2006年 3月19日号ヘッドライン

[CSD]2006年 3月19日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★子どもが「音」楽しむ機会を——子ども向けゴスペル教室を開催

 = 2 面 ニュース=
★帰国後信仰失うケースも——DNJフォーラムで現状報告
◎聖神中央教会の金被告に懲役20年の地裁判決——「被告に反省なし」と支援牧師ら批判
★<召天>岡村千秋さん(ミード社会館理事長)——少子高齢化見据え広域な福祉を推進
★<召天>ヘンリー・モリス氏(創造科学の指導者)
★J+Passionに米国から音楽ゲスト
★<落ち穂>中国の都会にも浸透している福音宣教

 = 3 面 ニュース・ルポ=
★米国デトロイト:急増する日本人駐在員——現地教会が伝道目指す
★日本聖書協会:ローマ教皇に『パノラマ聖書』を直接贈呈
◎<父の姿から考える「家族」>オンヌリ教会の「父の学校」を訪ねて[上]
CSD2337
 = 4 面 ビジネスパーソン=
★絵本で「ふくいん」広めた出版人——松居 直さん[上]([株]福音館書店相談役)
★<ミッションと起業>波多野 鶴吉[中](グンゼ[株]創業者) 記・岸 回生

 = 5 面 牧会=
★<カルトから真理への道>[4]エホバの証人2世の苦しみ 記・林 俊宏
★<オピニオン>のしこの日に、お前も平和への道をわきまえていたなら 記・榎本 恵
★<恵みのどんでん返し>「私が」から「私を」への更新 記・井出下 哲雄

 = 6 面 関西だより=
★留学先はクリスチャンスクール——中京高等学校・地域教会が学校と連携
★大阪レディースランチョン——委員長に押方恵牧師が就任
★関西聖書学院生らがオリジナル賛美CDを完成
★京都YWCA:「旧館ルネッサンス」トークとライブ

 = 7 面 全面広告=
☆東京イースターのつどい 4月16日午後3時30分より 会場:淀橋教会

 = 8・9 面 特/マザー・テレサ集=
★インタビュー:マザーを撮った映画監督・千葉 茂樹さん——生きることは分かち合い
★<書籍>『映画で地球を愛したい』千葉 茂樹著(パピルスあい、1890円)
★映画「マザー・テレサ」DVD発売——主演オリビア・ハッセー特別映像も
★ボランティア体験記——本当に仕える姿とは 記・藤川 義
★マザー・テレサ略年譜

 = 10 面 世界=
★<宣教まっただ中>ニュージーランド発[2]働く若者に「種まき」 記・中沢 旨宣
★カッティング・エッジ・リポート[15]私が出会った人々——各国からユニークな働き人たち 記・内田 みずえ

 = 11 面 情報=
★<いまどき子ども事情>子どもと接する3つの心得[3]良いイメージをもつ 記・佐藤 弘司
★<CS分級>しおりを作ろう——私たちのサインは「イクスウス」 記・平田 和子

 = 12 面 神学・社会=
★<講演>「霊性」——福音主義神学会第12回全国研究会議報告[9]共同体としての神の民の霊性(下) 記・牧田 吉和
★エルサレム:聖地最古の礼拝堂跡を保存へ
★オーストリア:ホロコースト否定の歴史学者に有罪
★<書評>『詩篇を味わう? 1—41篇』鍋谷 堯爾著(いのちのことば社、2310円)評・服部 嘉明

 = 13 面 教会学校=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★CD:「たいせつな人」Meg&PianoKoji(ライフ・ミュージック、1800円
★BOOK:『不良牧師?——鉄馬の旅』アーサー・ホーランド著(アイシーメディックス、1619円)
★BOOK:『現代日本のキリスト者たち』高橋 章編著(パピルスあい、2940円)

 = 14 面 教会=
★ドイツ発・聖書ミュージカルに取り組む——同盟基督・横須賀中央教会
★<奉仕する恵み>花を生ける奉仕に思いを込め——阿部冨士子さん(単立・二本松バプテスト教会員)

 = 15 面 家庭・あかし=
◎障がい児福祉の「母」石井筆子を映画化——現代ぷろだくしょんの山田火砂子さんが監督
★映画「ナルニア国物語」封切り——幅広い客層で観客動員第1位を記録
★<暮らしの中の信仰>すべてのことに時がある 記・東後 勝明

 = 16 面 ひと=
★井野 葉由美さん(ドイツ派遣宣教師)——夫の遺志受け継ぎ北ドイツ日本人教会へ

聖神中央教会の金被告に懲役20年の地裁判決−−「被告に反省なし」と支援牧師ら批判=060319020

 京都府八幡市にある「聖神中央教会」の主管牧師永田保(本名・金保)容疑者の婦女暴行事件の判決公判が2月21日に京都地裁で行われ、京都地裁は準女性暴行罪で懲役20年の判決を下した。
 これについて、同教会の告発と元信者のケアに尽力してきたニューライフ・キリスト教会のジャン・ドウゲン牧師は「当然の判決。20年では足りないくらい」と話している。
 「被害者は一生かかっても癒されないような傷を負わされたが、彼にはまったく反省の色はない。彼はこれを信仰のための迫害などと言い、彼にコントロールされている信者は面会に行ったり、手紙を送ったりしている。おそらく今後も獄中で芝居を続け、信者らをリモコン操作していくのでは」と、懸念している。
 ドウゲン牧師は脱会者らの集う京都ニューライフ・キリスト教会を昨秋発足させている。
 この事件は日本の教会に大きな衝撃を与えたが、罪を容認せず悪を悪として明るみに出すことを証しとすることに覚醒するきっかけにもなったと語る。
 「今後も教会の門をたたく脱会者を評判と護身のために拒否するようなことはしないでほしい」と話している。
 ドウゲン牧師は村上密牧師、ウィリアム・ウッド牧師と共に3月14日午前10時から大阪クリスチャンセンターでセミナー『聖神中央教会事件から学べること』を開催する。会費千円。
 問い合わせは、ジャン・ドウゲン牧師TEL:0743・75・8560へ。

<父の姿から考える「家族」>オンヌリ教会の「父の学校」を訪ねて[上]=0603190303

 主よ、私が父親です
 2月10日から3日間、東京オンヌリ・ビジョン教会で開催された東京第一期「父の学校」(主催・東京オンヌリ・ビジョン教会)。「家父長的な父親の役割と間違った男性文化を反省し、新しいお父さんのモデルを探すことがこの学校の目的」と語るのはキム・ソンモク「父の学校」国際本部長。
 実践に重きを置いた「父の学校」では、「主よ、私が父親です」「父親が生きてこそ家庭が生きる」というスローガンの下、参加した父親たちが自分の父親や子ども、妻に手紙を書く、妻や子どもとデートする、妻や子どもを愛する20の理由を書くなどの課題が出された。
 第1日目、1組7~8人程度の小グループに分かれ、各グループごとでの分かち合いを中心に始められた。受講者の間に信者であるかないか、牧師・信徒、既婚・未婚の区別はない。「よりよい父になって帰りたい、という願いと期待をもって参加した」「妻に『お父さん、ぜひこのセミナーに参加してみて!』と背中を押されて…」「自分には必要ない学びだと思っていたら『何言ってるの、このセミナーは、あなたのためにあるようなものよ!』といつのまにか妻に申し込まれていた」「我が家はうまくいっていると思っていたのに…、妻からの突然の離婚宣告。この学びで、もう一度自分自身を見つめ直したい」など、参加の動機は様々。
 父が生きれば、
 家庭が生きる!  まず、各グループの中で自分が父親から受け継いだ良い点・悪い点をそれぞれに書き出し、分かち合った。以前、ある参加者がこう打ち明けたという。「父に褒められたかった子ども時代…。学校でがんばり、猛勉強し、あらゆる場面で一番になったが、父は決して褒めてくれなかった。悲しかった」。やがて彼も父親になり、父の学校に参加した。「あなたはお子さんを褒めますか」と質問をすると、彼は「…決して褒めない」と答えたという。
 「私たちが『父なる神を愛します』と口にする時、その『愛』ということばの基準は人それぞれ。実の父親から受けた愛以上に愛するのは難しいこと。父の役目は重要なだけに、その影響は計り知れない。自分が父から受けた傷や間違った影響力で、自分の子どもに同じ傷・間違いを負わせる可能性が多分にある。私たちは、これらの事実を逃げずに受け止め、間違った影響力を断ち切る必要がある」とキム・ソンモク氏は語った。     【井上達夫】

障がい児福祉の「母」石井筆子を映画化−−現代ぷろだくしょんの山田火砂子さんが監督=060319150

 東京・中野区のサンプラザ中野で3月4日開かれた、知的障がいをもつ子どもたちを対象にしたオーディションには、100人ほどの出演希望者が集まった。参加者は出演俳優らが手伝う中、紙に書かれたセリフを読み上げたり、身振りを交えて短いセリフをしゃべるなどして審査を受けた。

 今回、映像で描かれる石井筆子は1861(文久元)年、長崎県の大村に生まれた。東京女学校を卒業後、ヨーロッパに留学。英語、フランス語、オランダ語に堪能な才媛として名をはせた。帰国後は華族女学校(現・学習院大学)で教鞭を執り、大日本婦人教育会の結成にもかかわるなど、女子教育に力を注いだ。社交界においては、鹿鳴館の舞踏会に度々出席し、「鹿鳴館の華」と評判だったという。
 しかし、筆子の半生は決して平穏ではなかった。1884年に小鹿島果と結婚するが、生まれた3人の娘は、長女が知的障がい、次女は生まれてまもなく死亡し、三女も結核性脳膜炎を患った。さらに92年、35歳の若さで果が病死した。
 苦難の連続だった半生に差した一筋の光が、亮一との出会いだった。長女幸子を滝乃川学園に預けていたことから亮一と出会い、その人柄に惹かれた筆子は1903年、周囲の反対を押し切って亮一と再婚した。亮一の死後は同学園の園長に就任。幸子の死や施設の火事、2人の園生の戦死など、幾多の困難に遭いつつも、知的障がい者の保護、教育、自立のために闘い、1944年、その生涯を閉じた。

 「筆子・その愛」の山田火砂子監督は「今回のオーディションは、セリフがしゃべれるかどうかや、声の色、質などを知るためです。できればエキストラとして全員に出演してもらいたいと考えています。(映画出演が)知的障がいをもつ子どもと親との、思い出づくりの一環になれば」と語る。山田監督自身も、43歳になる知的障がいの娘がいる。「私と筆子先生は、知的障がいをもつ子どもを授かった母の心情だけは、同じではないかと思います。母親たちは、不憫な思いを子どもたちに対してもち、社会に出られるかわからない子どもたちのために、必死で闘っているんです。私は、障がい児の母として、女性として、その一生を走り抜けた石井筆子と思いを同じくし、障がいをもつ子どもの母親たちに元気を与える映画にしたい」と期待を込めた。出演者などは未定だが、アーサー・ホーランド牧師(アーサー・ホーランド・ミニストリー主宰)の出演が決定している。
 現代ぷろだくしょんでは、映画製作費の一部となる「製作協力券」1枚千200円を発売し、映画製作の協力を募っている。問い合わせはTEL:03・3371・3925