聖書のことばに聴く
「イエスはすぐに彼らに話しかけ、「しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」と言われた。……そして二人が舟に乗り込むと、風はやんだ。」 新約聖書・マタイの福音書14章27、32節
近くにいるイエスを迎え入れる
臨床心理士の藤掛明さんの著書『真実の自分と向き合う』（いのちのことば社）の中に、「夕方から始まる物語」という次のような一文があります。新約聖書で、弟子たちが、イエスに強いられて舟に乗り、湖の対岸に向かう物語がある（新約聖書・マタイの福音書14章）。弟子たちだけが乗った舟は、強風にあおられ波と格闘する。
連載 オカリナ牧師のゆるり散歩10
<<そんなこと祈っていいの？>>
日本ナザレン教団鹿児島キリスト教会牧師／オカリナ奏者 久保木 聡
「キリスト教のお祈りってどうするんですか？」「ん？ どういうところに戸惑ってます？」「神道だと神棚に向かって祈るし、仏教だと仏壇に向かって祈りますけど、キリスト教の場合、十字架に向かって祈っているかというとそうでもないですよね。具体的に見える何かに向かってないんで戸惑うんです」
連載 第3回 聖書カメラの捉えた 映画と人生
<<ファイアー・ストーム>>
小川政弘 （元ワーナーブラザーズ映画制作室長）
この映画は、二〇〇八年製作のアメリカ作品で、教会のれっきとした副牧師アレックス・ケンドリックが、製作・監督・脚本を手がけた教会発のキリスト教映画です。妻がクリスチャンのある夫婦が主人公で、夫のケイレブは、仕事では危険と隣り合わせの火災現場でらつ腕を振るう消防士ですが、家では妻キャサリンとの冷え切った夫婦関係に悩み、父の勧めたある行動によって、なんとか愛を回復しようとします。
連載 こころの食卓 ハーティーな英国の暮らし
<<第3回 イチゴの甘み際立つ、青春の味>>
案内人＊山形優子フットマン(食エッセイスト・ロンドン在住)
初夏、英国にイチゴの季節が到来する頃、国民的スポーツであるクリケットが盛んになります。クリケットは、投げたボールを細長い板のようなバットで打つ、一チーム十一人制のスポーツ。今月は、旬のイチゴを使ったクリケットゆかりのデザート、「イートン・メス」をご紹介しましょう。
連載 再び季節が巡るまで 第3回
<<妻を喪った僕の3年>>
一級建築士 木下滋雄
「医者の告知を聞いて泣く僕を、直子が気遣って慰めてくれた」と書くと、直子がすごく強い人のように聞こえるかもしれません。でも実は直子は弱々しく悲観的で、いつも自信のないような人でした。彼女が病気になったあとで、この人は本当はこんなにも強く信仰がしっかりしている人だったのか、と僕は驚きました。
ひとそのあしあと
毎朝強烈な痛み…。この時ほど神様がそばにいてくださるのを感じたことはなかった
今月のひと…ソプラノ歌手 坂井田真実子さん
昨年の十二月、東京都内で小さなコンサートが行われた。「奇跡のソプラノ賛美コンサート」。ステージに立ったのは、オペラ歌手の坂井田真実子さん。「賛美」とは、キリスト教会で歌われる「賛美歌」のことで、要するに音楽のコンサートなのだが、聞けば坂井田さんは国指定の難病にかかり、二か月間の治療と五か月間のリハビリを経て、舞台に復帰したのだという。
