[CSD]2001年4月15日号《ヘッドライン》

[CSD]2001年4月15日号
《ヘッドライン》
 = 1面 =
★山口かほるさんの自分史が「あかし文学賞」受賞——障害あるいのちへの感謝を素直に
★救出カウンセラー牧師に賠償命令——神戸地裁「保護説得」の意義認めず
◎「新しい歴史教科書をつくる会」教科書 合格を憂慮——NCCなど共同行動
★<講壇に立つ女性たち>[13]辰野教会牧師 宮沢 悠紀子さん(上)
★<落穂抄>短波ラジオ「アンデスの声」の36年
 = 2 面 =
◎教諭の内心の自由は尊重し、強制はしない——国立市教育委員会が回答
★地球温暖化防止:世界教会協議会は各国に批准促す
★地球温暖化防止:米国の宗教指導者らもブッシュ大統領に書簡送る
★「復活祭」日程は東方教会方式に統一を——ロシア正教高位者が呼び掛け
★英国:口蹄疫の被害地域農民を教会が支援
★<世界の出来事フラッシュ>ロシア、米国
★<論説>世との接触広げるゴスペル授賞の継続 記・中川 健一
 = 3 面 座談会=
★「死」と向き合えた時——親が天に召された時、子どもは何を思ったのか
 = 4・5 面 イースタースペシャル=
★受難・復活節 美術展開催(日基教団・銀座教会で4月22日まで)
★医者の卵:藤井 彩子さん——社会的な弱さを聞ける医者になりたい
★世界のイースター:カナダ編
★鍼灸・指圧師の卵:日置 こず枝さん——コミュニケーションとりやすい
★イースターおすすめ たまご料理
 = 6 面 プロテスタントの信仰と遺産=
★アライアンス・ミッションの創始者——フレデリック・フランソン
 = 7 面 ホームレスに宿った復活の命=
★日曜日は最高のぜいたく——自立支援団体・市川ガンバの会
★最後にイエスと出会った——横浜寿町のホームレス 安田 修さん
◎借金払い終え自立——支援施設「トポス」開設
 = 8 面 =
★第23回あかし文学賞発表——「神様いのちをありがとう」が受賞
★入賞作品の紹介
 = 9 面 全面広告=
☆映画「親分はイエス様」 5月よりチケット販売開始
 = 10・11 面 読書特集=
★『家族の危機管理』の著者・松坂政弘さんに聞く——全章で伝えたいことは「聞く」ということ
★<書評>『変わる妻たち』アゴ・ビュルキーフィレンツ著(新曜社、2500円)
★<新刊書紹介>『ローラ・インガルスの生活レシピ』ローラ・インガルス・ワイルダー(いのちのことば社フォレストブックス、1200円)
★<新刊書紹介>『なるほど!聖書百科』『なるほど!聖書地図』(CS成長センター、各1200円)
★<新刊書紹介>『子ブルームハルトの生涯と使信』井上良雄訳(新教出版社、2600円)
★<新刊書紹介>『みことばの糧』O・ハレスビー(日本基督教団出版局、3800円)
★<新刊書紹介>『いのちの質を求めて』下稲葉 康之著(いのちのことば社、1500円)
★<新刊書紹介>『死を恐れる人たちへ』藤井 禮子著(講談社、1600円)
★<新刊書紹介>『いのちの時間』ブライアン・メロニー作(新教出版社、1500円)
★<新刊書紹介>『親がこの手を求めるとき』デイヴィッド・マッケンナ著(いのちのことば社、1400円)
★<新刊書紹介>『小さな鼓動のメッセージ』辻岡 健象著(いのちのことば社、1165円)
★<新刊書紹介>『いのち輝け 富士号』角谷 智恵子・文(カワイ出版、1359円)
★<新刊書紹介>『アンの夢の家』モンゴメリ著(新潮文庫、552円)
 = 12 面 =
★<伝道牧会とリーガルマインド>[12]教会と著作権(3) 記・櫻井圀郎
★<企業社会の生き方ガイド>[12]旧約と新約の企業倫理 記・梅津光弘
★<英語ことわざメモ>[12]物には時節 記:デビット・ブルック
★<投稿>「君が代」についての私の意見
★<投稿>ウェブサイトで語り合いの場を
 = 13 面 =
★病と向き合い絵筆を取りつづけた久住三郎さん——4月に東京で追悼展
★生涯キリストの花嫁として——マザー・バジレア死去(マリア福音姉妹会の創設者)
★<今月の試写室>「ショコラ」 評・高梨 大
★地域の人たちに伝えたい——教会オリジナル賛美CD「Selah 2」
★米国:問題青年の溜まり場がリバイバルの場に
 = 14 面 =
★イースターメッセージ:十字架から復活への道 記・小林 高徳
《ダイジェスト》
◎「新しい歴史教科書をつくる会」教科書 合格を憂慮——NCCなど共同行動
◎教諭の内心の自由は尊重し、強制はしない——国立市教育委員会が回答
◎借金払い終え自立——支援施設「トポス」開設

「新しい歴史教科書をつくる会」教科書 合格を憂慮−−NCCなど共同行動0104150103

「新しい歴史教科書をつくる会」(会長・西尾幹二氏、以下「つくる会」)の中学校歴史教科書が4月3日、検定に合格したことを受け、中国、韓国などから強い非難の声があがり、今後の外交関係も懸念されている。
これに先立つ3月27日、日本キリスト教協議会(NCCJ)の鈴木伶子議長、大津健一総幹事、らと、日本カトリック正義と平和協議会(正平協)の木邨健三事務局長ら5人は、それぞれの要請書と韓国基督青年協議会、韓国キリスト教協議会(NCCK)の声明を携えて文部科学省を訪れ、「つくる会」の教科書が合格することがないよう強く要請していた。
  NCCJは、アジア諸国に対する日本の侵略と植民地支配の歴史や、被害を受けた人々の痛みと苦しみを次の世代に正しく伝えることは、アジアの国々との平和と信頼に基づいた関係作りに欠かせない、と指摘。
「つくる会」教科書が罪を認めることを「自虐的」と言うのに対して、「人倫の根本は人の痛みを顧み、これを自分の痛みとすること、人に痛みを与えたことを自分の罪と認めることにあります。
謝罪は人間の尊厳を回復し、信頼と和解を可能にします。
私たちはこの事をイエス・キリストの福音と教会自身の戦争責任に向き合うことによって学んできました」として、?アジアへの侵略戦争への深い反省に立ち、過去の歴史を教育を通して正しく伝えること?侵略戦争への賛美が根底にある「つくる会」の教科書を合格とされないこと?「従軍慰安婦」などの歴史的事実の記述を意図的に削除したり、記述していない教科書には明確に記述すること、を要請した。
  正平協も国家や民族を超えたアジアの連帯の視点から、「つくる会」教科書は過去の侵略と蛮行の歴史を隠蔽・歪曲し、美化することにつながり、「正義・平和・人権を大切にする社会を共に創ろうとしているアジアの人々の願いを踏みにじる」と訴えた。
  韓国からの声明は、今回の教科書認定は「日本が軍国主義の復活を企てている疑いを持たせる」「偏狭な民族主義と軍国主義の復活の様相を背景にしている」などと強く批判している。
  NCCJの大津健一総幹事は「この教科書の問題は、検定意見がついた137項目だけにあるのではなく、教科書全体に天皇を中心にした皇国史観が流れていることにある。
主権在民の時代に天皇中心の教科書はそぐわない。
信仰の自由、内心の自由を訴えていきたい」と述べている。

教諭の内心の自由は尊重し、強制はしない−−国立市教育委員会が回答0104150201

教諭の内心の自由は尊重し、強制はしない
国立市教育委員会が回答 小中学校の校長らが、卒業式・入学式で「日の丸・君が代」の完全実施を目指し、音楽専科の教員に君が代のピアノ伴奏を求めるなど「指導」を強化している東京都国立市の教育委員会に対し、「日の丸・君が代」の強制に反対するキリスト者教師・生徒・市民のネットワークは四月四日、平和を実現するキリスト者ネット、日本キリスト教協議会(NCC)と共に申し入れをし、内心の自由(思想・信条・良心の自由)を尊重し入学式で日の丸・君が代を強制しないこと、音楽教員がピアノ伴奏を拒絶する時に校長が職務命令として強制したり処分の対象にしないことなどを求めた。
 国立市では3月の卒業式で、二小のクリスチャンの音楽専科教員が「内心の自由、信教の自由」などを理由にピアノ伴奏を忌避し、テープ伴奏に切り替えられるなどの例があった。
強制反対ネットではこうした教員を支援し、全国のキリスト者に当該の学校の校長に対する要請はがきへの協力を呼びかけたり、市教委・学校長らに強制しないよう求めるファクスを送るなどの活動をしてきた。
 この日の申し入れでは、強制反対ネット世話人の飯島信氏(日基教団・新松戸幸谷教会員)、平和実現ネット事務局長の小河義伸氏、NCC総幹事で「日の丸・君が代」強制反対ホットライン発起人の一人でもある大津健一氏、元総幹事の東海林勤氏、元議長の李仁夏氏ら八人が国立市役所を訪ねた。
市教委側は石井昌浩教育長、早川晃弘教育次長、持田浩志学校指導課長が応対し、1時間にわたって会談した。
その後、八人は上原公子市長を表敬訪問し、この問題への理解を求めた。
 飯島氏らの話によれば、申し入れに対し市教委は、学校現場で憲法の内心の自由を尊重する旨を明言し、それを式で明示することについては各学校長の判断に任せているとの立場を示した。
これは、今回の申し入れに同行した国立市議の関口博氏(カンバーランド長老・国立のぞみキリスト教会員)が、3月の市議会一般質問でただした際、早川教育次長が回答した内容を再確認したもの。
強制反対ネットが先に千葉県教委から得た回答とも同趣旨。
 ただ今回はそれに加え、「音楽専科の教員が校長からピアノ伴奏をするように言われた時、心の痛みを感じたら内心の自由を侵したことになるのではないか」と問うたのに対し、市教委がそれを認め、そうした場合にも音楽専科教員の内心の自由は保障されると明言したことが大きい、と飯島氏は受け止めている。
「これは千葉県教委回答より踏み込んだ発言。
そのまま受け止めれば、ピアノ伴奏に関して(校長は)職務命令が出せない状況です。
もし音楽専科の先生が心の痛みを感じれば、伴奏を断れることになる」という。
  また、校長らがこだわった「ピアノ伴奏」を、市教委としては指導していないことも明らかにされた。
 強制反対ネットでは、このような市教委の回答を国立市内の各学校長をはじめ広く知らせ、現場の教員たちを支えていく構えだ。
 

借金払い終え自立−−支援施設「トポス」開設0104150703

不況が長引き、ホームレスが増えるなか、東京・台東区の上野公園では毎週土曜日午後、上野にいるホームレスを対象に、ナオス宣教会(中島哲夫・金承範代表)主催で野外礼拝と衣類、食料などの無料配布が行われている。
1999年からこの働きに加わった奉仕責任者の比留間行雄さん(アッセンブリー・熊谷福音キリスト教会員)は昨年3月、上野で生活するホームレスを雇い自立支援を行うことを目的に有限会社・グレースコーポレーションを立ち上げた。
昨年7月、ナオス宣教会は足立区梅島に野外礼拝で救われたホームレスの独立を支援する施設「トポス」(低賃金で生活できるアパート)を開設し、自活できる環境を整えた。
現在、クリスチャンとなり、上野でも奉仕をする元ホームレス3人が比留間さんの会社に勤め、1人が自立し、2人が完全自立を目指し「トポス」で生活している。
 上野公園での野外礼拝は1998年、ガリラヤ宣教会に所属し、足立区で梅島クリニックを開業する和田龍蔵さんが始めた。
翌年、ナオス宣教会の金承範医師が医療奉仕に参加したことを契機にナオス宣教会もこの働きに加わった。
 2000年9月、働き一切がナオス宣教会に任されることに。
「自分らが願うものをホームレスの人にもあげたい。
今一番自分が必要なものをホームレスの人たちにもささげたい」と、給食もパン、バナナ、コーヒー牛乳から、おにぎり、カレー、寒い時は温かい食べ物、熱い時は冷たい飲み物、と変化していった。
最初27人で始まった礼拝が、現在は三百人以上が集まり、毎週救われる人も出た。
公園管理事務所では「上野公園での宗教活動は本来お断り」だが、「ホームレスたちの自立支援活動として良い働き」を理由に、現在も礼拝が続けられている。
昨年10月ナオス宣教会は、この野外礼拝を「ナオス上野公園教会」と名付けた。
 しかし、「救われた人たちが今どこにつながっているかは分からない」ことから、救われたあとのフォローが課題となった。
「会社立ち上げのビジョンが示されたのは、そういう経緯があったから」と比留間さんは言う。
 約1年間路上生活を送った吉田正春さん(49)は、昨年2月に神様を信じた。
3月にはグレースコーポレーションに入社し、今は完全自立している。
「一人でも多くのホームレスが自立して欲しい」と吉田さんは願う。
  山川孝三さん(63)は昨年4月に救われた。
「トポス」での生活で、「40万円あった借金を全部払い終えた」という。
山川さんは「みなさんの祈りのおかげ。
元ホームレスと知っていても、気軽に声をかけてくれるのがうれしい。
75日間ホームレス生活を送ったが、過去は振り返っていない。
今、奉仕ができるのは、神様から恵みを受けたから」と語った。
 約1年間ホームレス生活をした森恵三さん(53)が救われたきっかけは、土曜日の野外礼拝を手伝うことからだった。
「いろいろな人と接するなか、神様を信じた証しや、御言葉を聞き、心の平安を得た」という。
一昨年10月に救われた。
現在「トポス」に住み、完全自立を目指す。
 比留間さんは「トポスでは五人共同生活していたが、何らかの理由で出ていった人も多い。
サラ金に追われ、身元を明かせない人もいる」という。
【問い合わせ】TEL090・2243・1155(責任者・比留間)