[CSD]2006年12月24・31日《ヘッドライン》

[CSD]2006年12月24・31日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
◎教育基本法改正案が成立——愛国心強要に危機感
★第5回日本伝道会議の開催地・北海道に決定——実行委員長に原田憲夫氏

 = 2 面 ニュース=
★実結ぶ支援プログラム——ワールド・ビジョンがセミナー
★「主に仕えるように」——練馬キングス・ガーデン10周年
★安倍首相の神社参拝に懸念——バプ連盟が憲法遵守は政府の義務と要請
★伊勢・靖国参拝は政教分離違反——NCCが国民への強要懸念を声明
★第2回やよりジャーナリスト賞に山本潤子氏
★<教界ニュース>カンバーランド長老、改革派
★<落ち穂>獄中で福音に触れたギャンブラー

 = 3 面 ニュース=
★水野国賠訴訟:高裁勝訴判決が確定——息子の獄中死「事件は氷山の一角」
★故郷への愛は愛国とは別——姜尚中氏聖学院で講演
◎キリスト降誕の映画「The Nativity Story」——全米公開で話題

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★父の突然の死で跡を継ぎ…——谷 信雪さん[中](サイクルボーイ代表)
★<佐藤綾子のイキイキクリスチャン自己表現法>[21]どうしていじめたいのか

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★<私の愛国心>[11]どの国を愛すればよいのか」 記・崔 善愛
★<オピニオン>選択肢が限られる女性教職の結婚と召命 記・杉本 玲子
★米国:下院議員の「コーランで宣誓」表明に論議広がる

 = 6 面 クリスチャンライフ=
★横浜市街一望し観覧車で祈祷会——「劇団ぶどうの木」公演前に
★<クリスチャンでない夫をもつ妻たちへ>[3]教会の印刷物を見せられない妻 記・神津 喜代子

 = 7 面 関西だより=
★在韓国日本人をキリストへ——ソウル・ハーベスト設立集会
★大聖堂に響く日本語の「メサイア」——福音自由・グレース宣教会
★<逝去>畑野 基氏(元日本フリーメソジスト教団理事長、85歳)

 = 8・9 面 写真で見る2006=
★自然災害、信教の自由・平和、拉致問題、スポーツ
★伝道方策、教会協力、音楽、家庭、聖書、映画・テレビ

 = 10・11 面 回顧と展望=
★憲法・教育基本法改定:強行された改憲への一里塚——戦後初の「教育基本法」改定
★思想統制への道か:治安維持法の悪夢「共謀罪」——あわや強行採決で現実の脅威に
★拉致被害者家族の苦悩:北朝鮮の孤立により譲歩の希望——拉致被害者家族を支える祈り会
★高齢社会と教会:世界最先端の高齢社会の行方——教会が団塊世代の受け皿に
★スポーツと信仰:トップ選手の証が伝道に——クリスチャンアスリートの活躍
★超教派伝道大会:地道な働きの積み重ねを——打ち上げ花火に終わらせない
★児童伝道・教会学校:子どもが安心できる環境を——教会の敷居下げる役割も
★教会協力のこれから:自教会主義からの変革を——伝道が困難だからこそ協力

 = 12・13 面 子育て特集=
★とことんニーズに応えて——バプ連盟・中野バプテスト教会カフェ「L-STARS」
★母と子の絆深める10分間——JEC・奈良福音教会「親子かず遊び・もじ遊び教室」
★季節を感じながら——自主保育「ロバの子クラブ」

 = 14 面 教会学校=
★<いまどき子ども事情>教会が唯一の居場所に——行き場のない高校生たちが集まるアッセンブリー・新松戸リバイバルチャーチ
★BOOK:『断絶世代とつながるために』ジョシュ・マクドエル著(CS成長センター、2,940円税込)

 = 15 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★GOODS:「ACTION for PEASE」ポストカード(日本バプテスト連盟、4枚1組100円)
★BOOK:『かみさまおてがみよんでね』よこたさちこ編著(コイノニア社、四六判、935円税込)
★CD:「His Grace」Kaz Kato(Spirit Filled Records、2,000円税込)
★REVIEW:『講座 日本のキリスト教芸術2 美術・建築』編集責任/神田健次(日本キリスト教団出版局、B6判、3,150円税込) 評・井上達夫

 = 16 面 ひと=
★14年間の獄中で知った「愛」——メルボルン事件元被告・勝野良男さん

==クリスマス特別増大号 第2部==
 = 17面 クリスマス・メッセージ=
★21世紀のキリスト——「恐れるな」と語りかける主 記・国吉 守

 = 18・19 面 対談/峯野・山北=
★どうする? これからの日本宣教——肯定的なアガペーの愛こそ宣教の原点
山北宣久氏(日本基督教団総会議長)・峯野龍弘氏(日本福音同盟理事長)

 = 20・21 面 クリスマス・スペシャル=
★家庭で祝うクリスマス[料理編]
★家庭で祝うクリスマス[飾り付け編]

 = 22・23 面 スポーツ特集=
★「良い成績は神様の力」——日ハム・マイケル中村投手、愛隣チャペルで証
★「サンキュー・ジーザス」——高橋良輔選手、東洋太平洋クルーザー級新チャンピョンに
★「これが本物だと分かった」——MLB・カージナルス田口 壮選手はクリスチャン
◎「バスケ仲間」集まれ——クリスチャンのサークル「フープ・バスケットボール・ミニストリーズ」
★「部活を選んだ男の子がまた教会に戻ってきた」——NPOサッカークラブ「エスペランサ」

 = 24・25 面 特集/「改正」教育基本法を解剖する=
★改定後の新・教育基本法——ここが変わる、そこが問題
★「教育基本法」生みの親、南原繁が遺した警告

 = 26 面 情報=
★リポート:第4回全日本救いの福音宣教大会
★リポート:ユーオーディア・アンサンブル音楽宣教
★なんでもご意見箱:「クリスマスの過ごし方」ほか

 = 27 面 デボーション・霊想書特集=
★<書評>『エマオの道で』デニス・F・キンロー著(福音文書刊行会、3,570円税込) 評・野田 秀
★<書評>『神の友となる』岩井 清著(いのちのことば社、525円税込)
★新鮮な霊想の風を——定期刊行ガイドブック

 = 28・29 面 読書特集=
★<書評>『青春の傷痕』三浦光世著(フォレストブックス、1,680円税込) 評・守部喜雅
★<書評>『三浦綾子最後の小説「銃口」を読む』佐藤将寛著(柏艪舎、1,680円税込) 評・大嶋義隆
★<書評>『世界の始まり』ヘンリー・モリス著(ホームスクーリング・ビジョン、1,680円税込) 評・宮本武典
★<書評>『小説 イエス』ウォルター・ワンゲリン著(徳間書店、1,785円税込)
★クリスマスに贈りたい本

 = 30・31 面 環境特集=
★「気候変動の責任負うべき」——WCCが先進諸国にCO2削減促す声明
★環境問題98%が「関心ある」——バプ同盟関西部会社会委がアンケート調査
★環境問題を考えるドキュメンタリー映画——「ダーウィンの悪夢」と「不都合な真実」
★「沈む島々」から緊急提言も——フェリス女学院大学国際機構シンポ開催

 = 32 面 教会=
★「開かれた教会」として平日のプログラムも充実——同盟基督・世田谷中央教会



◎教育基本法改正案が成立−−愛国心強要に危機感=0612240101=

 安倍内閣が秋の臨時国会の最優先課題と位置づけていた「教育基本法改正案」が12月14日、参議院特別委員会で与党が採決を強行し可決した。これに反発する野党は15日に内閣不信任決議案を提出。だが与党は会期を延長し、今国会で成立させる見通しだ。「教育の憲法」といわれる教育基本法が改定されるのは1947年の成立以来初。戦前の軍国主義教育の反省に立った教育基本法の制定には南原繁らキリスト者が深くかかわっており、その全面改定は、この国の国民育成の理念が根底から覆されることを意味する(関連記事8・24・25面)。 採決強行をにらんで社民党が12月7日、永田町の社会文化会館で開いた「教育基本法改悪を許すな! 市民の絆大集会」には、同党の衆参議員、平和・市民運動家、大学教授、市長、ジャーナリスト、日教組や日弁連の代表らと並んで、日本キリスト教協議会(NCC)の小河義伸副議長、平和遺族会全国連絡会の西川重則代表らキリスト者も参加し、リレートークで発言した。
小河氏は、宗教界が共に教育基本法改悪に反対する運動をしていることを報告。教育基本法改定で焦点になった「国を愛する」ことの押し付けに絡んで、「愛するということは自己中心的。でも自分がきらいな人でも、誰かほかの人がその人を愛している、それが愛の普遍性。日本国しか愛せない人をつくろうとする教育基本法の改悪は許すことができない」と述べた。また、今国会で同時進行した防衛省法案に言及し、「実質軍隊を持つ国家になる。軍隊は人を殺すことが目的であり、(教育で)死ぬこと、破壊すること、殺すことを目指す人間をつくろうともくろまれている」と指摘。戦時下の44年に発行された日本基督教団の教案誌「教師の友」が、「献身」を主題に天皇のため立派に死ぬことを奨励した1節を読み上げ、「2度とそういう生き方をさせないために、教育基本法改悪をさせない運動に連帯していきたい」と結んだ。
西川氏は「不断の警告が自由を勝ち取る」という英語のことわざを引用。国会の全審議を傍聴してきた視点から「もしも憲法政治を国会議員がなさっていれば傍聴する必要はないが、現状は裸の国会を見なければならない状況。立憲主義に基づく政治がなされていない。来年の参院選で政治が変わることが大事だ」と述べた。また金大中・元韓国大統領が「日本はまだ戦前が終わっていない。神道の精神によって日本を変えようとしている」と発言したことを紹介し、教育基本法改定が戦前同様の国家神道体制に向かう危険をはらんでいることを示唆。安倍首相の祖父である岸内閣が「愛国心」を高揚したことに触れ、「相手が何を考えているのか、徹底的に見抜かなければ」と警告した。

◎キリスト降誕の映画「The Nativity Story」−−全米公開で話題=0612240303

 キリストの誕生を描いたハリウッド映画「The Nativity Story(キリスト生誕物語)」(制作=ニューラインシネマ、監督=キャサリン・ハードウィック)が12月1日から全米で公開され、話題を呼んでいる。
 同映画は、マリアとヨセフの旅とイエス・キリストの誕生の物語を時間を追って描いたもの。ハードウィック監督は「この映画は、いつもの休日に見るおもしろおかしい映画や暴力的な映画とは正反対のものです。おそらく、この映画はそういったものに対する特効薬となるでしょう」と、映画がクリスマスの本来の意味を込めた「純粋な」作品であることを強調している。米タイム誌は、同映画を「(イエス・キリストの公生涯と復活を描いた)映画『パッション(The Passion of the Christ)』の前編」とも評した。
 映画制作には歴史家や神学者も加わり、当時のエルサレム外観の復元や脚本制作などに協力した。主役マリアは映画「クジラの島の少女」でアカデミー主演女優賞候補となったケイシャ・キャッスル=ヒューズ、ヨセフ役はオスカー・アイザックが演じる。撮影は、モロッコと「パッション」の撮影場所でもあるイタリア・マテーラで行われた。
 ハードウィック監督は「来場者が自分自身のこととしてこの映画を見、困難を生き抜く力を見いだしてくださればと思っています」と願っている。日本での公開は未定。

◎「バスケ仲間」集まれ−−クリスチャンのサークル「フープ・バスケットボール・ミニストリーズ」=061

 バスケットボール好きなクリスチャンたちが集まり、それを楽しみながら交流を深めるサークル「フープ・バスケットボール・ミニストリーズ(以下・フープ)」(大場元紀代表)。都内・世田谷区を中心に月に2、3回、中学校の体育館を借りて活動している。高校生、大学生、社会人など男女問わず様々な人が集まってバスケットボールを楽しんでいる。フープ代表で来年、スポーツミニストリーを学ぶためカナダに留学する大場さん(日本福音キリスト教会連合・宣教教会員)に話を聞いた。  「フープにはバスケが好きというだけで集まってくるので、年代もバラバラなんです。でも、そういう仲間たちがバスケを通して仲良くなるんですね」と、大場さんは語る。
 11月30日、世田谷区内にある千歳中学校体育館に、常連、初めての人を含め14人がバスケットをしに集まった。開始は午後6時半からだが、仕事で遅れて来る人もいて、全員そろうのは7時半ごろだ。
 内容は試合形式が中心。バスケ経験者が多いせいか攻守の切り替えが速く、プレーもうまい。3人の女性が混じって、男子顔負けのシュートを何本も決めていた。
 8時になると試合を一時ストップして車座になり、参加者から1人証者を立て、救いの証をしてもらう。この時間はスタート当初から一度も欠かしたことはない。この日は国際キリスト教大学(ICU)2年生の風間郁乃さんが、「自分はいじめられていたけれど、バスケットを通し神様と出会った」と証をした。
 フープは04年6月に始まった。フープとはバスケットのリングの意。バスケットボール専門用語だ。参加は初心者でもOK。人数はその時その時によって違うが、だいたい5人から10人ほど。始めて2年半経つが、一度きりの人も含め、延べ100人あまりは来たという。
 「クリスチャンがほとんどですが、クリスチャンでない人も誘われて来ます。メンバーは改革派、インマヌエル、福音自由、JECAなど、いろんな教団の教会から来ています。チラシもありますが、基本的に口コミ。参加してくれた人が、またほかの人に『バスケやらない?』って声をかけて広がっていったのです」
 フープを始めた理由は「自分が経験者だったから」と大場さん。「スポーツ伝道を全般的に考えていますが、私にはバスケが一番身近だったのです。施設の借り方やノウハウも知っていますし。あとはスタートする時に協力者、賛同者がいたことですね」
 バスケットボールの利点は全天候に対応できることだという。「サッカーや野球だと、雨がふるとグランドが使えなくなりますが、バスケではその心配がありません。予定を組めば、だいたいできますね」
 大場さんは来年、カナダのプレイリー・バイブルカレッジに留学し、4年間、スポーツミニストリー・アンド・マネジメント学科で、コーチ学などスポーツミニストリーに関する全般的なことと、聖書の基礎的な学びをするという。
 「日本体育協会のホームページを見ると、日本人の99%がスポーツを経験しているそうです。福音を伝えるには、その99%に触れていくことが自然な流れです。バスケだけでなく、どんなスポーツも伝道ツールになれると思います」
 ホームページhttp://hoopministries.net/