[CSD]2005年7月24日《ヘッドライン》

[CSD]2005年7月24日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎「自然の叡智」は神様の叡智——愛知万博入場者にトラクト配布

 = 2 面 ニュース=
◎沖縄米兵の女児わいせつ事件——教会への道中に発生、現地教会の思い複雑
★政教分離の会:「戦後60年にあたって政教分離の確立をめざす声明」——憲法成立過程の再認識を
★弾圧は勲章ではない——ホーリネスの群 弾圧記念聖会
★<教界ニュース>ビー・ジャパン、日本福音キリスト教会連合ほか
★<落ち穂>人々の魂の叫びに耳を傾ける教会に

 = 3 面 ニュース=
★<宣教まっただ中>カナダ発[1]トラウマからの脱出 課題 記・鈴木 教子
★ロンドン同時テロでWEAが祈り要請——世界に愛の業呼びかけ

 = 4 面 牧会=
★<異文化体験とキリスト教信仰>[2]好奇心もち乗り越えよ——4段階の体験通し変化 記・具志堅 聖
★<牧会ジャーナル>使徒たちに学ぶ牧会者の姿[2] 記・坂野 慧吉
★<オピニオン>神学教育と教会奉仕者について意見求む 記・後藤 喜良
★<恵みのどんでん返し>すべてを捨てる2度の決心 記・黒坂 栄司

 = 5 面 神学・社会=
★<ローザンヌ運動30歳>未来の指導者[下]文化を理解したリーダーの訓練 記・川崎 廣
★<書評>『それでも神は実在するのか』リー・ストロベル著(いのちのことば社、2100円)評・櫻井 圀郎

 = 6・7 面 地域宣教特集/愛知県編=
★まとまりの根底に祈り——名古屋市/名南牧師会
★次世代の宣教は次世代のキリスト者で——東海青年宣教大会
★ペンテコステ教会が年1回協同で——ハーベスト・フェローシップ開催
★「福音の谷間」でコツコツと独自路線で進める「東海宣教会議」

 = 8・9 面 特集/いのちありがとうの会=
◎日本宣教の4大ブレーキを解く——創造主による「いのち」の尊さが原点
★いのちありがとう/子育て安心教室/生き甲斐のある人生——全15冊小冊子シリーズを発行
★<インタビュー>堀越暢治さん——いのちのすごさを伝える伝道を

 = 10 面 ビジネスパーソン=
★人が行きたくないところに行く——加納 貞彦さん[中](早稲他大学大学院国際情報通信研究科教授)
★<気持ちが伝わる話し方>[14]話し上手は愛の人になること 記・中野 雄一郎

 = 11 面 教会学校=
★<「成長」攻略法>「新しい人生」感謝して進む 記・中台 孝雄
★<CS分級>作ってすぐ遊べる——ブーメラン・輪投げ 記・石橋 えり子

 = 12 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★CD:「そばにいるよ」のたまり(ホザナ・ミュージック、2000円)
★BOOK:『ふしぎ ふしぎ』渡辺さかえ著(日本キリスト教団出版局、1680円)

 = 13 面 今週の動き=
★<今日は何の日>7月24日—30日
★<日めくり元気の素>名著・聖書日課から一言メッセージ

 = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>神を賛美する庭——神の教会・深谷神の教会
★<奉仕する恵み>教会の奉仕は、生涯現役です 大野 和枝さん

 = 15 面 家庭・あかし=
★書きたかったのは絶対的な神による安心——『神様がくれた弱さとほほえみ』著者・西村隆さん講演会
★マザーズ・カウンセリング・センターが活動再開(Tel.03-3291-9035)
★<巨いなる山の動く日来る>[7]神様の最善の計らい、そして… 記・あんこや大塚

 = 16 面 ひと=
★田村 幸信さん(田村石材代表)——中越地震被災者の役に立ちたいと墓を修復


「自然の叡智」は神様の叡智−−愛知万博入場者にトラクト配布0507240101

現在開催中の「愛・地球博(愛知万博)」。7月12日の時点で総入場者数は千90万人を超えた。9月25日までの期間中、千500万人の入場が見込まれているが、それを大きく上回りそうな勢いだ。日本全国のみならず、世界中の人たちがひとつの場所に集まるこの時を、伝道のチャンスととらえ、地元愛知の牧師、宣教師たちが中心となってトラクト(伝道パンフレット)配布が行われている。
     ◇
 「万博へようこそ~」「いってらっしゃい」午前8時、地下鉄藤が丘駅から万博会場へと向かうリニモ(リニアモーターカー・東部丘陵線)の駅へと流れる人の波。そこに向かって笑顔で話しかける。「リニモに乗ったら読んでください」「待ち時間に読んでみてくださいね」。1人が受け取ると、連鎖反応のように次から次へと受け取ってくれる。  「自然の叡智」が愛・地球博のテーマ。しかし会場では、その自然を含めた全世界を造られた神について、まったく触れられていない。そこで、「文明のことだけでなく、精神的なことも取り上げられているこの万博で、世界中の人が愛知に集まるこの時を逃す手はない!」と教派を超えて牧師、宣教師たちが集結。「愛知万博ゴスペル・プロモーション」という名前で、全国家庭文書伝道協会(EHC)と協力して愛知万博での伝道専用にトラクト「地球|不思議に満ちた世界」を作った。47万部印刷したうち、半数は既に配布を終えている。
 実際にトラクト配布に参加して、普段のトラクト配布との反応の違いに驚く人もいる。笑顔で差し出すと笑顔を返してくれたり、自分からトラクトをもらいに来る人がいたり、「ありがとう」と言ってくれる人がいたり。時には、よちよち歩きの子どもが一生懸命手を伸ばしてもらいに来ることも。毎朝8時から始め、午前中だけで約3千部が配られる。  「『地球』というタイトルを見て、万博の内容と関連しているのかと思って、積極的に受け取る人が多いのかもしれない」と愛知万博ゴスペル・プロモーション事務局長の小池冨雄さん(単立・東名古屋キリスト教会牧師)は話す。トラクトを受け取った人たちからの直接的な反応は今のところ少ないが、神様が働きかけてくださることを期待して続けている。
 しかしトラクトはまだまだあるのに、それを配る人が足りないと言う。現在、毎日平均4、5人が配布に参加。7月からは海外の学生ボランティアも手伝ってくれたりしているが、まだまだボランティアの配り手を募集している。  配布期間は万博期間中(9月25日まで。数日だけでも可)、配布時間は1日2時間、申し込み受け付けは7月末日まで。問い合わせは愛知万博ゴスペル・プロモーション事務所TEL:052・777・8110(代表・内村撒母耳/事務局長・小池冨雄)     【美登かんな】

沖縄米兵の女児わいせつ事件−−教会への道中に発生、現地教会の思い複雑0507240201

7月3日(日)、沖縄本島中部で酒に酔った米軍嘉手納基地所属の空軍二等軍曹が、小学5年生の女児にわいせつ行為をして逮捕された事件で、女児が教会に行く途中で事件に巻き込まれたこともあり、教会関係者からも不安の声が聞かれる。沖縄県議会は6日、全会一致で「在沖米空軍隊員による少女強制わいせつ事件に関する意見書」を決議し、在日米軍、日本政府に対して抗議と再発防止を強く要請した。
同時に沖縄の教会関係者に取材を進める中で、この事件に代表されるような米軍兵士による女性暴行事件を、「たくさんある事件の中の1つ」とする空気もある。「基地の問題は沖縄にとってナイーブな問題」と話した牧師は、「教会に行く途中たまたま事件に巻き込まれたのであって、教会としてどうこうするのは難しいのでは」とも語り、沖縄ではこうした危険と常に隣り合わせであるという実情を感じさせる。
 もちろん恐怖を覚え、傷ついた被害者の女児のことを思えば、このような米兵の行動は決して許されるものではない。ほかの牧師は「日ごろから子どもたちに気をつけるようにとは言っている。不安はいつもある」と語る。
 また、ほかの牧師は「被害者の女児のためにはとりなしを祈っていきたい。同時に米兵すべてが悪い人だと決めないで」とも話していた。
 沖縄の牧師の中には、基地の存在そのものに反対し、運動を展開している人もいる。同時に、教会内も含めて米軍基地で生計を立てている人が多くいるなど、県民の受け止め方には複雑なものがあることもうかがわれる。 【藤川 義】

日本宣教の4大ブレーキを解く−−創造主による「いのち」の尊さが原点0507240801

いのちありがとうの会発起人で、学校法人グレイス学園理事長・園長、創愛キリスト教会牧師の堀越暢治氏によるセミナー(同盟基督・西大寺キリスト教会主催=赤江弘之牧師)が、7月2から4日、岡山市の西大寺キリスト教会で開かれた。2、3日は教会員対象、4日は牧師研修会として行われた「日本宣教再考セミナー」は、「日本宣教の四大ブレーキ」をテーマに、著書『四輪駆動車で走りたい!』を参考書として、日本人の宗教観の細かな分析と、新しい視点からの具体的対策を提言した。  「自由な宣教を許されている日本で、クリスチャンが人口の1%しか占めていないという状況は異常」ではないかと語る堀越牧師は「日本宣教再考セミナー」で、その要因を日本人に潜在する?祖先祭祀?神々の偶像?進化論?性善説的人間観にあると説いた。以下堀越氏の講演の要旨。

 祖先祭祀は、自分の「いのちを始めた方」への感謝という非難し難い心情が元になっている。これを偶像礼拝だと排斥するキリスト教宣教では、相手が心を閉じ反発し、福音が伝わらなかった。古いしきたりを破るには、新しい確実な知識が必要。本当に「いのちを始めた方」は創造の主であり、死者を供養しな   「者は呪われるのではなく、キリストを通していのちをくださった創り主に感謝することが死後の問題の本当の解決になることを、小冊子などを使って伝えることが重要。
 祖先崇拝と並んで、すべてのものに神の霊が宿っていると考える汎神論が多くの日本人を支配している。これまでキリスト教は相手の信じているものを否定する宣教を行ってきたことで、反発を招いてきた。相手の神を否定せず、別の存在として唯一の創造主を紹介し、どちらを選ぶかというアプローチなら、相手は心を閉ざしてしまうことはないだろう。
 創造主という考え方のない日本では、日本語の「神」は汎神論の神々を連想してしまう。「神」という呼び名を変え、創造主という意の、もっともふさわしい呼び名を考案することを提案したい。そして「創造主訳」の聖書ができれば伝道の効果は大いに上がるのではないか。
 明治以後、日本は進化論を広め、現在も教育現場で進化論を教え、NHKも進化論を基礎に置いて放映している。生命の起源に関して創造主は存在しないという考え方を大前提にしている。偶然と長い時間によって生命が発生したという主張に対して、93年の米・パハロ会議に集まった科学者らから、   創造主という知的デザイナーの存在なしに生命は発生しないという 「知的デザイン説」が発表された。いのちありがとうの会の小冊子にあるように、物理学、生物学、考古学等科学的、化学的考察から、創造論は論証できる。
 性善説的人間観は日本宗教の特徴。神道ではお祓いをすればケガレが清められると言い、仏教の多くが救い主の必要のない自力救済の信仰を唱えている。聖書の「罪」の理解ができない背景がここにある。こうした人間観は、幼児期の教育に大きく影響している。
 日本宣教のために4つの新しい提案をしたい。 
?クラブではなくミッション。教会は自己満足の活動ではなく外に目を向け、失われていく魂に届くための活動をする。  
?否定ではなく肯定。相手の信じているものを否定してこちらのものを提供するのではなく、創り主のすばらしさに言及する。汎神論と混同する「神」の名を使わない伝道を考える。  
?相手のニーズに応える。教会として提供できるものをはっきりと自覚する。「永遠のいのち」「子育て安心教室」「生きがい」「友人」など。一般の店と同じように、ニーズに応えようとしている教会には人が集まる。  
?自分の存在に感動し、感謝して   カきる。いのちが粗末にされ、生きる希望を失っている人があふれている時代。まず自分自身がいのちのスゴさに感動し、創り主のスゴさに感動し、感謝してほめ讃えよう。生きることはスゴいことだと気付いたときから、新しいビジョンが始まる。

 今や世の中においては空疎にさえ聞こえる「いのちの尊さ」ということばは、創造主によるいのちの仕組みを知るものこそ実感できると、堀越氏は語る。日本の土壌に合った、大胆な発想の転換が、今の日本宣教の突破口となることを示唆するセミナーだった。
 講演後のアンケートでは「ユニークな伝道方法に感動」「『神』の言語についてなるほどなと思わされた」「わかりやすく効果的な伝道を教わった」など、「目からウロコ」と感じさせる声が寄せられた。
 4日午前には教会付属のサムエル幼稚園の保護者を対象に「5つのお約束」というタイトルで講演会が開かれた。約100人の保護者が子育ての指針について学び、「いのちありがとうの会」で作成した冊子が完売するほどの反響があった。