[CSD]2010年8月29日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年8月29日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎苦難が培った神との絆——韓国教会8・15大聖会に50万人
★今秋、東京・有明コロシアムでクリストファー・サン国際大会開催

 = 2 面 ニュース =
★8・15集会:平和遺族会_「韓国併合」100年の清算を——東アジア協力は和解への情熱から
★8・15集会:同盟基督_戦争の悲劇、数では表せない——今もある途上国への差別心
◎8・15集会:東京告白教会_「もう我慢できない!」——普天間基地に見る沖縄差別
★8・15集会:千鳥ヶ淵戦没者墓苑で悔い改め祈る
★米:ゾンダーバン社で電子書籍の4割がEバイブル——ハードカバー聖書の売り上げを超す
★<落ち穂>北朝鮮の地下キリスト教会摘発

 = 3 面 教界ニュース =
★<竜馬をめぐる人々>[20]西郷隆盛の章:9——南洲翁遺訓に表れた愛人 記・守部喜雅
★第1回 聖書&科学カンファレンス盛況——立場異なる創造論で対話
★アフガニスタン:改宗活動はしていない——IAMは活動の継続を声明
★<オピニオン>向き合えない夫婦——痛みからの出発 記・神津 喜代子

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★中村 仁さん[中]([福]愛知三愛福祉会理事)——新しい聖書に亡妻が引いた聖句での遺言
★新連載<会計基準の黒船来る>[1]世界標準の会計規則 日本にも 記・篠松次郎

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★東京基督教大学20周年でトリニティ神学大学と合同神学会議——
★<精神障害と教会>[80]悪魔のささやき(1)  記・向谷地 生良

 = 6・7 面 特集=
★老いの現実と聖書が示す老い——鍋谷堯爾著『老いること、死ぬこと』から
★『聖書神学事典』によると——神に望みを置く_生理の法則逆転

 = 8 面 全面広告=
☆日本クリストファー・サン国際大会 9月4日(土)~5日(日)
会場:東京・有明コロシアム
公式webサイト http://sun2010.org/

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『日の上からの知恵』富井悠夫著(いのちのことば社、1,365円税込)
★BOOK:『主の招く声が』今橋 朗ほか共著(日本キリスト教団出版局、2,100円税込)
★BOOK:『癒しの神学』関西学院神学部編(キリスト新聞社、1,680円税込)
★REVIEW:『ペンテコステ神学の基礎』ガイ・P・ダフィールドほか共著(日本フォースクエア福音教団出版、5,000円税込)評・渡辺睦夫

 = 10 面 関西だより =
◎クリスチャン増やしたい——結婚相談所「ペテロの涙」開設
★ホットに国際交流——グレース宣教会でインターナショナル・サマー・フェスティバル
★米歌手アルフィー・サライ招き本番に向け活動——関西F・グラハム・フェスティバル
★アンサンブル・シオン定期演奏会——交響詩フィンランディアに挑戦

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★国越えた交わりが刺激に——EAGC in 香港
★イスラエル:ヨルダン川が汚染進み「洗礼」に不適?
★Movie:「NECK ネック」——恐怖現象を撃つ和解の力

 = 12 面 ひと=
★山崎龍一さん(キリスト者学生会総主事)——学生伝道を生涯運動に




◎苦難が培った神との絆−−韓国教会8・15大聖会に50万人=1008290101

 日韓併合100年、光復節65年、朝鮮戦争60年の節目に「韓国キリスト教会千200万人信徒がひとつになろう」とよびかけ、韓国基督教総連合会(CCK)と韓国基督教教会協議会(NCCK)共同主催による「韓国教会8・15大聖会」が8月15日、4時間にわたって開催された。炎天下にもかかわらずメイン会場のソウル市庁前広場や世宗路一帯に約50万人のクリスチャンが結集。教団教派、保守進歩の垣根を越えた韓国教会の大連合の底力をまざまざと見せつけた。同聖会の模様は、国内81都市580地域と国外45か国72都市に韓国キリスト教放送(CBS)を通じて同時中継され、目標としてかかげた100万人参加を達成する世界規模の集会となった。
 日本からは、日本福音同盟(JEA)の荒川雅夫社会委員会委員長と日本キリスト教協議会(NCC)の上田博子総幹事代行が参加。日韓強制併合以後100年にわたる過去の歴史に対する謝罪と今後の日本の教会としての責任について決意を述べた。

 今聖会を特長づけるキーワードにそって、5部のパートに分かれ聖会が進められた。「熱望」がテーマの?部では、韓国に居住する外国人たちによる自国文化を紹介するパフォーマンス、北朝鮮からの脱北者による歌と踊り、光復(解放)をイメージしての打楽器演奏などで雰囲気を盛り上げた。
 「感謝と回復」をうたった?部では、イ・グァンソンCCK会長とチョン・ビョンホNCCK会長が、「今日、100万人の韓国のクリスチャンは、わが国をここまで導いてくださった主なる神を礼拝するためだけに集まりました」と歓迎の挨拶。
 「一致と和解」をテーマにした?部は、今聖会の名誉大会長であるチョー・ヨンギ牧師(ヨイド純福音教会名誉)が「イエス・キリスト、世界の希望—8・15の恵み」と題してメッセージ。「さまざまな困難や危機からこの国が守られ、今日の祝福が与えられたのは、ひとえに全能者の御手による」とし、「一致すれば勝利し、分裂したら敗北するという教訓を忘れず、教会が一つとなってこれからも力強く進もう」と訴えると、参加者一同の「アーメン」の声がうなりとなってソウル市庁前広場に響き渡った。
 続いて、日本からの来賓である上田氏が、韓国強制併合100年を迎えて採択された「日本キリスト教協議会・韓国基督教教会協議会共同声明書」の内容に言及。「日本と韓国が過去の歴史を清算し、協力、共生の未来を拓くことができるように切に願う」と挨拶した。荒川氏は、100年前、日韓併合を強行した日本の罪と神社参拝に加担した日本教会の罪、戦後の戦争責任放棄の3つの罪を謝罪。「世の終わりに立つ日韓の教会がいっそう交わりを深め、いのちをかけて福音の宣教のために前進しよう」と訴えた。挨拶に応答し、韓国教会を代表する12の教団の総会長たちと日本からの代表が、握手と抱擁で歓迎し合った。
 ?部は「生命・希望」というテーマで、イ・ドンウォン牧師(地球村教会担任)、チョン・ソンジン牧師(聖なる光クァンソン教会担任)、キム・ハクチュン牧師(クメ教会担任)、ソ・ガンソック牧師(セエデン教会担任)などがメッセージ。
 今聖会開催の意義と決意をまとめた「韓国教会8・15宣言」が朗読採択され、今聖会名誉大会長のキム・サムファン牧師(ミョンソン教会担任)の祝祷でしめくくった。
 ?部は、「解放・平和」をテーマにした躍動感あふれるパフォーマンスで、聖会の成功を喜んだ。

 なぜ、今聖会を開催する必要性があったのか。壇上から次々と語られる教界リーダーたちのメッセージや参加者全員による祈りを通して、この国を生きるクリスチャンの心情と、韓国教会に与えられた使命感の重さを共感することができるような気がした。苦難にいろどられた過去100年の民族史を通して培ってきた、常にともにあって約束を成就される全能者との強い絆を、何があっても失ってはならないという決意の強さが、これだけの規模の集会を開かせた原動力だと言える。
 いまだに実現し得ない南北統一への熱望、韓国内にある階層間の葛藤と教会全体がかかえる問題への深い危機意識、対立と混迷を深める世界での大宣教命令への新たな再献身の決意など、今聖会が韓国教会の新たな飛躍への里程標となって歴史のページに記憶されることを願わされるときとなった。

◎8・15集会:東京告白教会_「もう我慢できない!」−−普天間基地に見る沖縄差別=100829020

 8月13日、東京・世田谷区で開かれた「普天間の生の声を聞き沖縄差別について考える」(日本キリスト教会東京告白教会主催)では、同教会牧師の渡辺信夫氏と宜野湾告白教会牧師で普天間爆音原告団長の島田善次氏が講師に立った。
 海軍将校だった渡辺氏は1945年1月25日、初めて沖縄の地を踏んだ。まもなく台湾・九州間の海防艦護衛を命じられてその任務に就き、沖縄を離れたが沖縄の光景は心に刷り込まれた。4月、部下に沖縄出身者が加わった。沖縄の激戦が伝わっており、心配でないかと問うと、「『祖父の代に移住したから沖縄人ではない。一緒にしないでくれ』との主旨の返答があり、衝撃を受けた」と語る。沖縄差別は130年前の明治政府から現在の基地問題に至るまで、脈々と続いていると歴史や昨今の世論の趨勢から感じるという。
 渡辺氏の講演を踏まえ、島田氏は7月に福岡高裁控訴審判決が出た普天間裁判を中心に沖縄差別について語った。「鳩山首相が『最低でも県外』と話したことで、普天間基地が議論の対象にはなったが、結局5・28日米共同声明が出された。抑止力にかこつけて沖縄に負担を強いるのは差別に基づく。今回の判決では爆音による精神被害を認めたのに、飛行差し止めは法の外だという。危険を取り除くのが国の責任ではないか。65年、植民地のように米国に扱われ『もう耐えられない』というのが沖縄の声だ。多くの無関心な国民の責任であり、これは沖縄問題ではなく日本問題」と語気を強めた。その上で、「基地問題など複雑で難しくても、事実から目を逸らさない精神力や問題を周囲の人と共有してほしい」と参加者に語りかけた。

◎クリスチャン増やしたい−−結婚相談所「ペテロの涙」開設=1008291001

 「クリスチャン率1%の壁を越えないと生きにくいです! これがこの仕事を始めた一番の理由かも」と語るのは、クリスチャン結婚相談センター「ペテロの涙」を主宰する下川明美さん(バプ教会連合・学研都市キリスト教会員)。6月、インターネットで25縲・2歳のクリスチャンオンリーの結婚紹介を開始した。
 「クリスチャンを増やすのって、どうしたらいいんやろ。あっ、クリスチャン同士結婚して子どもができたら増えるやないの」。この単純明快なひらめきが発端だという。さらに教会の牧師夫人にも触発された。「50歳前後になってはるのに『もっと日本人が神を信じなければ』と言って、神学校に入学されたんです。すごい行動力! 口だけでやらない人が多いのに。負けた、と思いました」
 そうは言っても、下川さんも27歳で日中貿易会社を立ち上げた若手事業家だ。結婚後に始めた会社が軌道に乗り、ばりばり働いているうちに結婚生活が破たんしてしまった。つらい体験を通して、結婚ということを冷静に考えるようになった。
 「結婚観が変わりましたね。以前は好きだからとか、価値観が合いそうだからとか、そんな程度でした。今は愛し合う2人を通して、周りの人とコミュニケーションしながら神様のことを伝えていく、そんな夫婦、家庭をつくるお手伝いがしたいと思っています」
 行政書士の資格を持つ、実務に強い行動派だ。今、地域の自治会の役員をしていて、つくづく家庭の力というものを感じているという。主婦同士のコミュニケーションの強さは、伝道の大きな力になる。クリスチャン家庭を増やし、日本のリバイバルのために一役買いたいと切実に願う。
 下川さんが信仰を持ったのは18歳のとき。高校2年のクリスマスに友人から誘われた。「ただでケーキが食べられるところがあるよ。お菓子もいっぱいあるし。彼氏いなくてもさびしくないよ~」。
大喜びで行ってみると「おおっ! なんてたくさんの聖書! 賛美歌って初めて見た!」。へんなところに驚いているうちに、山上の垂訓からのメッセージに衝撃を受けた。
「悲しむ者は幸いです」
 なんか逆説的で、心を打つ。そう感じているところに友人が「来週もケーキが出るらしいよ」と、甘い誘惑。以後通い続けて1年後に洗礼を受けた。ケーキの友人も、めでたく受洗した。
 「クリスチャンって失敗したときや弱ったとき、祈りというすごい武器を持ってるんですよね。それがわかったら、みんな教会に行きたくなると思う。この仕事を始めて多くの人に接して、日々修練のように感じることもあります。人は本当に様々だから。今むさぼるように聖書を読んでいます。そうね、私神様を見るためにこれを始めたのかもしれませんね」
 今月から、クリスチャンお見合いランチも開催している。
 グーグル「ペテロの涙」で検索。http://christian.holy.jp/petero/ 問い合わせTel.050・5532・6583(平日午前9時~後9時まで)。