クリスチャン新聞福音版2025年11月号

聖書のことばに聴く

 人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。人の怒りは神の義を実現しないのです。…義の実を結ばせる種は、平和をつくる人々によって平和のうちに蒔かれるのです。 新約聖書・ヤコブの手紙1章19〜20節、3章18節

 険悪な対立はしばしば言い争いから始まります。売り言葉に買い言葉…相手の発言にカチンとくると、相手がまだ話しているのを遮って反論したくなります。〝論〟になっていればまだしもヒートアップしてくるとつい、きつい言葉に歯止めが利かなくなり、双方が傷つくことになりかねません。

クリスチャン新聞福音版2025年11月号

連載 聖書エッセイ 私もこれで悩んでます
《8》恐れてもいい、倒れてもいい

更正教会牧師 山口紀子
 プラタナスの葉は掌のような形をしていて、人の顔くらいの大きさがあります。その大きな葉が11月頃からバサバサと音を立てて落ちはじめ、すっかり丸坊主になると冬が来ます。あの夏の暑さが嘘(うそ)のように涼しくなり、日も短くなってきました。落葉を掃いていると、もうすぐ冬なのだとなんだか寂しくなってきます。

連載 物語とキリスト教 深掘り・世界の名作文学
Vol.20 「一房の葡萄」

小松原宏子(児童文学作家・翻訳家)
「ぼくは小さいときに絵をかくことがすきでした。ぼくのかよっていた学校は横浜の山の手というところにありましたが、そこいらは西洋人ばかり住んでいる町で、ぼくの学校も教師は西洋人ばかりでした」有島武郎の『一房の葡萄』はこのような書き出しで始まります。「ぼく」は西洋人のなかに交じって学ぶ日本人の生徒のひとりです。

クリスチャン新聞福音版2025年11月号

連載 小さな命の帰る家 
第8回 人間を超えた大きな存在の愛

松原宏樹(小さな命の帰る家 代表)
 小さな命の帰る家には、日々新しい相談が入ります。現在妊娠中の方や養育に困難を覚えるお母さんなど様々ですが、とても重たい相談がほとんどです。中には、子どもに会ってもらいたい、というものもあります。

連載 中動態? 心に寄りそう聖書のメッセージ 
20 存在するだけで

中村穣(飯能の山キリスト教会牧師)
 今回は、イエスが天国がどのようなところかを説明する時に話した、ぶどう園のたとえ話を紹介します。ぶどう園の主人は人を雇い、一日につき一デナリ(当時の日当)払うと約束しました。お昼から働き出した人も、夕方から働き出した人も同じように主人から一デナリもらったのです。そこで問題が起きました。朝から働いていた人が、終盤に来た人と同じ額はおかしいと不平を訴えたのです。でもこの主人は、働いた人みんなに同じように支払いたいのだと伝えたという話でした。

クリスチャン新聞福音版2025年11月号

ひとそのあしあと

一人ひとりの利用者の選択肢が広がる福祉施設を目指して

知的障がい者施設長 豊田真一さん
 大阪府高槻市にある、知的障がい者が通う小さな通所福祉施設「コルメナ」。代表の豊田真一さんが福祉の世界に飛び込んだきっかけは、婚約者の一言だった。利用者と必死に向き合う中で見えてきた、それぞれの個性の豊かさ。ともすれば援助者の都合が優先されがちな世界で、どうすれば一人ひとりを大切にできるのだろう? 今日も豊田さんたちの模索は続いている。

クリスチャン新聞福音版2025年11月号

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