震災後に熊本チャーチビルドプロジェクト 地域につながる働き生み出す 教会増殖ビジョンセミナー④ 被災地のケース

 7月8、9日、東京・千代田区神田駿河台のお茶の水クリスチャン・センターで開かれた「教会増殖ビジョンフェスタ2019in東京」(同実行委員会主催)では、被災地、地方都市、都心の教会で起こっている「教会増殖のうねり」を各地の教会の牧師が報告した(7月21、28日号、8月4日号で既報)。今回は、被災地熊本と被災地を支援する福岡の教会のケースを、横田法路氏(九州キリスト災害支援センター〔九キ災〕理事長)が紹介する。【中田 朗】

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 「熊本地震が2016年に発生してから九キ災が発足。その後から、教会増殖の機運が高まっている。それが熊本チャーチビルドプロジェクトだ。今、神様の恵みによりたくさんのすばらしい変化が起きています」。初めに横田氏はそう語った。

 熊本チャーチビルドプロジェクトは17年、ネットワークによる教会開拓を行って来たアジアンアクセスジャパン(ナショナルディレクター・播義也)のバックアップの中、熊本宣教ネットワークの七つの教会と日本ツラノ海外宣教会(TIM)の協力の下、これまでの教会の枠を超えた神様の御業を共に担っていくためのプロジェクトだ。「熊本地震後、九キ災を通し、これまで入ることができなかった未伝の地域に災害支援を通し愛の業がなされてきた。その中で支援と宣教の両輪を神様がどのように導かれるか、地域教会がどのように適応していくのかが課題であった。共に神様のビジョンに立ち、七つの教会が集まり祈り、御心を慕い求める中で、宮城宣教ネットワークへの視察やネパール、モンゴルでの教会増殖ムーブメントを通して、教会が教会を生み出す具体的、戦略的働きを見させていただいたことが大きな励ましとなりました」

 各教会からのレポートも紹介。「水俣福音キリスト教会(神薗悟牧師)はアジアンアクセスからアメリカ人宣教師が派遣され、英会話教室を開催。教室を通して教会に導かれる生徒、家族が起きている」、「同盟基督・光の森聖書教会( 裵東烈〔ペ・ドンヨル〕牧師)は、プロジェクトを通して祈りと御言葉と伝道という基本的な働きの重要性に目が開かれ、昨年は7人の洗礼者、今年は4人の信仰決心者が導かれている。新会堂が6月に完成し、家庭の開放を申し出る信徒も出てきている」、「日本宣教連合会・熊本いずみ教会(門野肇牧師)は、アジアンアクセスからアメリカ人宣教師夫妻を受け入れ、英会話教室を進める中で、着実にファミリーの関係を深めている。宣教師が地域のボランティアに参加し、留学生とのコミュニティーも築いている」、「木山キリスト教会(小田眞由美牧師)は、昨年4月からアジアンアクセスから2人の若い宣教師を送ってもらった。ビジョンは上益城郡の五つの町に5年以内に二つの教会が起こされること」、「有明バイブルチャーチ(ロバート・ケイラー牧師)では、教会がチャーチビルドにコミットすることで、改めて家の教会の重要性を教えられ、地域教会の使命と信じ献身した」、「高森キリスト教会(菅原亘牧師)は、宣教、成長、地域社会への貢献、集いを掲げ、とにかく一緒に喜び楽しむ教会としてファミリー対話型礼拝を行っている」

 「被災したことで、教会が地域につながることの大切さを知った。このことを通して地域のつながりの中に入っていく動きが教会の中に生み出されていったことが大きな変化ではないか」と横田氏はまとめた。

 また、「私たちの教会(日本イエス・キリスト教団 福岡教会)も、被災教会ではないが、同じスピリットで歩みたい」とし、神の国のベース教会(牧師がチームリーダーとして導く教会)と、神の国のフロンティア教会(信徒リーダーが導く宣教中心の教会)のパートナーシップによる宣教をビジョンとして掲げていると言う。東北にキリストの愛を届ける「サンタプロジェクト九州」や九キ災の働きの紹介と共に、▽教会が地域のニーズにネットワークを通じて仕えていく、▽地域の自治体の人たちと一緒に地域防災ネットワークを構築するため、コミュニティーづくりに共同参画する取り組みも始めていると語った。