[CSD]2006年11月19日《ヘッドライン》

[CSD]2006年11月19日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
★沖縄フランクリン・グラハム国際大会——教会協力の輪広がる
★B・ストローム、藤本栄造、三崎豊子ら3氏に日本福音功労賞

 = 2 面 ニュース=
◎沖縄フランクリン・グラハム国際大会——決心者へのフォローが課題
★F・グラハム氏「平和の礎」訪問——戦没者の碑の前で祈る
★キリスト者東京「九条の会」発足——議席比の使用を懸念
★<教界ニュース>牧師信徒ら有志が「フランクリン・グラハム国際大会反対声明」を公開
★<落ち穂>自称「傷だらけの人生」を著した三浦光世さん

 = 3 面 クリスチャンライフ=
★ここにも主が訪れてくれた——日本キャンパスクルセードがモンゴル宣教
★<私の子育て失敗談>私の「礼拝堂での子育て」 記・斎藤 望

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★天におられる方のご意思に従い——民秋 史也さん[下]([株]モルテン代表取締役社長)
★<池田守男に聞くサーバントリーダーシップ>[4]過剰在庫なくし、お客様満足に集中

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★<私の愛国心>[6]エノラ・ゲイ副機長の涙を見て 記・近藤 紘子
◎<オピニオン>教育基本法改定で「再生」するもの 記・根田 祥一

 = 6・7 面 全面広告=
☆聖書週間 11月19日~26日 主催・日本聖書協会
ホームページ http://www.bible.or.jp/
 = 8 面 関西だより=
★教会を地域サービスの拠点に——東京と神戸で日韓地域福祉宣教セミナー
★ストレス、悪習慣などからの回復へ——日本ツラノ書院「2006 回復祝典」開催
★<寄稿>自動ドアは身体を乗せないと開かない——堀越暢治氏アメリカ訪問記
★神戸から希望を発信——リジョイス・ゴスペル・クワイア

 = 9 面 全面広告=
☆西日本クリスマス集会ガイド

 = 10 面 情報=
★リポート:第21回シニアーフレンズ——「シニア」を主とともに歩む
★リポート:DCATDoing Church As Team2006 JAPAN——賜物いかして教会づくり
★<投稿>相次ぐいじめに胸が痛みます
★<投稿>「私の子育て失敗談」を読んで

 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★CD:「ココロの行く先」JOIN(ジョイン企画、1,200円税込)
★REVIEW:『スピリチュアリティー 成長への道』リチャード・J・フォスター著、中島修平訳(日本基督教団出版局、3,150円税込) 評・鈴木 茂

 = 12 面 ひと=
◎イエスから離れると争いが起こる——フランクリン・グラハム(BGEA総裁)



◎沖縄フランクリン・グラハム国際大会−−決心者へのフォローが課題=0611190201

 沖縄フランクリン・グラハム国際大会での3日間のプログラムは多彩な音楽を取り入れた集会となった。集会全体を導くナビゲータ役は音楽伝道者で牧師の小坂忠さん。小坂氏が導く地元のワーシップチーム「ゴーヤチャンプルーズ」が賛美をリード。音楽ゲストには地元からヒップホップの賛美とダンスを披露したハクガイジン、コミゴスペルバンド、上原令子、琉球賛美の具志堅ファミリー、そのほかにもエイジア、森祐理、国分友里惠、石井希尚、グラハム伝道協会からはトミークームスバンド、デニス・アガジェニアンなどの各氏が多彩な演奏を披露した。また、粟野めぐみさんピアノコウジさんが指導する今大会のために集められたゴスペルクワイアと、これも今大会のために集まった地元教会有志のオーケストラと聖歌隊も賛美した。まるで毎晩の集会が音楽の祭典のようになり、近くを訪れた人が自然とスタジアムに足を運ぶ姿も見られた。
 今回行われた子ども大会は、沖縄では初の超教派の子ども大会となった。ミュージカル、子どもクワイアなど盛りだくさんの内容。会場には保護者も含め5千人が集った。
 大会を通して約3万人の参加者、2千人の決心者が与えられたが、各個教会にゆだねられたフォローアップが今後の課題となる。
 信徒(アンデレ)が友人家族を大会に10人を誘おうというアンデレ活動の委員長・池原信徳氏(嘉手納アッセンブリー教会牧師)は、「初日の出足を見てどうなるかと思ったが、この3日間をふり返ると成功だったと思う」と語る。
 アンデレ活動は南部、中部、北部の3地区で行い、6月に代表者会、7月には決心者大会を行った。決心者大会には330人が集い、十数人が信仰の決心をした。この活動ではこの決心者が今度は自分がアンデレとなって本大会に臨むというものだ。大会までに63教会千200人のアンデレが登録され、1万2千人の求道者のため祈りを重ねてきたと言う。
 「アンデレ活動に千200人が登録したのをみて、この大会は1万を超える人が集まると確信しました」と池原氏。
 「今後は決心カードを受け取った教会にフォローがゆだねられます。ディスカバリーグループという小グループに決心者を受け入れていきます。これからが大事です」と各個教会へのフォローの重要性を強調する。
 カウンセラーとして出席した女性は「大会を通して訓練されたいという思いでカウンセラーになりました。グラハム先生のメッセージも大事ですけれど、このために祈ってきたこと、これからのフォローが大事だと思います。お祭りで終わってはいけないと思っています」と感想を語った。
 大会実行委員長の国吉守氏は「全体的によかったと思います。天候にも不思議なほど恵まれました。祈ってきた動員数も満たされ、2千人の決心者が与えられたことは感謝です。大会は全体の10%、準備とフォローが45%ずつです。これからフォローの45%です」と大会をふり返った。

◎<オピニオン>教育基本法改定で「再生」するもの 記・根田 祥一=0611190502

 教育基本法が風前の灯だ。衆議院特別委員会で政府「改正」案のまま週内にも可決、今国会で成立する見通しと伝えられる。そうなれば、この国のあり方は根底から変質する。教育基本法は「教育の憲法」といわれるように、どのような理念の下に国民を育成していくのかという、教育の土台にあたる。土台が変われば、その上に建てあげる関連法や教育内容も、根こそぎ変わることは必至だ。
 いや、正確に言えば、これまでも実際の教育行政や学校の現場は、教育基本法どおりに運営されてはこなかった。露骨な「日の丸・君が代」の押し付けなど、その典型だろう。「個人の尊厳」を基盤とする教育基本法の精神とはかけ離れた国家主義的な政策が、学習指導要領や教育委員会の通達で徐々に実施され、これまでに次々と外堀が埋められてきた。それを、日本の教会はさして預言者的な叫びを上げることなく見過ごしてきたのではないか。私たちは今、そのつけを払わされようとしている。
 では、教育基本法が政府の思惑どおりに「改正」されると、何が変わるのか。端的に言えば、一人ひとりの国民(個人)と国家(権力・政府)との位置関係が根底から覆るということである。
 前文で「個人の尊厳」をうたう教育基本法は、「普遍的にしてしかも個性豊かな」文化の創造をめざす教育を志向していた。改正案ではこうした文言が削除され、代わりに「公共の精神を尊び」「伝統を継承し」などの表現が随所に顔を出す。
 教育の目的を記した第一条でも、教育は「平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、…自主的精神に充ちた」国民の育成を期して行うとされていたのが、改正案では「平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた」国民の育成…へと変貌する。つまり個人の価値や自主的精神ではなく、国家が必要とする資質を身につけさせることが教育の目的となる。聖書の教える「神のかたち」に通じる「個人の尊厳」を基調とする教育から国家主義的な教育への、明確な転換である。その延長上に、「公共の精神に基づき…社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと」「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、…国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」などの第二条「教育の目標」が定められている。
 「国際社会の平和と発展のため」と称して国が戦争を始めても、人殺しはいやだという個人の価値や、たとえ法律でも間違ったことには従わないという自主的精神は押しつぶされ、「公共の精神」に基づいて我が国と郷土を愛し、国が求める社会の形成に寄与する(黙って戦争に協力する)態度を養う教育…。新しい教育基本法が「再生」するのは一人ひとりの子どもではなく、国のために死ねる国民の態度(心)という国家主義の亡霊であることを肝に銘じておく必要がある。

◎イエスから離れると争いが起こる−−フランクリン・グラハム(BGEA総裁)=0611191201

 高名な大衆伝道者ビリー・グラハム氏を父にもち、89年からビリー・グラハム伝道協会(BGEA)の伝道者の一人に加わり、01年からは同協会の総裁を務めるフランクリン・グラハム氏(54)。学生時代は素行不良で大学を追い出され、22歳の時にホテルの一室で、祈りの中、人生の方向を変えた。その後国際救護団体の総裁として世界各地をめぐる。強い要請を受けて語った最初の伝道大会でのメッセージでは、彼の招きにこたえて前に出る人は一人もいなかったという。今回沖縄フランクリン・グラハム国際大会では、彼の招きにこたえ約2000人が前に進み出た。 ──ビリー・グラハム伝道協会はどのような働きを使命と考えているのですか?
 もちろん福音が中心です。福音は私のメッセージではありません。人のメッセージではありません。聖書は神の福音であると言っています。イエス・キリストの福音です。ですから私は沖縄にその福音を語るために来ました。イエス・キリストを通して神の招きにこたえる人が起こされるためにです。
──大衆を集めて行うマス伝道について賛否両論がありますが?
 イエスさまはしばしば大群衆を前に語りました。また同時に個人的にも福音を語りました。聖書にはそのような記述がしばしばあります。ですから、大群衆に向かって福音を語るのは聖書的ではないというのは正しくないでしょう。私たちは福音を一度も聞いたことのない人に福音を伝えるというのが第一義です。その中には教会に来てくださいと言ったら驚く人もいるでしょう。いろいろなやり方が必要なのです。神様は1対1の伝道も用いられるでしょうし、スタジアムを用いた伝道も必要です。
──マス伝道がアメリカ文化の輸出と思われることがあるようですが?
 さっきも言いましたように、大衆を集めての伝道は聖書の中に記されていますし、スタジアムはアメリカのオリジナルではありません。最も古く大きなものはローマにあります。ですから大衆伝道はアメリカ人の思いとか文化ではないということです。私の父はスタジアムを使っただけではなくテレビやラジオを使った伝道もしました。もし今日パウロがいたなら、福音を伝えるために進んでテレビやラジオを使うでしょう。
──12年前にインタビューで、自分の働く場は父親とは違う場だと言っておられましたが、どうして父親の働きを引き継いだのでしょうか?
 今、私には2つの働きがあります。BGEAの働きと国際救援団体であるサマリタンパースの働きです。12年前、私の最優先の働きはサマリタンパースでした。この12年のうちに父が福音を語る場を提供してくれました。そして今の私の最優先の働きは福音を語ることです。12年の間に様々な変化がありました。私の長男ウィルは自分のミニストリーを始めました。次の12年でどのような変化があるでしょうか、それはわかりません。しかし、様々な変化があっても変わらないものがあります。私の父が語るメッセージ、私が語るメッセージ、私の息子が語るメッセージはみな同じです。
 神様は私の父を説教者として召してくださいました。そして神様は私も召してくださいました。私の息子もです。父が私に説教をするようにと召したわけではありません。そして私も息子にそのように言ったわけではないのです。神様が召してくださったのです。
──伝道者として発言に影響力があると思います。01年にイスラムに対して「邪悪な宗教」という表現を使われましたがその真意は?
 イエス・キリスト以外に救いに至る道はないと信じています。世界には多くの宗教があり、私は他の宗教に対して敬意を抱いています。彼らの信仰というのはすばらしいものです。彼らは献身的です。しかし、私はそこに救いがあるとは信じてはいません。他の宗教を尊敬しますが妥協も同意しません。
──妥協しないという考えに「戦闘の容認」も含まれるのですか?
 私はいかなる戦争も支持しません。真実なイエス・キリストに仕える人はだれも戦争を支持しません。戦争は悲惨です。ここ沖縄でも24万人もの方が亡くなりました。戦争とは悲惨なものです。しかし、国には防衛する権利があります。それは戦争とは別です。聖書には「人の心」が悪いとあります。その悪い心が戦争を起こすのです。私たち人間の心が変わる必要があります。イエス・キリストから離れるなら戦争が起こり続け、多くの人が犠牲になるのです。イエス・キリストだけが唯一の希望です。国連もジョージ・ブッシュも政治システムにも答えはありません。イエス・キリストだけです。