[CSD]2009年9月13日号《ヘッドライン》

[CSD]2009年9月13日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
★弱者配慮する公正な社会を——民主党・土肥隆一議員「政権交代後の日本」語る
★ベースボール・クリニックきっかけに洗礼受けた少年

 = 2 面 ニュース =
★幻に示され歩む伝道——日本伝道の幻を語る会
★日本のキリスト教に未来はあるのか——身についた固定観念の克服がカギ
★日本ホーリネス教団:交通事故逮捕の牧師に停職6か月
★キリスト者医科連盟:野田聖子大臣の靖国神社参拝に
★<落ち穂>祈りなしにリバイバルは起こらない

 = 3 面 教界ニュース =
◎サンプル歌集『あたらしい歌』伝道会議で披露——18世紀英国から現代日本まで20曲0909130301
★進化論が日本伝道を困難に——創造論啓発で日韓連携セミナー
★創世記の「事実」は福音伝道の土台——ケン・ハム氏来日セミナー
★<オピニオン>歴史的変化への渇き——「野党」の呪縛から解き放たれて 記・北 秀樹

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★世に合わせることに悩み——田畑 卓美さん(鹿島建設[株]滋賀営業所営業課長)
★<未来を拓くNPO>[8]わが国のキリスト教系NPOの財政問題 記・島田 恒

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★第5回 日本伝道会議の論点[11]子ども——危機的困難からもう一度立ち上がるには
★<精神障害と教会>[59]発想の転換(2)——人間性、生活感交えた関係を 記・向谷地 生良

 = 6・7 面 全面広告=
☆グローバル・リーダーシップ・サミット2009
——LEAD WHERE YOU ARE さあ、はじめよう!——
11月2~3日 会場:新宿区・東京中央教会
ホームページ http://www.willowcreek.jp

 = 8 面 シリーズ/アニバーサリー=
★遠州の最北からスタートして50年——この秋「ライフリバーチャーチ」に
——北遠教会・水窪教会・遠州中央浜北教会——

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『コリントの信徒への手紙一』小淵康而著(日本キリスト教団出版局、1,260円税込)
★BOOK:『創造科学コンサート』イ・ジェマン著(DURANNO、1,400円税込)
★BOOK:『ありのままのアリ』アリ&真澄 レジャイアン共著(イーグレープ、945円税込)
★REVIEW:『なぜ日本にキリスト教は広まらないのか』古屋安雄著(教文館、1,470円税込)評・稲垣久和
 = 10 面 関西だより =
★美は信仰の世界に似ている——漆工芸家・山本 哲さん
★奇跡のテノール歌手ベ・チェチョルさん大阪公演——自伝も出版
★長崎・天草キリシタン探訪 信仰の歴史に触れる旅——11月 大阪クリスチャンセンターが企画
★日韓宣教セミナーDVD発売——クリスチャン新聞ソウル支局開設記念
★イベント情報

 = 11 面 クリスチャンライフ =
◎関東大震災から86年——9・1集会 日韓の祈り0909131101
★日弁連の調査から——「虐殺の主体は国」
★<痛みに中に生きる>[29]団塊編 学生時代より難しい? 同世代伝道

 = 12 面 ひと=
◎Stryperを日本公演に呼びたい——MArieさん0909131201

= ?—? 面 別刷 クリスチャンライフガイド =
★ゆとり教育って?
★「希望伝える」キリスト者の使命——森田美芽氏(大阪キリスト教短大神学科准教授)
★本来のゆとりで経験の質・量を——秋山胖氏(文教大学人間科学部人間科学科教)
★真のゆとりは心の豊かさ——東後勝明氏(早稲田大学名誉教授)
★キリスト教主義大学・学校、神学校

◎サンプル歌集『あたらしい歌』伝道会議で披露−−18世紀英国から現代日本まで20曲=09091303

 聖書的福音信仰に立つ諸教団・教派・団体の協力機関として「キリスト教会における会衆讃美の振興」に取り組んでいる福音讃美歌協会が編さんした歌集『あたらしい歌』(840円税込)が、いのちのとば社から発行された。同協会では2011年暮れを目指して500曲規模の新しい讃美歌集の出版を予定しており、『あたらしい歌』はいわばそのサンプル版。20曲の楽譜と演奏CDが付いている。
 9月21日から札幌市で開かれる第5回日本伝道会議の参加者全員に1冊ずつ贈呈、分科会では講演のほか演奏を交えて収録曲を紹介する。
 収録曲は、・日本語として今まで紹介されていない讃美歌の翻訳、・日本語による新しいオリジナル作品、・すでに日本語として紹介されている讃美歌の新しい翻訳をベースに既存歌集に収録されているものもある。ジャンルやスタイルに関しては「良いものであればスタイルにこだわらない」方針で、18世紀英国の讃美歌や、19世紀の福音唱歌の流れをくむ讃美歌、「伝統」と「今」が融合した20世紀の新しい讃美歌、プレイズ&ワーシップあるいはポピュラー系統の讃美歌などに及ぶ。CDでは斉唱を基本に、パイプオルガン、ピアノ、ギター伴奏や、無伴奏で歌った曲もある。
 選曲にあたっては、作品としての完成度や言葉とのマッチングと同時に歌いやすさ、覚えやすさにも配慮したという。詞に関しては、福音の真理に立つことと同時に、言葉としての分かりやすさや美しさを重視した。
 福音讃美歌協会は日本同盟基督教団、日本福音キリスト教会連合(JECA)を核に05年7月に発足、08年にイムマヌエル綜合伝道団が正会員に加わった。いのちのことば社は準会員。今年8月の総会で新理事長に高橋和義氏(JECA)、副理事長に石川弘司氏(同盟基督)を選出した。讃美歌集と会衆讃美に関する情報収集と提供、セミナーなど啓発活動、神学的調査研究に取り組んできた。今年6月には新しい讃美歌集の準備作業の一環として、『礼拝における讃美』(いのちことば社、千50円税込)を出版。同書では、聖書から礼拝と讃美について総論、プロテスタントの礼拝と讃美に大きな影響を与えたルター、カルヴァン、ウェスレー兄弟や、近年教派を超えて広がるコンテンポラリーな流れ、日本の教会における礼拝と讃美について論じている。
 URL:http://www.jeacs.org/ Email:info@jeacs.org

◎関東大震災から86年−−9・1集会 日韓の祈り=0909131101

 1923年9月1日午前11時58分に神奈川県相模湾を震源地とする関東大震災が起きた。地震による火災、建物倒壊、土砂崩れなどで10万5千人以上が亡くなったとされているが、忘れてはならない事件もこの時起きた。「在日韓国・朝鮮人が暴徒化している」といったデマによって、事実関係をよく調べずに日本政府は戒厳令を敷き、市民は自警団を組織。震災後の混乱の中、多くの在日韓国・朝鮮人や間違われた人々が殺された。9・1集会では、混乱に乗じて起きた悲劇を覚える時としている。1日朝、在日本韓国YMCAと東京YMCAは合同で早天礼拝を守り、夕刻6時から在日本韓国YMCAで「第35回9・1集会 関東大震災・朝鮮人虐殺86周年」(同実行委員会主催)が開かれた。

 午前7時30分、東京・千代田区の在日本韓国YMCAに、在日韓国人や日本人およそ60人がぞくぞくと集まった。毎月1日に早天礼拝をする東京YMCAと隔月1日に早天礼拝をする在日本韓国YMCAは、これまでも9月1日には合同で礼拝してきたが、今年は毎月第1火曜日に朝餐祈祷会をもつ「東京Holy Club」も加わり、3団体合同早天礼拝となった。
 黙祷、信仰告白、賛美、祈祷に続き、ルカ7・18~26から李明生牧師(福音ルーテル・三鷹教会)が「何を伝えるか」をテーマにメッセージした。
 「震災に加えて人が人の命を奪った86年前の歴史は、今へと続いている。過去の中に何を見、受け取り伝えていくのかが問われている」と語り、「洗礼者ヨハネが弟子を遣わして『おいでになるはずの方は、あなたですか』と尋ね、イエスはヨハネの使いが帰った後、群衆に『何を見に行ったのか』と問うている。『預言者よりもすぐれた者』とご自分を表し、民族や歴史を超えてイエスは荒野に立っていた。当時、ローマ帝国の一元支配にあって、苦悩と危機の中にあった状況から人を解放するメシアをヨハネは望んでいた。イエスは必ずしもその像とは一致しない。だが、『荒野』に目を向けるとき、それは神の救いの歴史でもある」と述べた。
 続いて「立ち返る」ことに言及。「8、9月は日本の風習ではお盆に郷里に帰ったり、原爆投下や終戦記念の日には過去に思いを馳せ、平和や和解に思いを留める特別な時期でもある」と語り、旧西ドイツのヴァイツゼッカー大統領の演説を引用しつつ、「過去に目を閉ざす者は盲目となる。過去を明らかにすることは簡単ではないが、歴史の源流を振り返り、伝えることが大切。キリストは隔ての壁を除き、十字架の平和と救いを完成させた。今、私たちは荒野に立つイエスに導かれ、イエスの後をたどっている。その中にいることを信じて歩もう」とキリスト者が歩むべき平和と和解の道について語った。

 早天礼拝は、85年前、同胞を虐殺された在日朝鮮・韓国人が追悼礼拝として始めたことに遡る。また、東京YMCAでの追悼礼拝は日本人として懺悔をこめて始まったという。合同礼拝は、21世紀を迎えた01年、この事件を心に刻み、主のもとに和解をする意を込めて共に守り始めた。早天礼拝には日韓とも被災当事者はおらず、その血縁者もいないというが、中には子ども連れの参加者や日韓以外の国の人の姿もあり、礼拝は「伝える」役割も担っている。
 3年前に100周年を迎えた在日本韓国YMCAではその事業の一環として、展示室を常設し、2・8独立運動に関する資料や、関東大震災で起こった事件の詳細をパネルにまとめた。在日本韓国YMCAの歴史や戦前の在日本韓国人の歴史の概略にも触れられる。
 在日本韓国YMCA〒101- 0064 東京都千代田区猿楽町2ノ5ノ5 Tel.03・3233・0611 Fax.03・3233・0633、資料室は月曜から土曜日(休日を除く)の午後1時~6時(要予約)

◎Stryperを日本公演に呼びたい−−MArieさん=0909131201



ストライパーの新作CDを持つマリーさん


 1980年代後半に活躍した米国のクリスチャン・ヘヴィーメタル・ロックバンドのStryper(ストライパー)をご記憶だろうか。ロックシーンのクリスチャンバンドとしては草分けで代表的な存在。今年7月にメジャーデビュー25周年を迎え、いま全米ツアーを展開中、2010年にはスペイン、イタリア、ブラジルなどワールドツアーも予定されている。この時期をチャンスに、ストライパーを来日公演に呼びたいと言うMArieさん。かつてのストライパーファンにも広く呼びかけている。

 「ストライパーの来日を実現させたい!」という書き込みがソーシャル・ネットワーキング・サービス最大手「ミクシー」(Mixi)にあった。イザヤ書53章5節にあるstripeという単語に由来するハードメタル・ロックバンド。1989年には日本武道館で来日ライブを公演し、日本でも高い人気があり、メンバー4人全員がクリスチャンであることからキリスト教界でも話題になった。
 書き込みをしたMArie(マリー)さんは、クリスチャン・ロックバンド伊万里音色(IMARi ToNES=イマリトーンズ)のスタッフやシルバーアクセサリーなどを手がけている女性で、当時を知らない。
 「高校1年のとき深夜のラジオ番組でIn God We Trustという曲を聞いたのが初めて」。クリスチャンのバンドとは知らなくて、「歌詞は英語ですからゴッドとかデーモンとか書いてあっても、それが普通というくらいの認識でした。あんまり宗教くささとか感じなかった」(笑)



80年代のストライパー

 それから「10年ほど経って、夫(イマリトーンズのリーダー)と教会(ヴィクトリー・インターナショナル・チャーチ横浜)に行き始めたことで、ストライパーがクリスチャン・バンドということを知り、忘れかけていたストライパーをまた聞いてみよう」という気持ちになった。それから半年ぐらいして、昨年の4月にイマリトーンズの米国8都市ライブツアーを敢行。その途中、ダラスの教会で夫婦いっしょに受洗。米国ツアーからの帰国後、音楽仲間とストライパーのコピーバンドチャトライパーをつくるなど、半年ぐらいの間隔でいろいろなことが起こり、ストライパーを日本に呼びたいと言う思いが湧いてきた。
 「最新作のMurder by Prideは、25周年というデビューから今に繋がるという感じで、私はすごく作風が気に入っています」。「その25周年という記念すべきライブが日本で行われたら、昔からのファンの人が絶対楽しめると思う。私たちは、ストライパーの華やかな時期をリアルタイムでは経験していません。そういうライブは、やっぱり見たいという気持ちが大きいです」
 武道館ライブから20年。「当時は、教会でも何かしら動いていたのではないかしら」。今、インターネットを使って提案しているのは、ストライパーのサイトから公演開催地をリクエストするイベントフル(Eventful)という機能。ホームページ(http://stryperforum.com/news/)
にアクセスして、右側の少し下にあるイベントフルの「Demand it!」をクリックし、国名と希望開催都市(東京)などを入力していくだけ。もう一つの有力な要素は、9月末に国内盤が発売される新アルバムMurder by Prideの売れ行きというところか。
 最初に出会った曲In God We Trustには、「信頼すべきは神のみ/神の子を受け入れろ/明日では遅い 今日受け入れろ」と歌うなど、信仰的なメッセージを明確に伝えるストライパー。日本、韓国でも人気があっただけに日韓のキリスト教メディアでも25周年ライブが取り上げられれば、教会協力が広がるきっかけになるかもしれない。インタビューの主旨を言うと、「そんな広がりが生まれたらうれしい」とストレートに喜ばれた。