聖書の真理に立つ情報インフラとして 日本福音同盟理事長 廣瀬薫

クリスチャン新聞創刊50周年おめでとうございます。半世紀に渡る尊いお働きに感謝し、すべてをお導きくださった主をあがめます。

○宣教におけるメディアの重要性
明治時代来日した宣教師たちの実践を見ると、おもに3つの働きが深い関係を持ちつつ並行して進められていたことに気付きます。①伝道とキリスト教会の形成、②聖書とキリスト教の教育、③出版、メディア、の各活動です。そもそもキリスト教会はその2千年の歴史を貫いてこの3つの活動を展開して来ました。特に500年前に私たちプロテスタントが成立した宗教改革とその後の展開においては、この3つが関連して重要な役割を果たしました。どれを欠くこともできないものでした。
クリスチャン新聞は、この③の分野で、日本における重要な役割を担い果たして来られました。それは、①や②の健全な前進にも、深く関係し、寄与しています。今後も3つの分野が、「聖書信仰」を絆に、ますます協力関係を深めて行くことを期待しています。クリスチャン新聞が掲げる「聖書信仰の確立」「宣教のビジョン」「実際生活の指針」は、クリスチャン・メディアだけが担う目標ではなく、以下の三者が共通して目指していることです。①教会、伝道団体、②神学教育機関、キリスト教主義学校、③キリスト教メディアが、福音宣教の前進のために力を合わせて行くことが、今極めて重要だと受け止めています。

○情報インフラの大切さ
JEA(日本福音同盟)は、福音主義の諸教派諸団体の集まりとして、「宣教協力のインフラとしてのJEA」を掲げて機能することを目指しています。「インフラ」とは、関係者が健全に存続し、幸いな自己形成と活動を展開するための必要を、基本的なレベルで満たす存在です。それは「無くなったら私たちの存在に支障を来す」必需品の供給源です。現代に不可欠な「情報」供給の「インフラ」として、クリスチャン新聞がキリスト教会と世に仕え続けて下さることを期待しています。
これからの時代は、情報過多、玉石混交、多様化、無規範、人間の尊厳の棄損される方向に、しばらく進むと思っています。この世の報道機関がジャーナリストとしての気概を失って妥協に流れる気配を感じます。そのような時代に、クリスチャン・メディアが聖書の真理に立つことを貫くことは極めて大切です。共に手を携えて、互いを活かしあって歩みたいと願っています。土台は、聖書に立つ福音主義エキュメニズムであり、「ベクトルは鮮明に、スタンスは広く」が望ましいと考えています。

クリスチャン新聞とは? 創刊50周年記事まとめ 
3つの指針、①聖書信仰の確立、②宣教のビジョン、③実際生活の指針を掲げ1967年に創刊した本紙「クリスチャン新聞」について、2017年、1年にわたり創刊50周年…
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