クリスチャン新聞福音版2020年6月号

聖書のことばに聴く 

「喜んでいる者たちとともに喜び、泣いている者たちとともに泣きなさい。」新約聖書・ローマ人への手紙12章15節

泣いている者とともに泣く

 ある人が、幼い子どもを交通事故で亡くしました。ぼう然とする中で多くの人たちが慰めのことばをかけてくれました。でも彼は、そのことばを素直に受け取れなかったといいます。「俺のこの悲しみが分かるもんか」と。  一人だけ、駆け付けた親友が彼の顔を見るなりことばを失い、ただ「○○!」と名前を呼んで涙をボロボロ流し一緒に泣いてくれた|それが慰めでしたと、しみじみ語るのを聞いたことがあります。深い悲しみに暮れるときに、生半可な励ましのことばは心に届かないのかもしれません。

クリスチャン新聞福音版2020年6月号

連載 オカリナ牧師の聖書ゆるり散歩25
<<人の足を洗うスーパースター>>

日本ナザレン教団鹿児島キリスト教会牧師/オカリナ奏者 久保木 聡
 ちゃぷ、ちゃぷ
 たらいの中の水が揺れる音。たらいはコンと音を立てて、床に置かれます。非の打ちどころのないスーパースターは微笑みかけながら、わたしの前にひざをつき、手ぬぐいで、わたしの足を洗おうとします。
 スーパースター……それはイエス・キリストのこと。キリストがわたしの足をきれいに洗う場面をしばしば思い巡らします。

連載 名画で読む聖書の世界
③奇跡の漁り

町田俊之 (バイブル・アンド・ミニストリーズ代表)
 朝もやのかかる早朝のゲネサレ湖(ガリラヤ湖)に、驚きの声がこだまします。それは、プロの漁師たちが一晩中漁をしても一匹も獲れなかったのに、その方のことばに従った時、大漁の魚で舟が沈みそうになったからです。その方イエスは漁師ではありません。でも、どこに網を降ろしたら良いかを言い当てたのです。その驚きを表しているのが、ラファエロの描いた「奇跡の漁(すなど)り」です。

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連載 こころの食卓 英国人のソウルフード
<< 生命力あふれる、真夏のトマトタルト >>

案内人*山形優子フットマン(食エッセイスト・ロンドン在住)
  真っ赤な完熟トマトを切ると中から、むんむんとした真夏の香りが飛び出します。トマトは紀元前七〇〇年頃、南米は古代アステカ文明ですでに食されており、その後スペイン人たちの手によりヨーロッパ上陸を果たしました。今でこそ「トマトと言えばイタリア」ですが、一六世紀フィレンツェの大富豪メディチ家では食堂の装飾用に使われ、英国では、長いこと「毒」と言われ続けたようです。

連載 バイブル・コラム いやしの言の葉 <5>
<< 謝ることと赦すこと >>

善を行うということ
聖書には、「こうしなさい」と、たくさん勧めの言葉が書いてありますが、今でも「とてもできないのでは」と思うことがあります。たとえば「敵を愛しなさい」という命令。とてもできそうにありません。「自分にしてほしいことを他の人にもしなさい」という言葉も、なかなか実行するのは難しいと思います。

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ひとそのあしあと
鉄から錆への変化は、まるで神さまの業が見える形で語っているように感じる。

今月のひと…「錆」アーティスト 関戸 望さん
 鉄錆(てつさび)の濃淡を使って表現する「錆アート」。今まで誰もしてこなかった表現方法だ。関戸望さん(28)は、この鉄が錆びていく過程に魅せられ、錆をモチーフに絵を描くようになった。「鉄が錆びていく過程は、人間の老いと似ている」と関戸さん。「そもそも『鉄』は自然界にある鉄鉱石を人間が使いやすく抽出し加工したもの。自然界から見ると不自然だ。でも酸素と結びついて、錆という自然な存在になる。この鉄から錆への変化は、まるで神さまの業が見える形で私たち人間に語っているように感じる。だから、錆というモチーフで作品を作っているのです」と語る。

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