援と祈りに支えられている。  子育て真っ最中にありながらゴスペルを指導しているノエルさんは、ワークショップ中に子どもの世話をしてくれる人の存在に感謝しているという。
 受講者の7割はクリスチャンではない人たち。それまでは教会すら行ったことがなかったという人もいる。「初めて教会に来て、教会がどういうところかわかってきました」という人や、教会から流れる楽しそうな歌声に引かれて見学に来た人、また礼拝に来てくれる人も。  「ワークショップに来てくれる人たちが十字架の救いを知り、受け入れてほしいと願っています」とエルトンさんは期待を込めて語った。  現在SGFは、今年の4月から7月までのワークショップ第4期のメンバーを募集中。詳しくは http://gospel.web.infoseek.co.jp/index.html