2025年8月20日

福嶋氏 戦後80年を迎えた8月15日朝、「8・15平和祈祷会」（8・15東京集会実行委主催）が東京・千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で開かれた。福嶋揚氏（神学者、東京大学研究員）がイザヤ書６章８～13節から「破滅の前に」と題して語った。 最初に、温暖化と戦争とは深い関係にあるとし、「この社会、政治経済のしくみ全体がおかしくなり、暴走し、ついに破滅に向かっていることの現れ、警告だ」と言う。 （次ページでは「日本に特有の戦争に向かう傾向」、「地球を破滅から救って生かす、本当の力」などについて。約930字） 平和と戦争は表裏一体だとも指摘する。「この文明社会は何か、誰かを絶えず犠牲にすることでしか存続できない。二酸化炭素排出で地球が温暖化し、氷が解け、海面上昇し、太平洋の島々や沿岸の都市や国々が水没する。貧しい国からの安い労働力のおかげで、私たちの便利で快適な都会生活が成り立っている。原発稼働で電力を得る代わりに、猛毒の核ゴミを将来の世代に押し付ける。戦争のおかげで金儲けし、経済成長する国がある。人間だけでなく、農薬を用いた単一作物の大量生産によって、多様な植物や昆虫が滅ぼされる。このように、私たちの文明は一見、平和に見えるが、絶えず何かの犠牲によって成り立っている」 「破滅（戦争）はすでに始まっている。その先に第三次世界大戦と地球生態系滅亡が待ち構えている。日本に特有の戦争に向かう傾向が作用している」と話す。「日本は戦後80年経ってもアメリカの植民地だ。東西冷戦下、アメリカに徹底的に従属することでこの国は存続してきたが、冷戦後の今はどんなにアメリカに追従しても、日本の国益は守られない。宗主国アメリカが属国日本を戦争の盾として利用するだけだ。しかし、日本に勇ましい軍事衝突ができるわけがない。自給率が低く、交易が途絶えるだけで、あっと言う間に多くの国民が飢え死にする。要は戦争をしない、あらゆる手段を駆使し、戦争を避けること以外、生き残れる道はない」 だが、「日本国民には、この社会システムを根本から変えられる、ある特別な力が与えられている」とも話す。「預言者イザヤが告げ知らせた『剣を鋤に打ち直す』（2・4参照）力だ。この言葉は日本国憲法の理想そのもの。剣（軍事的な安全保障）ではなく、鋤（食糧の安全保障）こそ真の国防であり、日本人ができる、資本と国家に対する究極の対抗運動だ」 「憲法９条には、資本力、国家力とも異なる、この地球を破滅から救って生かす、本当の力が現れている。この力につながり、過去の戦争の死者たち、戦争犯罪と向き合い、未来の世代からの問いかけと期待に応え、できる限り良い地球を次世代に渡す、良い先祖になろう」と結んだ。 メッセージ後、各グループに分かれて「平和を実現することができるように」「善い地球を次世代に渡せるように」と祈りを捧げた。 関連記事 https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-89e34g1hfbhyqcsg/ https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-pljqjskm5zqdavig/ https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-ndludwjypa6bbmsf/ 【リニューアルのご案内】 以下リニューアルのご案内です。電子版購読中の読者の方につきましては、２か月としていた移行のための無料期間を【３か月】（9月末まで）といたします。 リニューアル号2025年7月より 2025年7月より 電子版：速報・詳報記事を随時掲載 紙面ビューアー ※バックナンバー閲覧可能 紙版：月2回発行 ■購読料 紙版（送料込） 月額1,226円（オンライン申込・限定クレジットカード支払いのみ） ６か月6,756円※本紙代が10％お得です 年額1.3512円※本紙代が10％お得です 電子版 月額900円(税込) 年額10,300円(税込) ※毎月払いより約5％お得です 紙・電子併読版（紙版の年額＋2500円で電子版併読が可能です） 月額1,400円(税込) 年額16,000円(税込)※毎月払いより約5％お得です ■リニューアル記念購読キャンペーン（受付期間：7月1日～10月31日） ・キャンペーン期間中、新規年間購読（紙・併読、電子）の方には、柏木哲夫著『幸せのかたち』をもれなく贈呈（書籍はご入金確認後、発送は９月末以降を予定しています）。 ・新聞の無料試読特典（紙版1か月、紙・電子併読1か月、電子版2か月）がございます。 ■電子版購読済みの方 現在の購読プランを【3か月間】（※変更）の無料期間に自動移行させていただきます。 (無料期間：2025年7月1日～【9月30日】（※変更）まで) 大変お手数ではございますが、決済方法の変更のため、無料期間のうちに下記の新ご注文受付サイトより、ご希望のプランの再注文手続きを頂けますようお願い申し上げます。 ※無料期間中のご注文の場合、最初の課金日は無料期間終了後の10月1日になります。 ※無料期間中のプラン変更(電子版→併読版など)は、無料期間終了後に反映されます。 ■新ご注文受付サイト（新サイト開設と同時に開設） https://クリスチャン新聞.com/start-checkout/

2025年8月20日

世界福音同盟、ナザレ出身のマンスール氏を総主事に選出　日本からも期待の声

首脳会談後の平和を注視　「神は愛する」説教続ける　ウクライナ宣教師、船越氏

「破滅から救う力は？」戦後80年 8・15平和祈祷会で福嶋氏

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