[CSD]2009年9月27日号《ヘッドライン》

[CSD]2009年9月27日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
★「単なる裁きではない」——被告の更正に期待込め裁判員裁判に臨んだ牧師
★疲れた人、重荷を負う人に、憩いと静まりを——福井・三国町に「静まりの家」


 = 2 面 ニュース =
◎もう一度行きたくなる教会とは——ニューホープチャペル 急成長の秘訣を開示
◎カトリック聖職者は裁判員辞退——教会法に抵触、守秘義務と相容れない
★薬物依存更正に弾み——ティーンチャレンジ一般社団法人格を取得
★大阪から海外にも響いた——平和願う9条の鐘
★<落ち穂>文書伝道のルーツ

 = 3 面 教界ニュース =
◎牧師さん、みくにでひとやすみしませんか——牧会経験から「静まりの家」開設
★人生は絶望で終わらない——ベー・チェチョルさん自伝『奇跡の歌』を出版
★韓国:イスラム圏での改宗活動規制を検討
★<オピニオン>鳩山内閣誕生で何を祈るべきか 記・根田 祥一

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★田畑 卓美さん[下](鹿島建設[株]滋賀営業所営業課長)——神と家族の支えあるからこそ
★<ピンチはチャンス>[8]一番暗い時、それは夜明け前 記・篠 松次郎

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★ヨーロッパ社会と宗教——キリスト教民主主義の役割 記・稲垣久和
★エジプト:シナイ写本 新たな一部——カタリナ修道院で発見
★イスラエル:バルコクバ反乱兵士の貨幣を発掘
★英国:ダーウィン伝記映画完成——米国上映は難しい
★<精神障害と教会>[60]自分を助ける?——自分の応援団長は「自分」  記・向谷地 生良

 = 6・7 面 全面広告=
☆日本プロテスタント宣教150周年フェスティバル
2009年10月12日(月)~13日(火) 会場:川口綜合文化センター・リリア
ホームページ http://www.150th-fes.jp

 = 8 面 全面広告=
☆第24回関東聖化大会 10月18日~20日 会場:淀橋教会
☆第57回大阪ジョン・ウェスレーに学ぶ会 10月23日 会場:大阪桃谷教会
☆第22回東海聖化大会 10月22日 会場:福音センタ—
☆第9回岡山聖化大会 10月25日 会場:岡南教会
☆第20回九州聖化大会 10月27日 会場:熊本ナザレン教会

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『もう一度来たくなる教会』ウェイン・コデイロ著(ニューホープ東京リソース、1,260円税込)
★BOOK:『神のすばらしい創造』天利信司著(ブックコム、1,575円税込)
★BOOK:『著名人クリスチャンの結婚生活』中村 敏著(ファミリー・フォーラム・ジャパン、1,050円税込)
★REVIEW:『情緒的に健康な教会をめざして』ピーター・スキャゼロ著(いのちのことば社、2,520円税込)評・大塚寿郎

 = 10 面 関西だより =
★身も魂も癒される新会堂——グレース宣教会・柏原チャペル
★森 祐理さんの歌と語りで童謡を旅する——OCCコンサートシリーズ第1弾
★イベント情報

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★緊急連載:薬物依存からの回復[1]人間やめますか 覚醒剤やめますか
★ユーオーディアの歩み伝わる「賛美の夕べ」

 = 12 面 ひと=
★「神の栄光」を五線譜に——金 希文さん(音契合唱管弦楽団音楽総監督)


◎もう一度来たくなる教会とは−−ニューホープチャペル 急成長の秘訣を開示=0909270201

 「もう一度行きたくなる教会」とはどのような教会か――「DCAT-チームでする教会作りカンファレンスジャパン2009」(同主催)が9月3日から5日まで、千葉・浦安市の浦安市文化会館で開催された。ハワイのニューホープ・クリスチャン・フェローシップ・オアフのウェイン・コデイロ牧師を主講師に迎え、「もう一度行きたくなる教会(アンコール・チャーチ)」をテーマに学んだ。

 同カンファレンスでは「アンコール・チャーチ」について学ぶ4回のゼネラルセッション、教会でのリーダーシップや日常生活の中で起こる様々な問題を解決するのに役立つトピックを学ぶ3回の分科会に、延べ2千500人が参加した。
 コデイロ氏は「アンコール・チャーチのDNAを造り上げる上で最も重要な要素」として、健全な人間関係、仕える心、御言葉の上にしっかり立つことの3つを挙げた。聖書から「あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい」(マタイ20・26)を引用し、「この世の法則とは異なり、聖書では一番偉い者が真のしもべになりなさいと教えている。人に仕えることは、易しいことではない。奴隷のような扱いや不当と思える扱いを受ける時、私たちは試される。そのような時、忍耐を働かせて『よい心』で仕えることが重要だ。どんな素晴らしい奉仕、音楽、踊りを用いていたとしても、どうか心を忘れないで。心からのミニストリーだけが、人の心に届くことができる。一人の仕える心から、教会は新しい時代へと踏み出すことができる」と語った。
 同カンファレンスでは200人の若いスタッフたちが分担して奉仕に当たった。総合プロデューサーの小野田晶之さんは、「『教会をチームで立て上げる』というニューホープグループの基本的コンセプトを、ボランティアを通して実際に体験してもらうことが、カンファレンス開催のねらいの一つ」と語る。
 参加者からは「若いスタッフたちが駅で笑顔で迎え、会場までの行き方を丁寧に案内してくれてうれしかった」、「人をもてなす温かさを感じた。私たちの普段の礼拝の中で、この『仕える心』を味わえるような文化をつくり出していきたい」などの感想が聞かれた。

◎カトリック聖職者は裁判員辞退−−教会法に抵触、守秘義務と相容れない=0909270202

 日本カトリック司教協議会(岡田武夫会長=東京大司教)は9月11日、カトリック聖職者の裁判員辞退について理解を求める文書を竹崎博允最高裁判所長官に提出した。6月に行われた定例司教総会において、カトリックの聖職者が裁判員候補者に指名された場合、辞退を勧めることで合意したことに基づくもの。
 最高裁への提出文書では、その理由として、「聖職者は、その身分になじまない事柄を、それが低俗なものでなくても、避けなければならない」「聖職者は国家権力の行使への参与を伴う公職を受諾することは禁じられる」とした教会法第285条の規定を説明。「聖職者は、国家権力の行使を行う公務には就くべきでない」という考え方は、カトリック教会が2千年の歴史で多くの苦しい体験を経て獲得した大切な「知恵」であるとして、日本の裁判員制度を検討した結果、日本カトリック教会の聖職者が裁判員の任務を引き受けることは、教会法285条の規定に抵触するとの結論に達したことを伝えた。
 聖職者は守秘義務を課せられていることにも言及。司祭が信者の罪の告白を聞き、罪のゆるしを宣言する「ゆるしの秘跡」の執行において告白者から聞いた内容を他の人に漏らすことは固く禁じられていることや、信仰、道徳、生き方に関して相談を受けた場合についても、同様の守秘義務があることを説明。聖職者はカトリック信者ばかりではなく、信者でない人たちからもいろいろ相談を受け、多くの個人情報(秘密)を知る立場にあることも挙げ、「聖職者に課せられたこの守秘義務と裁判員の職務は相容れないと考えられます」としている。
 カトリック教会の聖職者は、司教、司祭、修道者。裁判員法の条項の中には、裁判員選任に関する欠格、禁止、辞退、不適格などの事由として、宗教的な立場についての規定はない。
 司教協議会は、一般信徒が裁判員を引き受けるかどうかについては「各自がそれぞれの良心に従って対応するべき」との指針を示し、良心的な判断のためには、教会教職の教えに従うべきこと、死刑制度についてカトリック教会は廃止の方向を明確に示していることなど、教会の公文書を参考にするよう指導している。

◎牧師さん、みくにでひとやすみしませんか−−牧会経験から「静まりの家」開設=0909270301

 「みくに・ひとやすみ」は広々とした旧家の作り。田のおもてを渡ってきたそよ風が心地よく吹き抜けていく。鳥の声に誘われ早朝散歩に出る。庭に咲く花や見渡す限りの美田、山々のなだらかな稜線を見るだけで心がなごむ。縁側でソファに身を預け、ゆっくり過ぎる時間の中で思いをめぐらすと、聖書のみことばが新鮮な味わいで心に響いてきた。久しぶりに深呼吸したような感覚とともに、毎日めまぐるしく動き回っていた自分がいかに枯渇していたか、改めて気づかされる。
 高橋さんは、「安息」という言葉に以前は実感が乏しかったという。「信仰を『自分の願いや思いを捨てて神に従うこと』と理解する傾向が強かったことと関係があるのかもしれない」と、「牧会ジャーナル」08年秋号に書いている。だが今は、「日々の労苦から解放されてひとりになる静かなときを大切にしないなら、私たちは容易に人と仕事の奴隷となり、人生をいのちにあふれたものとなるように導こうとされている生ける神との交わりから遠くなってしまう。その結果、周りの人々も私たちの奉仕を通してあずかれるはずの神のいのちにあずかれなくなってしまう」と理解が変わった。
 転機は01年、「牧会者と霊性」セミナーに参加してから。主の前に静まり、みことばを思いめぐらし、歩んできた道をふり返り、自分の心に注意を向けた。主の前にたましいを静めることがどうしても必要であり、神のもとで身も心も休ませていただくことがどれほど力になるかを経験した。「視野が広げられ、やさしい心で自分や人や物事を見ることができるようになりました。急いで問題に当たろうとしなくても、神にお任せし神の時を待つ方がよいことも分かってきました。自分ひとりで重荷を負うのでなく、ともに負って下さる主とともに働く。貧しい自分だけれど、そんな者を通して働かれる主のなさりようを見せていただきたいと願うようになり、自分を責めることが少なくなりました」
 一方で、同労の牧師たちが、その働きの重荷とストレスで疲れ果てているさまを見聞きした。そこから、主のもとで静まりと休息を必要としている人々のために役立ちたいという願いが起こされた。「心が疲れて元気を失っていたら、どうして身も心も酷使する宣教の奉仕などできるでしょう。平安と喜びは最も尊い神様からの贈り物なのに、忙しさの中で失われやすい。主にある平安と喜びの回復に、日本宣教の突破口があるような気がしてなりません」

 利用は1週間以内。利用料は、おとな1日1,000円(夫婦でも)、子どもは何人でも500円。自炊も外食も可能。神の前に静まることを求めている人には、高橋さん夫妻が手助けすることもできる。そのための図書やCDもある。連絡はTel&Fax0776・60・2468、Email:nobita_takahashi@hotmail.com