聖書のことばに聴く
「いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々にあるように。」 」(新約聖書・ルカの福音書2章14節)
地に平和あるように
クリスマスは世界の救い主の誕生を喜ぶ祝祭です。二千年余り前、主の使いが「今日ダビデの町(ベツレヘム)で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです」と告げました。すると天の軍勢が現れて神を賛美した、とあります。それが今月の聖書のことばです。
連載 イエスの名言 それってありなの? 20
自らを横たえる平和の架け橋
水谷潔(春日井聖書教会 協力牧師 キリスト教性教育研究会 会長)
突然ですが、「それってありなの?音楽クイズ」です。南アフリカ共和国の黒人教会では、五十年程前に世界的にヒットしたあるポピュラーソングが、賛美歌として歌われています。日本では、宗教的な歌とは思われていないようですが、その歌は何でしょう?
では、正解の発表です。その歌は、サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」です。「荒れ狂う流れに架かる橋のように、私が自らを横たえます」と歌うこの楽曲は、教会で聴いたゴスペルソングに着想を得たポール・サイモンが、作詞作曲をしたとのこと。アパルトヘイトと呼ばれる人種隔離政策に苦しんでいた南アフリカの黒人教会にとって、この歌はどれだけ希望の力になったことでしょう。
名画で読む聖書の世界 17「エル・グレコ「受胎告知」」
町田俊之(バイブル・アンド・アートミニストリーズ 代表 富士見聖書教会 牧師 )
倉敷市にあります大原美術館は、「日本児童福祉の父」と言われた石井十次の影響の下、クリスチャンとなった実業家の大原孫三郎(一八八〇-一九四三年)が、当時としてはめずらしい企業による社会貢献を目的として、昭和五年に設立されました。
連載 子どもに教えて気がついた「漢字の向こうに聖書が見える」
第9回 「住」主であり光であるお方が人となって私たちの間に
ブラッシュ 木綿子(翻訳・編集者)
今月の漢字、「住」は、人偏(イ)に主です。「主」は、台の上で火がじっと燃えている形です。昔、火をともして明かりをつけたら、家の中心に置きました。それで「主」は、家の中心の者(ぬし、あるじ)や、中心となるものを表します。また、「主」に部首をつけると、火が長く燃える様子の「じっと」の部分が生きてきます。木偏をつけると「柱」(じっと動かない木)になり、さんずい( )をつけると「注」(そそぐ)になります。
連載 バイブル・コラム いやしの言の葉 <33>
<神によって流される>
人生で決断を迫られるときが誰にでもあると思います。小さな決断から運命を決める大きな決断まで、ある意味では人生は決断の連続です。なかなか決断がつかないとき、私はいつも神様に祈ります。聖書のあちこちを読んでみたり、それから今まで読んできた本をもう一度読み直して、そこからヒントを探したりします。
ひとそのあしあと
悲しみの向こうにある本当の希望を伝えたい
福音歌手 森祐理さん
福音歌手とは、歌うメッセンジャー。歌声を通してイエス・キリストの愛と希望を伝える人だ。今年活動三十周年を迎えた森祐理さんは、福音歌手としてこれまで日本はもちろん、世界各国で歌ってきた。その歌声は、災害被災地や刑務所にも届けられ、二〇〇六年に日本国際飢餓対策機構(ハンガーゼロ)の親善大使に就任後は、アジア、アフリカの貧困地域にも歌を運んでいる。八月にはウクライナの避難民の元に、支援物資と歌を携えて渡航した。歌は「心の救援物資」。どんなに食料や物資があっても、それだけでは人の心は満たされない。音楽は人々の凍った心を溶かすことができると、確信してきた年月だった。