クリスチャン新聞福音版2025年12月号

聖書のことばに聴く

「恐れることはありません。見なさい。私は、この民全体に与えられる、大きな喜びを告げ知らせます。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」 新約聖書・ルカの福音書2章10~11節

 これは救い主がすべての人に与えられるという、喜びの告知です。世界中が〝救い〟を必要としています。王が自分の地位を守るため幼子まで虐殺する。飢えに苦しむ子どもたちがいても飽食に明け暮れる。伝統や国を誇れと言って、範疇(はんちゅう)に入らない人々を排斥する……そんな悲惨な現実は、イエスの生きた時代にも同じでした。そのただ中に「救い主」誕生が知らされたのです。この大ニュースを最初に聞いたのは、宮殿の住人でも大富豪でもない、野宿で生活をしていた貧しい羊飼い。当時の社会からは疎外されていた人々です。

クリスチャン新聞福音版2025年12月号

連載 聖書エッセイ 私もこれで悩んでます
《9》それは愛を伝えるためでした

更正教会牧師 山口紀子
 人生これまでに聞いた講演は100を下らないと思います。その中で私の一番は、福音館書店会長(当時)松居直さんの「絵本・ことばのよろこび」。−「こどもを愛するだけでは足りません。愛を感じさせないといけない」。それまで、愛することには注力しても、それが伝わっているかまでは考えたことがなかったのです。それから10年後、ゲーリー・チャップマン著『愛を伝える5つの方法』(いのちのことば社)に出会いました。結婚カウンセラーの著者はその経験から、人によって愛を感じるツボが違うことに気づきます。

連載 物語とキリスト教 深掘り・世界の名作文学
Vol.21 「ライオンと魔女」

小松原宏子(児童文学作家・翻訳家)
 時は第一次世界大戦のさなか。ある夏の日、四人きょうだいの、ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシィは、疎開先の老学者の屋敷にあった衣裳(いしょう)だんすにもぐりこみました。すると、吊り下げられた外套(がいとう)の列の向こうは、一面雪に覆われた別世界でした。「ナルニア国」という名のその国には、フォーンや口をきく動物たちが暮らしていましたが、そこはある時から白い魔女に支配されていて、一年中が暗く冷たい冬なのでした。さらに、魔女にさからった者はみな石にされてしまっていました。

クリスチャン新聞福音版2025年12月号

連載 小さな命の帰る家 
第9回 小さな命が人を変える

松原宏樹(小さな命の帰る家 代表)
 その女性は、二十歳になったばかりでお腹に子どもを身ごもりました。風俗で働く女性で、父親は誰だかわかりません。お店に借金があり仕事を辞めることができない、実母からネグレクトを受けていて稼ぎを巻き上げられている、少しでも稼ぐために避妊具なしでの客への対応を求められる。信頼していた同じ風俗店で働く友達からは、現金を盗まれたり騙(だま)されたり。話を聞きながらこの女性が背負っている生い立ち、置かれている状況、そして、あまりにも複雑に絡みついている重荷に言葉を失いました。

連載 中動態? 心に寄りそう聖書のメッセージ 
21 マリアが体験した奇跡

中村穣(飯能の山キリスト教会牧師)
 すると、御使いは彼女に言った。「恐れることはありません、マリア。あなたは神から恵みを受けたのです。見なさい。あなたは身ごもって、男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。」(新約聖書・ルカの福音書一章三〇~三一節、太字著者)今回は聖書の中で一番難解な箇所、救い主であるイエスをマリアが聖霊によって身ごもったところです。これは人間の理解を超える出来事です。

クリスチャン新聞福音版2025年12月号

ひとそのあしあと

鍛えられて知った、「神様との出会いが一番」

ミュージシャン 久米大作さん 久米小百合さん
 フュージョン音楽の先駆け「プリズム」のオリジナルメンバーで、「THE SQUARE(後のT-SQUARE)」の初期メンバー。バンド脱退後もキーボーディスト、アレンジャー、プロデューサーとして映画音楽、舞台音楽などを今も手掛ける久米大作さん。妻の小百合さんは、時代を超えた名曲「異邦人」で知られる久保田早紀その人だ。ミュージシャンふたりが歩んで来た道のりは、神とともにあった。

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