[CSD]2012年4月8日号《ヘッドライン》

[CSD]2012年4月8日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
★イースター・メッセージ:「ここにはおられません」 記・具志堅 聖
★マラソンは人生そのもの——ホノルルマラソンを走る飯島寛子さん

 = 2 面 ニュース=
◎東京基督神学校 62年の歴史に幕——東京基督教大学院神学研究科の開設に伴い閉校式
◎JTJ宣教神学院:新学長に横山英実氏——創設時からの岸氏、中野氏より学長引継ぎ就任
★物言えぬ教育現場に「ノー」——「日の丸・君が代」強制に反対する原告、支援者らが国会内で集会
★<落ち穂>教会に一定の評価をしていた吉本隆明

 = 3 面 =
★<いのちへのまなざし>[5]三つの別れの言葉 記・柏木哲夫
★イスラエル医療チームに被災地牧師ら聖地で感謝
★<オピニオン>「閉塞感」漂う社会にイースターを迎えて 記・村田充八
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか

 = 4 面 復活の人生=
◎悲嘆から回復へ 支えられ支え合い——夫を天に送った女性たちが共に HUG Hawaii

 = 5 面 葬儀特集=
★死別の悲しみを癒す心の儀式 記・藤掛 明
★ハワイ散骨クルーズ——愛する人をゆっくり偲ぶ

 = 6 面 全面広告 =
☆教会、団体、企業など

 = 7 面 結婚特集 =
★独身クリスチャンに贈る婚活のコツ——あなたの魅力 こうアピールしよう 記・久保木 聡

 = 8・9 面 イスラエル/十字架と復活の舞台は今 =
★エルサレムで 福委員のいのちに触れる
★旅行者が生み出す平和?——安定しつつある治安情勢
★ガリラヤで 主イエスが長く伝道した地
★聖地は第5の福音書——境界線を越えた意味も見える

 = 10・11 面 読書特集 =
★BOOK:『神に拾われて』平山豊治著(いのちのことば社、1,050円税込)
★BOOK:『弱さを絆に』荒井英子著(教文館、1,890円税込)
★BOOK:『死別の悲しみを学ぶ』平山正実編著(聖学院大学出版会、4,200円税込)
★BOOK:『人生は命だけでは生きられない』佐々木炎著(いのちのことば社、1,260円税込)
★BOOK:『続・流浪の教会』佐藤 彰著(いのちのことば社、900円税込)
★BOOK:『大学生がえがく脱原発の未来マニュアル』フェリス女学院大学エコキャンパス研究会編著(東京新聞、1,000円税込)
★BOOK:『キリスト者として原発をどう考えるか』内藤新吾著(いのちのことば社、735円税込)

 = 12・13 面 =
★アイガモ農法米など食材も魅力——信州バイブルキャンプ
★5棟のログキャビンで自炊も魅力——軽井沢フェローシップバイブルキャンプ
★春にリフォーム5月から活動再開——奥多摩福音の家
★新宿舎棟「おうめハウス」夏に完成予定——奥多摩バイブルシャレー

 = 14 面 仕事と信仰 =
★菅野 重信さん(紳士服装ビスポークカンノ代表取締役社長)[上]——「良い服を大切に」をモットーに
★<『もしドラ』教会編>[17]権限の委譲は慎重かつ大胆に 記・千葉雄志

 = 15 面 伝道・牧会を考える =
★教会ルポ<ここも神の御国なれば>[5]同盟基督・川奈聖書教会?——「水を得た魚」のリタイア組
★ケープタウン決意表明(22)パート?解説——私たちが仕える世のために(5)

 = 16 面 =
★Movie:「別離」米国アカデミー賞外国映画賞受賞作品。4月7日よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開
★Movie:「オレンジと太陽」4月14日(土)より岩波ホールほか全国順次公開
★CD付Book:「ありがとうの詩」(河北新報社、1,050円税込)
★CD:「イスラエルの歌」前3集(サムエル企画、各2,100円税込)

◎東京基督神学校 62年の歴史に幕−−東京基督教大学院神学研究科の開設に伴い閉校式=12040802

 福音主義に立つ教職者を育成してきた東京基督神学校が2011年度をもって閉校し、62年6か月の歴史に幕が下りた。閉校式が3月9日、千葉県印西市の東京キリスト教学園チャペルにおいて2011年度春期東京基督教大学・東京基督神学校卒業式内で行われた。
 同神学校は東京基督教大学院神学研究科が4月から開設されることに伴い閉校したもの。閉校式では経過報告の後、山口陽一校長が閉校の辞を述べ、理事長の赤江弘之氏が祈祷した。東京基督神学校同窓会長の古畑和彦氏が挨拶で、「人のピリオドは神のカンマ。人はすぐにピリオドを付けたがるが、もう終わりというところから神様の始まりがある」と語り、卒業生への励ましとともに神学校閉校後の大学院に期待を寄せた。
 同神学校は1949年10月16日に杉並区堀ノ内に設立(理事長・渡辺連平、学監・長谷川真)。51年には日本基督神学校と名称変更。68年に東久留米市氷川台に移転。80年には都の専修学校となり国立市に移転し、東京キリスト教短期大学、共立女子聖書学院と合同して学校法人東京キリスト教学園が設立された。翌年校名は東京基督神学校に戻る。89年 に千葉県印西市に移転し、09年に神学校の東京基督教大学との統合を決定し、翌年に学生募集を停止、同大学への3年次編入を開始した。同神学校の卒業生は本科卒業生480人、本科修了生12人、予科卒業生47人、計539人。2011年度は神学科教職コース、音楽科から計19人が卒業した。

◎JTJ宣教神学院:新学長に横山英実氏−−創設時からの岸氏、中野氏より学長引継ぎ就任=1204080

 通信制と通学制を併用する先駆的な教育で伝道への献身のすそ野を広げてきた「JTJ宣教神学校」(台東区東上野)を、創設以来指導してきた岸義紘学長、中野雄一郎国際学長、兼松一二神学部長がそろって退任、同校で福音総合理解に立つ新約聖書神学を教えてきた横山英実氏にバトンを手渡した。3月20日、第20回卒業・修了式と併せて学長引継・就任式が東京・新宿区大久保の東京中央教会を会場に開かれた。
 司式をした中野前国際学長は、開会の言葉で「日本は今、未曾有の困難な時を迎えているが、こういう時こそ慰めと喜びと復活の力が必要。校歌にあるように、JTJを通して神様は必ずやこの国を動かし『この国を用いる』と信じます」と挨拶。卒業・修了式で横山新学長は、ローマ4・25から「十字架と復活の福音」と題して説教。「私たちの教会では十字架の福音は語られてきたが、復活の福音がもっと語られるべき。今こそ十字架と復活の福音を取り戻すべきでは」と問題提起した。
 学長引継・就任式では創立者の岸前学長が、「22年前にJTJを始める時、毎年千人の卒業生を輩出しなければ日本のクリスチャン人口1%、礼拝出席0・2%は動かないが、『だれでも・いつでも・どこでも・開かれた神学校』というJTJの理念を徹底すれば動くに違いないと思ってきた。毎年110~120人が入学し、千200人を超える卒業生を輩出したので動き始めていると思うが、1%、0・2%の壁を打ち破るために新しく横山学長を迎えて期待しています」と挨拶した。
 今年は、牧師志願科31人、信徒牧師科16人など神学部60人、生涯学習部カウンセリングコース12人の、合計72人が課程を卒業あるいは修了。全国各地はもとより、アメリカ、オーストラリアなど海外からも出席して卒業証書を受け取り、学びを励まし支えてきた家族や所属教会の牧師・信徒らが祝福した。卒業生には、フリースクールの責任を持ちながら、また過疎地で医療に従事しながらなど、通信制だからこそ学びを続けてこられた人たちもいる。卒業生らは口々に、これから伝道の現場で働くことへの夢を述べた。

◎悲嘆から回復へ 支えられ支え合い−−夫を天に送った女性たちが共に HUG Hawaii=12040

 『天国で君に逢えたら』|世界を舞台に活躍したプロ・ウィンドサーファー飯島夏樹さんが、自身のがん闘病体験を元に書いた小説の題名をとって、飯島さん家族をモデルにした映画が公開されたのは、召天2年後の07年。同年、遺された4人の子どもたちとの日々を綴った『Lifeパパは心の中にいる』を出版するなど、懸命に生きる妻・寛子さんの姿は、周囲から「もう大丈夫」と見られた。だが実は寂しくてつらかったという。そんな経験を通って今、寛子さんは、やはり夫を先に天に送った友人たちと共に、同じ喪失の悲しみの中にいる人たちを支える働きをしている。

 この働きは、寛子さんと、同じホノルルのマキキ聖城教会員であるフロイド由起さん、ロス五月さんの3人の出会いから2009年に開始したHUG Hawaii。 HUGは英語で「抱擁」を意味するが、そこにHelp and Understanding for Grief(悲嘆への助けと理解)の意味を込めて頭文字を充て、後にNPO法人を取得した。
 看護師の由起さんは洗礼を受けて2年後の01年、30代の時に夫を白血病で亡くした。打ちひしがれ、泣きながら神に怒りをぶつけるような祈りもしたが、「同時に、試練を通る時に信仰を用意して下さっていた神様のご計画と愛とを感謝せずにいられなかった」という。
 やがてアメリカ人の医師と再婚しハワイへ。寛子さんと出会ったのは、夏樹さんが亡くなって1年余りが過ぎた頃のこと。死別から1年後が苦しいことを、由起さんは経験して知っていた。「私も主人を亡くしたんです」という由起さんならつらい気持ちを理解してもらえる|そんな期待から、寛子さんはたびたび由起さんと会い、カフェで話しをするようになった。
 そうこうしているうちに今度は、五月さんが夫を亡くす。そのことを教会の週報で知った由起さんは、ショッピングセンターで五月さんに会った時、「私も経験あるんですよ。いつまでも寂しいですね。これからますますつらくなるね」と声をかけた。
 「後で、なんてひどいことを言ったんだろうと後悔しました。あんなことを言ってごめんなさい、と謝りました」
 ところが五月さんは、「あの言葉がうれしかった。みんな『もう大丈夫だね、元気になったね』と言うんですが、由起さんは『つらくなるね』と言ってくれた。気持ちを分かってくれる人がいる、と思いました」。
 寛子さんも振り返る。「子どもを迎えに行って、お父さんが迎えに来る姿を見ると涙が出る。何度がっくりしたか…。深いため息をついてましたね。『子どもがいるからがんばれるね』と励まされても、『子どもがいるから大変なんじゃない』と思ったり、映画やテレビ番組にもなったので周りからしっかりやっていると思われて、『元気そうで良かった』と言われるけど、内心では『全然元気じゃないよ』と言いたい」
 そんな本音を正直に打ち明け分かり合える3人は、しばしばお茶を共にしながら話すようになった。そんな分かち合いが、同じような経験をした人の助けになるのではないかと気づいたところから、HUG Hawaiiのアイデアが浮かんだ。

 HUG Hawaiiのサイト(http://www.hughawaii.com/ )のトップページには、3人の経験を元に「愛する人を亡くした方へ」と題して次のような呼びかけ文を掲げた。「愛する人を亡くした悲しみや喪失感は、時間が経てば自然に消えるものではありません。悲しみからの回復には必要な援助があります。?もう元気になった?とまわりの人に思われていませんか? 他の人から理解されず孤独を感じる事もあるでしょう。HUG Hawa
iiでは、死別を経験した者同士が集まり、お互いに協力し合い、成長し、悲しみを乗り越えていく力に変えていくお手伝いをします」
 これを読んで、気持ちを分かってもらえそう、と入会してくる人たちがいる。飯島寛子さんのブログを通して知った人たちもいる。会員は今、ハワイに約30人、日本に約30人。月に2回、ホノルル市内のカフェを中心に交流会「HUG Cafe」を開き、思いを話し合う。スタッフが一時帰国する時を利用して「HUG Cafe」は日本でも開く。死別の後で陥りがちなうつ病について理解を深める講演会などイベントも企画する。人の役に立つ経験が閉じこもりがちな心を開くのに役立つことから、ホームレス支援の炊き出しなどの活動もする。講演会やイベントでは、できる人には運営を手伝ってもらう。そうした中で元気を取り戻し卒業していく人もいるし、回復を経験して今度は慰めたり励ましたりする側に回る人もいる。
 HUG Hawaiiを通して、3人もまた癒されてきた。寛子さんは今「夏樹が天国に行ったことは分かっていても、それを受け止めるまでに時間がかかった。神の愛を伝えたいというバトンを受け取ってようやく新しいステージに踏み出した」と感じている。