聖書のことばに聴く
「「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時のためかもしれない。」(旧約聖書・エステル記4章14節)
人は皆だれかのために手を差し伸べるよう召されている
遺伝子配列の解析が飛躍的に進んだ「国際ヒトゲノム計画」は、難病の治療に道を開く生命科学の革新です。米国ヒトゲノム研究所所長で国際ヒトゲノム計画の代表も務めたフランシス・コリンズ氏の新刊『DNAに刻まれた神の言語』が話題を呼んでいます。先端科学のただ中から「遺伝学者が神を信じる理由」を語っているからです。
連載 イエスの名言 それってありなの? 19
心の豊かさこそ幸せでしょ?
水谷潔(春日井聖書教会 協力牧師 キリスト教性教育研究会 会長)
聖書は、あちらこちらで、本物の幸せについて記していますが、中には、「それってあり?」と思えるものも。その一つはマタイの福音書5章5節の言葉でしょう。イエス様はおっしゃいました。「心の貧しい者は幸いである。神の国はその人のものだから」と。これは意外です。「えっ、心が貧しい人は不幸なはず」「心の豊かさこそ、聖書の語る幸せじゃないの?」と言いたくなります。
聖書カメラの捉えた映画と人生 28「ブラザー・サン シスター・ムーン」
小川政弘(元ワーナー・ブラザーズ映画制作室長 )
この映画は、一九七二年公開、上映時間二時間一分のイタリア・イギリス合作映画で、十二~十三世紀のイタリアのカトリック修道士で、フランシスコ会の創始者として知られるアッシジのフランシスコの半生を描いています。
彼のイタリア語の原音表記はフランチェスコ。カトリックの聖人で、現教皇の名もアメリカの地名〝サンフランシスコ〟も、ここから来ました。あの「平和の祈り」も有名です。
連載 子どもに教えて気がついた「漢字の向こうに聖書が見える」
第8回 「言 心に浮かぶあのことこのこと 口が映し出す?!」
ブラッシュ 木綿子(翻訳・編集者)
今月の漢字は「言」です。針と口の象形ですが、針の音読みは「シン」で、心(シン)と同じであることから、ここでは「心」を表すのだそうです。心で思うことを口から出すので、「言」は「言う、ことば」の意味になりました。この成り立ちは、ずばり、今月ご紹介する聖書のことばそのものですね。イエスは「心に満ちていることを口が話す」(新約聖書・マタイの福音書12章34節)と教えました。
連載 バイブル・コラム いやしの言の葉 <32>
<創造と目的>
私は飛行機の窓から地上の景色を見るのが非常に好きなのですが、小さな家の屋根がびっしりと詰まっている光景を見るたびに、あの一軒一軒の家に人が住んでいて、食べて、寝て、喜んだり、悲しんだりしているんだなあと思います。でも、ひとりとして私が見ているということに気づいていないでしょう。
ひとそのあしあと
DVの被害者にも、加害者にも心の平和をもたらす
NPO法人 女性・人権支援センター ステップ理事長 栗原加代美さん
コロナ禍以降、DV(ドメスティック・バイオレンス)が急増している。警察へのDV相談件数は、昨年一年間で八万三千件に上り、過去最高となった。それに伴って、被害者を保護するシェルターだけでなく、注目を集めているのが、加害者の更生プログラムだ。加害者の多くは、教師や医師など、世の中でリーダーシップを取っている人が多いという。女性・人権支援センター ステップの栗原加代美さんは、加害者が真に変わるための活動を行う一人として奮闘している。