[CSD]2006年 9月3日《ヘッドライン》

[CSD]2006年 9月3日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
★ハワイアンゴスペルで伝道——東京・お台場で「フィール・ザ・スピリッツ2006」
★子ども伝道大会「ジョイジョイフェスティバル」——10月に横浜で開催

 = 2 面 ニュース=
◎聖書学びたい人が多い——ミラノ日本語プロテスタント集会の内村宣教師夫妻一時帰国
◎小泉首相靖国参拝に抗議相次ぐ——憲法違反を指摘する声強く
★君が代、日の丸強制・教育基本法改正に反対声明——全国キリスト教学校人権教育研究協議会
★<落ち穂>「共に成長する」視点

 = 3 面 クリスチャンライフ=
★国、文化、言語超え主を賛美——カンバーランド長老教会/アジア青年宣教大会
★韓国:キリスト教界の元老・姜元龍氏死去
★<私の子育て失敗談>親の都合? 親の勝手? 記・斎藤 望

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★「的はずれ」ということばを聞き——黒木 中(あたる)さん[中]([株]新都市不動産鑑定代表取締役社長)
★<佐藤綾子のイキイキクリスチャン自己表現法>[16]忍耐力欠乏の特効薬

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★講演:福音主義神学会東部部会研究会より[4]神のしもべか、貪欲な獣か<4> 油井義昭
★<オピニオン>平和を考える季節にすべきこと 記・村田 充八

 = 6・7 面 全面広告=
☆教会と社会に仕えるために——東京基督教学園
・東京基督教大学  ・東京基督神学校
オープンキャンパス:9月23日(土)、10月14日(土)、11月3日(祝)、1月20日(土)
http://www.tci.ac.jp
 = 8 面 関西だより=
★異国で暮らす人々に勇気と励まし——在日コリアン高齢者施設「故郷の家」を評価、尹基さん「韓国のノーベル賞」受賞
★戦いの地で真の平和祈る——韓国・光州で日韓教役者リーダー研修会(10月16日)
★パイプオルガン教則DVD発売——映像を通して基礎を学習
★<召天>松見睦夫氏が逝去——日本キリスト宣教会閉じる

 = 9 面 特集/三浦綾子=
★召天7周年、影響力は衰えず——三浦光世氏に聞く
◎この冬、『氷点』がテレビ朝日でドラマ化

 = 10 面 情報=
★リポート:「横浜サマーフェスティバル」 報告・森 敬子
★リポート:「第14回KOSTA-JAPAN」 報告・イ・ジェウク
★寄稿:「日本文化と信仰の融合を」
★寄稿:久しぶりのCSイベントでした

 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★EVENT:「三浦綾子——その人と作品」 京都・思文閣美術館(9月16日—10月15日)
★BOOK:『ティムはだいじなともだち』メロディー・カールソンン文、スーザン・レーガン絵
★REVIEW:『私の人生、これなに?』在日難民たちの証言—雨宮剛・エレダル・ドーガン編著 評・大島博幸(CMY基金、1000円税込)

 = 12 面 教会=
★宣教2世紀目に突入、新たな出発へ向かって——日本基督教団・倉敷教会

聖書学びたい人が多い−−ミラノ日本語プロテスタント集会の内村宣教師夫妻一時帰国=0609030201

 03年からイタリア・ミラノに日本人宣教師として派遣されている内村伸之、まり子夫妻が6月に一時帰国し、9日から7月19日まで、関東、関西にある教会、集会など約30か所で宣教報告を行い、ミラノで信仰をもった帰国者を訪問した。内村夫妻の母教会でもある東京・中野区のシオンの群・中野キリスト教会で7月9日に開かれた「ミラノ宣教の夕べ」(ミラノ宣教支援会主催)で内村氏は、日本人宣教がミラノだけでなく、ヨーロッパ全体に広がっていることを報告した。  内村夫妻が牧会するミラノ日本語プロテスタント集会は、大韓イエス長老教会ミラノ賛美教会(林潤産牧師)との宣教協力により行われている。現在、内村夫妻の宣教により救われた日本人を含め15人ほどが集う。「平均年齢は27、28歳でとても若い」という。
 内村氏は、「ヨーロッパに来る日本人には共通点がある」と語る。「日本でバリバリ働いてきたが何か満たされず、パタッと仕事を辞め、ヨーロッパに来て自分の専門分野を研鑽するために来た、20代から30代の日本人が多い」
 「ヨーロッパ人の基本的考え方のベースに聖書があるので、教養のためまず聖書を学ぼうと教会に来る人が多い」とも。「1年前に洗礼を受けたバレリーナ志望の10代の女性は、言葉もテクニックも身につけていたが、聖書の価値観を共有していなかった。教会の存在を知り、『聖書について知りたい』と学びが始まり、やがて信仰をもった。今年4月に受洗した建築家の20代男性は『教養のため聖書を学びたい。信仰をもつつもりはない』との理由で始めたが、学ぶうちに生きておられるイエスを知り、変えられていった」
 年1回のヨーロッパ・キリスト者の集いなどで知り合った在欧日本人クリスチャンを通じ、ローマ、英ケンブリッジ、仏パリ、西バルセロナなど、ヨーロッパ各地で説教する機会も与えられているという。「御言葉に飢え渇いている日本人がヨーロッパにたくさんいることを知った。また礼拝をもちたい日本人クリスチャンはいるが、日本語ができる牧師がいない、日本語教会がない町も多い。宣教地は違うけれど、各地に住むクリスチャンと協力し、呼ばれるならば月1回を限度に奉仕に行こうと思う」と述べた。
 また内村氏は昨年8月、ノルウェー・オスロ市で邦人伝道を続けていた故・福田雅子さんの記念会(オスロ市内の自宅)の様子を報告。
 「ヨーロッパ宣教に出て行くべきか迷っている時、『私はあなたのためずっと祈っていた。何も心配しないでヨーロッパに来てほしい』と言われたことが励みになった。初めて赴任した時は、『いつでもオスロに休みに来てください』と言って喜んでくれた」と故人をしのんだ。
 「ミラノを初めて留守にするので不安があったが、75歳になる芳賀正(OMF名誉理事)・秋夫妻が留守中集会を導いてくれているので、安心して日本に戻ることができた」と内村氏。
 「幸い、ミラノの集会に集う人たちはみな若いので、芳賀先生を見て『お年寄りにもクリスチャンがいるんですね』と言っている。いい交流ができています」と結んだ。
 そのほか、まり子氏によるチェンバロコンサートも開かれ、参加者はその繊細なチェンバロの音色に聴き入った。

小泉首相靖国参拝に抗議相次ぐ−−憲法違反を指摘する声強く=0609030202

 小泉純一郎首相が8月15日、靖国神社を参拝したことを受け、キリスト教界から抗議声明が相次いでいる。
■NGO日本友和会(橋本左内理事長)は、首相は国家公務員の最高責任者として憲法遵守の手本でなければならず、世論の支持に関係なく、首相の靖国参拝の憲法違反は明白であると表明。また小泉首相が参拝を「心の問題」と主張していることに対しては、「自分の心の問題を第一義とし、傷つけられた被害者の心を斟酌しないのは単なる我侭であり、一国の指導者として余りにも思慮を欠く行為」。「公約」と称しての参拝は、「私たち民間人が地道に築き上げてきたアジアの人々との友好と信頼の絆を如何に傷つけ禍根を残す物であり、さらに平和構築を後退させるもの」であり、「次の政権にとって大きな課題を残す無責任な行為」「次代の人々に残す大きな負の遺産」であるとして批判した。
■靖国・天皇制問題情報センター(佐藤幹雄運営委員長)は、国内外の戦争犠牲者に国家の罪責を認め、謝罪と補償をすべき国の代表者が、「日本国の戦死者とそれに類する人々だけを、国に殉じた者として追悼・顕彰することは、戦前・戦中に声高に唱えられた『個と国家を同一視する思想』の反映であり、それ自体、極めて国家主義的・軍国主義的なこと」であると批判。また、首相の言う「公約を果たす行為」は、それ自体が「私人としての行為」と言い難く、明確な憲法違反であると指摘した。
■日本ホーリネス教団(内藤達朗教団委員長)は、戦時中、治安維持法違反等の理由によって弾圧を受けた歴史にふれ、「憲法99条にあるように、憲法順守の義務をだれよりも負っている首相が、自らの『心の自由』の主張に憲法を持ち出すことは、立憲主義とは相容れない論理矛盾」などと批判。思想及び良心の自由を明記した憲法19条を持ち出す首相の言動は、「靖国神社問題をとりあげる韓国や中国、マスコミ、反対する勢力に、責任を転嫁するような、開き直り」であり、「真の平和の実現に必要不可欠の要素である《思想・良心・信教の自由》を根本から脅かす」と、厳重に抗議した。
■恵泉バプテスト教会(小河義伸代表役員)は、小泉首相の靖国参拝について
1.かつて近隣のアジア諸国を侵略した日本の戦争責任を正当化するものである、
2.平和を願う遺族の思いに応えるものではない、
3.「信教の自由=政教分離」の原則を逸脱するもので、明白な違憲行為である、
4.「英霊信仰」を宣布する宗教施設への参拝は国家が新たな「英霊」をつくり出すことに繋がる、などとして批判した。
■JECA・ぶどうの樹キリスト教会(牧野直之牧師)は、2005年9月30日の大阪高裁判決に触れ、「小泉首相の靖国神社参拝が違憲であるとの判決が下されたにもかかわらず参拝を継続することは、内閣総理大臣として不当な行為であり、憲法の平和主義に反する行為である」として批判した。
■バプ連盟・札幌バプテスト教会(奥村敏夫牧師)では、首相の靖国参拝に反対するとともに世界の平和の実現を求める「平和祈祷会」を開き、参加者らが声明を発表した。声明では、小泉首相の靖国神社参拝が信教の自由と政教分離を定めた憲法第20条に反していると批判。今後靖国神社の参拝を行わないように要請すると共に、世界各国で繰り広げられている戦闘行為の早期終結を、日本国政府が各国に対して強く働きかけていくよう要請した。
■バプ連盟・堺キリスト教会(平良仁志牧師)は「平和セミナー」を開催、「この世の見張り役としての教会に連なる者として、私たちは国を誤った方向に導くすべての動きに対しての信仰告白」とする宣言文を採択した。宣言文では、、政府公人の靖国神社参拝に反対すること、自衛隊のイラクからの完全撤退を求めること、教育基本法をはじめとする他の法律の「改悪」に反対すること、などを宣言している。
■また、日本キリスト教協議会では、抗議声明(8月27日号1面参照)の韓国語版を作成した。

この冬、『氷点』がテレビ朝日でドラマ化=0609030902

 作家としての三浦綾子さんのデビュー作『氷点』が、テレビ朝日で特別ドラマ化することが決まり、3月、6月には、物語の舞台である旭川の見本林などでロケが行われた。今回のテレビ番組で『氷点』は8回目のドラマ化で、映画を入れると9回映像化されたことになる。韓国でも映画1回、テレビでも2回ドラマ化されたが、このように繰り返し映像化された例は日本の文学作品ではほかにない。登場人物のキャストは、辻口陽子役に石原さとみ、辻口啓造に仲村トオル、辻口夏枝に飯島直子らが決まっている。
◆ 現在、全国の40か所近くで定期集会を開いている「三浦綾子読書会」の代表を務める長谷川与志充氏(東京ミレニアムチャーチ牧師)が、自叙伝ともいうべき『三浦綾子さんとの出会いから…ドラマチックゴッド』(イーグレープ・500円)を出した。中学3年の時、三浦綾子著『塩狩峠』を読み、イエス・キリストを信じ、伝道者への道を歩み始め、やがて三浦綾子読書会を開くまでの心の軌跡が、一般の人々を意識して丁寧につづられている。三浦綾子さんに関心のある人々には、恰好の伝道文書である。
◆10月30日午後1時から、東京・お茶の水クリスチャンセンター8階で、三浦光世著『青春の傷跡』出版記念会が開かれる。これは、光世さんの青春時代に焦点を合わせつつ、綾子さんと歩んだ40年にもふれる自叙伝である。出版記念会には、光世さんの講演が予定されている。