2025年8月22日

原科氏 「在日朝鮮人とともに―日本の戦後80年は平和だったのか―」と題して、日本キリスト改革派西部中会・世と教会に関する委員会主催の8.15集会が、8月11日に神戸市灘区の神港教会で開かれた。講師は大同大学教養部物理学教室教授で日本キリスト改革派名古屋教会長老の原科浩氏。 原科氏は明治以降他国を侵略してきた日本の歴史に触れ「国としても、教会としても、罪を犯してきた」と、指摘した。2023年に出された改革派の「平和宣言」である『平和の福音に生きる教会の宣言』について、序文に在日コリアンや沖縄問題等「異質なものを排除し、天皇制を中心とした日本の国家体制を維持するために、基本的人権を奪われてきた人々の犠牲の上に戦後が築かれてきたことも忘れてはなりません」と、戦後80年の歩みを見つめなおす視点が提供されたことは、大きな意義があるとした。 （次ページで、在日朝鮮人および台湾人の戦後史や呼びかけ。約670字） 1910年の韓国併合から35年、日本の敗戦後朝鮮は解放され、翌年、推定210万人とされた日本在住の朝鮮人の内、約150万人が朝鮮に帰還した。日本にとどまった人々は、サンフランシスコ講和条約発効の52年に、同じく日本在住の台湾人らも含めて、一般外国人として外国人登録法の対象になった。46年に公布された日本国憲法には、マッカーサー憲法草案にあった外国人の人権規定は削除され、明記されたのは「国民」の権利保障だった。 「このようにして、日本国憲法・入管・外国人登録制度によって、旧植民地出身者である在日朝鮮人および台湾人を、外国人として憲法の人権保障の枠外に追いやり、もっぱら治安・管理の対象とする体制が完成したのです」 戦後無権利で放り出された在日の人々は、結婚、就職、教育等々、様々な差別にさらされる。在日朝鮮人の戦後は、人権保障・権利を求める闘いの年月だった。 「在日朝鮮人の権利で、闘いなしに勝ち取った権利はないと言っても過言ではありません。戦後80年の『平和』は、基本的人権を奪われた人々の上に築かれた『平和』なのです」 現在、社会のヘイトスピーチ、ヘイトクライムは過激になり、露骨になってきたと、原科氏は指摘する。教会も、在日コリアンの兄弟姉妹の声に耳を傾けてこなかったことを省みようと、呼びかけた。 「戦後80年、教会が犯してきた“見過ごし、何もしなかった罪”に対する悔い改めと謝罪が求められています。各自が差別と、弱者を切り捨てる“構造的暴力”の加害者だという当事者意識を持たなければ」 参加者らは共に「罪をきよめ、キリストの平和の道具として用いてください」と、祈りを合わせた。 原科氏は、「韓君とともに在日外国人の指紋押なつを廃止させる会」、「名古屋越冬活動・ささしま診療所医療班」、「外国人の子どもの教育と人権ネットワーク」（ジュビリー2000子どもキャンペーン）、「外国人学校卒業者の名古屋大学への入学資格を求める会」、「朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知」、などの活動を行ってきた。現在は「民族教育の未来をともにつくるネットワーク愛知 ととりの会」共同代表、「東海在日外国人支援ネットワーク（TOMSUN）」代表、「アイ教育財団」理事、「中部外キ連」個人会員、「安保法制違憲訴訟あいち」原告など。 関連記事 https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-tiujalnf0mvcjge4/ https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-bnzx1ud6f0x9blaq/ https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-tequjh6g3y7nsrgu/ 【リニューアルのご案内】 以下リニューアルのご案内です。電子版購読中の読者の方につきましては、２か月としていた移行のための無料期間を【３か月】（9月末まで）といたします。 リニューアル号2025年7月より 2025年7月より 電子版：速報・詳報記事を随時掲載 紙面ビューアー ※バックナンバー閲覧可能 紙版：月2回発行 ■購読料 紙版（送料込） 月額1,226円（オンライン申込・限定クレジットカード支払いのみ） ６か月6,756円※本紙代が10％お得です 年額1.3512円※本紙代が10％お得です 電子版 月額900円(税込) 年額10,300円(税込) ※毎月払いより約5％お得です 紙・電子併読版（紙版の年額＋2500円で電子版併読が可能です） 月額1,400円(税込) 年額16,000円(税込)※毎月払いより約5％お得です ■リニューアル記念購読キャンペーン（受付期間：7月1日～10月31日） ・キャンペーン期間中、新規年間購読（紙・併読、電子）の方には、柏木哲夫著『幸せのかたち』をもれなく贈呈（書籍はご入金確認後、発送は９月末以降を予定しています）。 ・新聞の無料試読特典（紙版1か月、紙・電子併読1か月、電子版2か月）がございます。 ■電子版購読済みの方 現在の購読プランを【3か月間】（※変更）の無料期間に自動移行させていただきます。 (無料期間：2025年7月1日～【9月30日】（※変更）まで) 大変お手数ではございますが、決済方法の変更のため、無料期間のうちに下記の新ご注文受付サイトより、ご希望のプランの再注文手続きを頂けますようお願い申し上げます。 ※無料期間中のご注文の場合、最初の課金日は無料期間終了後の10月1日になります。 ※無料期間中のプラン変更(電子版→併読版など)は、無料期間終了後に反映されます。 ■新ご注文受付サイト（新サイト開設と同時に開設） https://クリスチャン新聞.com/start-checkout/

2025年8月22日

遠藤周作の「逆説的な反転」　ウィリアムズ氏講演　日本宣教学会で

在日朝鮮人の戦後80年人権奪われた人々の上にある「平和」

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遠藤周作の「逆説的な反転」 ウィリアムズ氏講演 日本宣教学会で

在日朝鮮人の戦後80年 人権奪われた人々の上にある「平和」

遠藤周作の「逆説的な反転」　ウィリアムズ氏講演　日本宣教学会で

在日朝鮮人の戦後80年人権奪われた人々の上にある「平和」